神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

大森神社

2019年06月08日 | 三重県

三重県熊野市育生町尾川


時間的に立ち寄れるのはあと一ヶ所、というわけで、迷わずこの大森神社へ。
ここは過去にも訪れており、「雑多な写真」や「狛犬さん」の記事に掲載したことがある。
とても落ち着ける好きな場所なので、今回やっと一つの記事として紹介出来るのは嬉しい。

雨滝からは尾川川沿いの狭い県道を下り、周囲の地形が開けて集落が現れたところで県道から逸れ、右への狭い道に入る。
神社手前には公園のようなものがあって、そこに駐車。トイレもある。



神社前の風景。
右はレンゲ畑。



もう夕暮れ時で、神社の撮影をするにはぎりぎりの時間だ。
郷愁を誘うような、長閑で沁み入る風景である。



鳥居は南紀らしいもの。



深い杜というわけではないが、心地いい参道。



右手の木々がやや疎らなので、思ったほど境内は暗くない。



その疎らな木々を通して入り込む、黄昏時の淡い光が拝殿を照らす。
本殿は撮りにくいので割愛。






境内は苔生している。



潤いがあって、自然と溶け込んだ空間だが、よく手入れされた清浄な場所である。



拝殿向かって左へと続く道があって、それを辿ると川辺に出る。
水の透明度が見事で、夏の日中など、こんなところでゆっくりしたら気持ち良さそうだ。
ここは雨滝の下流に当たる。



川へと続く道から見た境内の様子。



参拝を終えて、もう一度、神社前からの風景を。

暫く出掛ける予定が無いので、次の更新まで間が開くと思います。


撮影日時  190502 18時半~18時50分
地図


丹倉神社

2019年06月02日 | 三重県

三重県熊野市育生町赤倉

以前、熊野市にある雨滝を紹介したことがあるが、その記事で、この丹倉神社のことにも触れている。
訪れるのは二回目で、掲載するのは初めてになる。
二回目と言っても、前回は2008年だったから十年以上も前だ。
以前は「知る人ぞ知る」といった感じの神社であったが、最近は結構知られてきているようで、グーグルマップにクチコミも載っている。
神社前の道は狭く、かなり離れたところに駐車して歩いた記憶があるが、今は軽自動車二台分ほどの駐車スペースが設けられている。
そういった変化はあるものの、神社自体は変わらず、原始の信仰を思わせる佇まいのままだ。



車道横に立つ、白い鳥居をくぐって石段を下りる。
開けた場所に出ると、その先にある巨岩が目に入る。



社殿は無い。
が、これも神社の在り方の一つであるし、ここにはそれが相応しい。



熊野の海岸で見られるような白い石が置かれている。
南紀の神社ではよく目にする光景だ。



周りが単純な杉林なのが少し残念だが、遠い過去に想いを馳せられる場所である。



さて、ここまで来たからには雨滝にも寄っておこう。



ここも雨後のせいか、水量は普段の倍以上はありそうで、豪快な音を辺りに響かせていた。



ただ、もう夕暮れ時で薄暗くなっており、水飛沫が飛び散る様は撮れない。



足を濡らさずに対岸に渡るのは出来そうもないし、滝壺に近付くのは断念する。



と、ここでT君が足を滑らし尻餅をつく。
尻ポケットにスマホを入れていたようで、まるで弾丸でも受けたかのような放射状のヒビが背面に見事に入る。
買い替えて10日ほどだったらしく、大いに凹む。
彼はあまり写真を撮らない人だが、それでもいつも一、二枚は撮るのに撮ろうとしない。
スマホはヒビが入ったとはいえ、動作は正常だし、画面自体は割れていないから、「撮らへんの?」と聞くと、「写真を見るたびこのこと思い出しそうなんでいいっす」と言う。
何となく、連れて来た私は罪悪感を感じた。


撮影日時 190502 丹倉神社17時25分~17時40分 雨滝17時55分~18時5分
地図 丹倉神社 雨滝