神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

三輪神社

2017年12月26日 | 再訪

京都府京都市右京区京北明石町


前回の祠からは、南丹市、亀岡市方面へ車を走らせる。
どこか適当なところで紅葉をと思ったのだが、どうも惹かれる風景には出逢えない。
いろいろ迷いつつ、京北の三輪神社まで行ってみることにした。

この三輪神社を掲載するのは五回目になる。
たぶん最も多く掲載した神社ということになると思うが、それだけ特別かというと、そうでもないような気がするし、ただ何となく行ってみたくなる場所であり、行ってみれば何となく満たされる、といった場所なのである。



何年か前の紅葉シーズンに訪れたときよりも十日ほど時期が遅いので、紅葉はほぼ終わっているのではないかと危惧したが、秋らしい風景で迎えてくれた。



前回の秋は、参道奥が色付いていて、鳥居辺りは緑を残していた。



ここの紅葉はほぼ全て黄色で、赤は見当たらない。
派手さは無いが、拝所が赤いので、ここにはこれが相応しいように思う。



右手の尾根の上から、僅かに太陽の光が弱く届く。
確か前回も太陽の光が射し込むのを待った気がするが、この時期、ここは直射光は届かないのだろう。






短いけれど、いい参道だなぁと思う。



拝所の背後の黄葉は、だいぶ散ってしまっている。
前回の秋は、拝所を取り巻くように木々が黄色く色付いて、派手ではないけれど華やぐような空間になっていた。



ちょっと残念だが、こういった晩秋の気配もいいものである。



頭上には、まだ鮮やかさを残した黄色もある。



ちょっと忘れてしまいそうになるが、隣には同行者のT君がいる。
彼との会話は多いのだが、余分な感想は言わないので物足りなくもある。
基本的にはくだらない冗談ばかり言い合っているので、ここに書くほどのこともない。
ただ、彼は彼なりに何かを見て何かを感じているようだし、沈黙が続こうが撮影に夢中になってほったらかしにしようが、お互いの空気は何も変わらないので、一人で訪れたときと、ほぼ同じその場の雰囲気を感じることができる。
これはとてもありがたいことだ。



さて、帰ることにする。






また来よう、と思う。

もう年末だというのに紅葉の記事ですが、これが今年最後の更新になります。
振り返ってみると、今年の更新回数は、今回も含めて僅か7回!
自分でも驚きの少なさです。
来年は月イチ、せめて12回は更新しようと、なんとも小さな志を立てております。
こんなブログですが、見に来てくださった方に感謝します。
良いお年を。


撮影日時 171127 10時20分~10時50分
地図 


とある祠へ

2017年12月12日 | その他

この秋、紀伊半島の山岳地帯へ紅葉を見に行こうと考えていた。
斜面一面が色付くような、本当の山の紅葉を、同行するT君に見せたいと思ったのだ。
ところが仕事が忙しくなって思うように休みが取れず、今年の紅葉は無理か、と諦めかけていた。
どうにか出掛けられそうになったのは11月の終わり頃になってからのことで、これでは山岳地帯の紅葉は終わっているだろうし、あまり遠出するほどの時間的余裕も無かった。
というわけで、近場で、かつて行ったことのある場所を、T君と訪ねることにする。

大体いつも、都市部はT君が運転し、山間部で私に代わる。
T君は安全運転だし、隣に乗っていて不安は無いが、狭い峠道などは不慣れなようで、やや心許無い。
それに、彼と車で出掛けるときにはワンデイ保険にも入っているので、運転しないと損だ、なんて貧乏根性があったりもする。 

篠山市東部、国道横の溜池の畔にある祠に着く。
ここは過去に二度ほど掲載している場所で、別に秘密の場所というわけではないけれど、何故か今まで所在地は載せていないので、今回も何となく載せずにおこうと思う。



祠の横にある真っ赤に色付くモミジは、日が当たらないと冴えないので、それまではその奥にある黄色いモミジの写真を撮る。



台風の影響で、枝が地面に落ちていたりするが、心配したほど葉は傷んでいないようだ。



朝陽が差し込んできたので祠とモミジの写真を撮る。
杉と赤いモミジの間に見えている木が、最初の二枚の写真で撮ったものだ。



全体像はこんな感じで、赤と黄、そして真ん中に緑という賑やかな場所だ。



前回の秋には、紅葉が少ししか残っておらず、特に右側の黄色は殆ど散っていたが、今回はまずまずのタイミングに出逢えたようだ。
ただ、写真としては、前回の方が光の状態が良く、晩秋の寂寥感みたいなものが感じられたのに、今回はイマイチに思える。
しかも、どういうわけか池の水が抜かれており、水面のある風景も撮れない。



それでもまあ、こんな秋の賑わいを見られるのは嬉しいことだ。
杉もモミジも、祠を建てた人、或いは祠に関わる人の植栽と思われるが、人と自然が関わることで作られる風景というのは、純粋な自然とは違った美しさや趣がある。


黄色を主役にしてみたが、祠の向きのせいもあって、どうも上手くまとまらない…。



もう少し、柔らかい光で撮りたかったなぁ…。



似たような写真ばかりだし、望むような光線状態では無かったけれど、諦めかけていた紅葉を見ることが出来たので良かった。


撮影日時 171127 8時40分~9時10分