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神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

今年最後の紅葉を求めて

2013年12月21日 | その他

紅葉のピークは過ぎてしまったけれど、まだどこかに色鮮やかな木々が残っているかも知れない、と思い、出掛けることにする。
まずは右京区京北にある三輪神社を目指す。
ここは春も秋もそれぞれ掲載したことがあるけれど、秋に訪れた際に見た黄葉が忘れ難く、もう少し時期を遅らせて、もう少し光線状態が良ければもっと美しいだろうと思っていたので、何となく宿題のような感じで心に残っていた。
夜明け前に辿り着くべく車を走らせるが、天若ダム沿いの府道から分岐して川沿いに進む道が通行止めになっていた。
この道が通れないとちょっと遠回りになるし、どうしようか迷いながら、そのまま府道を進むことにする。
そういえばこの先に廻り田池があったことを思い出し、水面と紅葉の写真もいいなぁということで廻り田池へ。
この池の写真は、春に三輪神社に行ったときの記事にオマケで掲載したことがあるが、周囲の木々や光の加減次第でなかなか面白い写真が撮れそうな予感もする。
ところが、池に到着すると水が殆ど無い。
・・・なんでやねん。
やや憮然としながら、このまま道を進んで亀岡の天照皇大神社に向かおうかと考える。
あそこは秋に行ったことはないし、紅葉する木々が多い印象も無いが、あの苔の豊かな場所に一本でも色鮮やかな木があれば、とても映えそうに思える。
が、この道も亀岡への分岐点から先が通行止めに・・・。
有名な観光地である、京都の嵐山が浸水したことでニュースになった、9月の台風18号の影響がまだ残っているらしい。
大した時間をロスしたわけでもないし、べつに今からでも三輪神社に向かってもいいのだが、周囲の紅葉は冴えないし、とにかくモチベーションが下がりきってしまい、来た道を引き返すことにする。
明るくなった天若ダム沿いの道からダム湖を見れば、湖面は茶色く濁っている。
今まで何度もこの道を通っているが、こんな色をしているのは初めて見た。
あの台風の影響は、私が思っていた以上に大きかったようである。

あちこち寄りたい場所があるようでいて、周囲の木々の色と同じく冴えない気分のまま引き返す。
このまま帰ろうか、と思いながら、一ヶ所だけ立ち寄ろうと思う場所がある。
今年の春、「ドライブにて」という記事で掲載した池だ。
あそこなら、帰り道に車をちょっと停めて覗く程度の手軽さだし、池の畔にある祠とモミジの風景も気になる。
というわけで、今年最後の紅葉を、と意気込んで出掛けたものの、撮影したのはこの池とその周辺の風景のみ。



池に着くと日の光がまだ射していない。
この池は朝の光がとてもいい角度で入ってくるので、それまでの風景はちょっとつまらなく思えるし、暫く池の周辺を歩いて時間を潰すことにする。
付近の山の風景はこんな感じで、晩秋の里山らしいもの。



普段は何でもない道路も、朝の光で見ると何となく印象的に思える。
目障りな筈の電線や電柱でさえ、朝の雰囲気を演出してくれるようですらある。



柿の木があちこちにあって撮りたくなったのだが、近くに寄れるものが少なく、まともに撮れるのはこの木くらいだった。
実の数は少なく、樹形も乱れているけれど、黄葉とセットで秋らしい風景ではある。



日が高くなってきて、池のある方向を照らし始める。
やや大きな杉の木と、紅いモミジの木が見えている辺りが、春に掲載した石の祠がある場所だ。



紅葉に限らず、こういうイネ科の雑草が茶色くなるのも秋の風景かな、と思いつつ、冬になっても殆ど変わらないような気が。






それはともかく、葉が散ってしまった木の枝の、光に浮かび上がる様は美しい。
べつに紅葉は無くとも、美しいものはそこかしこにあるのだと思う。



池へと続く斜面は、紅葉というより茶色の葉だ。
ピークが過ぎているせいもあるが、里山に多いコナラなどの雑木はこういう色合いになるのが基本で、これはこれで暖かくていい色だ。



池の近くはチカラシバの群生する原っぱで、銀色に輝いて眩しい。



溜池ではあるが、山からの谷川が流れ込み、上流に民家も無いので水は綺麗だ。






朝の光は、地味で平凡だった池の表情を華やかにする。



この池で、いつも目に留まる木。






気温は低いが陽射しは暖かく、決して鮮やかではない葉の色も暖かく、日向ぼっこをしている心地よさ。



春に載せた祠の方を見れば、完全に逆光だが、モミジの下にある小さな石の祠も心地良さそうだ。



祠の真横に移動する。
手前は池に注ぎ込む谷川で、右には祠と小さな畑に行くための鉄製の橋が架かっている。






モミジは鮮やかさを残していたが、左半分の葉が散ってしまっていて残念。



池の横の国道を走る車の音が騒がしいものの、なかなかに居心地が良くて満足してらっしゃるのでは、なんて考える。



仲の良い女性がいたら、こんなところでのんびりお弁当を食べたいなぁ、と思うが、たぶん来年あたり、男友達とコンビニのおにぎりでも頬張っている気がする。



最後に、春に掲載したときに近い構図で。

撮影意欲が落ちて、ほんのついで程度に立ち寄っただけなのに、随分と楽しく撮らせてもらった。
当初の予定地である三輪神社の黄葉のピークは、ここ数年の宿題になってしまっているけれど、ここのモミジの紅葉も、来年以降の宿題になってしまった。
とはいえ、楽しみな宿題である。


撮影日時 131206 7時50分~9時50分


篭坊

2013年12月13日 | その他

兵庫県篠山市後川新田


前回掲載した春日神社に向かう途中、篭坊温泉というところを通る。
狭い谷間に数件の旅館があるものの観光地の賑わいなどなく、いつ通っても寂れた雰囲気で宿泊客の姿も見かけない。
まるで隠れ里のような場所で、そういうところにありがちではあるが、平家の落人が隠棲し、この温泉で傷を癒したと言われている。
べつに興味も無いのでいつも素通りするのだが、ここを通る度、視野の隅を掠める建物がある。
神社? あるいはお寺? と、一瞬、気にはなりつつも、道は狭くて駐車も出来そうにないので、すぐに背後に流れ去ってしまう。
今回はそれが、流れ去るままにしておくには惜しい光景として後ろ髪を引いた。
建物の周囲の空気全体が、黄葉に染まっているかのように見えたのだ。
春日神社に行った帰りに、絶対に寄ろうと思った。

春日神社からの帰り道、その場所から500メートルほど南にある橋の手前の広い場所に駐車して歩き出す。
目的の場所に着くと、建物の道路を挟んで向かいには、ちょっとした広場があって紅葉が賑やかだ。
旅館の駐車場、あるいはキャンプ場のようなものと思い駐車は遠慮したのだが、どうやら公園のようで、駐車してもよかったのかも知れない。



気になる建物は道路より少し高い場所にあるので、短い石段を上る。
石段もそうだが、上りきった境内は公孫樹の黄葉で埋め尽くされていた。 



一般的に、公孫樹が色付くのはモミジの紅葉より早く、落葉も早い。
今日は紅葉のピークには少し早かったけれど、公孫樹の落ち葉に関しては最盛期だった。



かさかさと音を立てて建物の正面へ。



薬師堂ということらしいが、それはともかく、お堂自体が黄色く染まっているように感じられる。



ガラスに落ち葉が反射しているからだろうか。
それとも、板壁の色と落ち葉の色調が同じ系統だからだろうか。



狭い空間とはいえ、それを埋め尽くすだけの葉を空に向けていた公孫樹の凄さに感嘆する。



薬師堂の右側に、その公孫樹はある。
そちらには朱の鳥居もあって、とても心惹かれる風景を描いていた。



公孫樹の大木を見上げる。
鳥居の先の坂道を上りきれば小さな稲荷神社があるのだが、途中に幾つかある鳥居は朽ちて、その残骸が散乱しているような状況だったので掲載しないことにする。



薬師堂の向かいにある広場に行ってみる。
遠目には鮮やかに見えたモミジも、近づいてみると冴えないので、横を流れる川の水面を撮ってみる。



空の色、紅葉、黄葉を映し出し、実際に色付いている木々よりも美しく見える。



角度によっては、川が燃えているかのように紅く染まる。
が、右上にある白い岩のようなものは発泡スチロールだし、左上には何やら鉄片のようなものも見える。



空を見上げれば、いかにも秋の空といった表情だが、順光で撮ったので、何だか貼り付けたような感じになってしまう。



こちらはやや逆光。
左に見える公孫樹の黄葉は、薬師堂に聳えていたものだ。
この一日、キノコなど足許の秋も撮ったけれど、空の表情も秋らしいものだった。


撮影日時 20131114 13時10分~14時10分
地形図
道路地図
駐車場 本文参照


春日神社

2013年12月06日 | 再訪

兵庫県篠山市後川上


丸山稲荷神社から自宅方面への道に入り、中途半端な紅葉状態でもあるからそのまま帰ろうかと思ったのだが、途中で横道に逸れてこの春日神社に立ち寄ることにした。
随分と前に掲載したことがあるけれど、参拝自体は十回近くになるお気に入りの場所である。



実は一ヶ月ほど前にも来たばかりなのだが、一応は秋の装いに表情を変えて迎えてくれた。



朝に来ることが多いので、いつもは暗い印象の参道。
今日はお昼だから、ちょっと柔らかい印象だ。



左の高みに本殿覆屋が見えてくる。






紅葉はイマイチでも、足許で秋の賑わい。



さて、私の好きな「くぐる」建物です。



くぐりながら本殿覆屋。



振り返る。
やっぱりこういう建物は楽しい。



ぱっ、と明るい場所に出て建物の全体像を。
ここの紅葉はなかなか綺麗だった。



色付く前のモミジも捨て難い。






光が差し込むと、静まっていた空気が俄に騒ぎ出すような気がする。



本殿右手に境内社。
その上方に小さな祠があって、何故かそこが中心であるかのように、いつも「すっ」と視線が吸い込まれる。



本殿覆屋と紅葉。



覆屋の中にお邪魔する。
本殿は結構大きく立派なものだ。
覆屋の壁には啄木鳥が開けたらしい穴が無数にあって、柔らかい光に満ちていた。


撮影日時 131114 12時10分~13時
地形図
道路地図
駐車場 あり