滋賀県大津市八屋戸・南船路
紅葉の写真を撮りに行きたいと思いつつ、天気、その他諸々うまく噛み合わず、なかなか出掛けられずにいた。
と言うより、こんなブログをやっていながら、実のところ私は出不精である。
出掛けたい出掛けたいと常々思っていながら、当日になると「メンドクサイ」となって、休日を無駄にしてしまうことが度々ある。
ここは一つ、誰かに犠牲になってもらわなければならない。
一人で出掛ける予定を立てるから、ついついサボってしまうのであって、誰かと約束してしまえば、すっぽかすわけにはいかないのである。
というわけで、今回は珍しく同行者がいる。
親子ほど歳の離れた高校生のO君だ。
彼はなかなかに思慮深く、洞察力があって、大人と会話が出来る逸材である。
早朝に最寄り駅で待ち合わせ、湖西線の蓬莱駅で下車する。
あまり神社ばかりを訪ねるのもどうかと思ったので、琵琶湖を見たりしつつ、ちょっと神社にも立ち寄ろうというプランだ。
とはいえ、蓬莱駅のすぐそばには八所神社があるので、まずはそこに向かう。
駅から100メートル程で神社前。
神社前は旧国道161号線で、湖西道路が出来て県道に格下げになったが、それでもそれなりの交通量があって、長閑さや静寂といった環境には無い。
ただまあ、駅の直ぐ近くに、こんな環境があるのは「いいなぁ」と思う。
拝殿は滋賀県によくあるタイプ。
O君はというと、特に関心のある様子も無ければ、退屈というわけでも無さそうだ。
本殿の佇まいは質素でもあり、味わい深くもある。
ところで、左手の木々を透かし見ると、何やら社殿のようなものが見える。
住所表記を、滋賀県大津市八屋戸・南船路としたのはこのためで、ここまでは八屋戸の八所神社、隣接して南船路に、同名の神社がある。
仕切りがあるわけで無く、同一の社域に存在するかのような二社だが、道が繋がっているわけでもないので、一旦、鳥居の外に出る。
南船路の八所神社の鳥居前へ。
空は曇っているが、ちょうど朝陽の方向に面しているのでコントラストが強く、撮りにくい。
こちらも拝殿の形状は似たようなタイプだが、やや新しいようだ。
木々は疎らなので、こちらの境内の方が明るい。
こちらは中門は無いが、やはり似た印象の本殿。
鳥居から本殿まで、全て八屋戸のものよりも簡素に感じられ、境内もこちらの方が狭い。
どういった経緯で同じ敷地内に同名の神社が存在することになったのか興味深いが、ネットで調べてみても詳しいことは判らなかった。
と、まあ、ざっと簡単に撮影を済ましてしまったけれど、今回は同行者もいることだし、一応は琵琶湖を見ながらのんびり歩くのが主目的である。
撮影時間は二社を合わせて僅か10分足らず…。
神社から湖岸までも100メートルほど。
天気は曇りで空気の透明度が低く、立体感の無い茫漠とした風景になっていて詰まらない。
綺麗な紅葉も見当たらないし、琵琶湖も絵にならないし、何を撮ればいいのかと思いつつ、取り敢えずは北に向かって歩く。
O君は琵琶湖に来るのは初めてのようなので、もっと美しい琵琶湖を見せたかったとも思うが、それなりに楽しんでくれているようだ。
時々、こういった小さい流れが琵琶湖に注ぎ込む。
湖西は山が近いので、どの流れも澄んでいて綺麗だ。
湖岸には桜も多い。
満開の姿は、さぞかし美しいだろうなと思う。
私は高校時代よくこの辺りに遊びに来たが、当時と比べると湖岸付近の建物は派手な洋風の別荘のようなものが増えて、鄙びた風景はあまり見られなくなった。
それでも、水や砂浜は、当時と変わらず綺麗なままなのが嬉しい。
紅葉らしい紅葉も無いので、こういったところに秋を見出す。
ちょっと荒んだ雰囲気になったりもするが、ミスマッチな洋館が立ち並ぶ風景よりかは味わいがある。
どこかの寂れた漁村みたいにも見えて、もっとあちこちの湖岸の表情を見てみたくなる。
ただ、今回は夕方までには雨が降り出しそうなので、比良駅まで。
この少し先で、コンビニで買ったおにぎりで昼食を摂ったが、何故かそこで水切り遊びが始まる。
O君はあまり経験が無いようで、最初は不器用に石を水没させていたが、すぐにコツを掴み、私といい勝負になってきた。
お陰で私は今も右腕が痛いのだが、O君は当日のうちに治ったらしい…。
この後、比良駅近くの神社に寄ってから帰ることにする。
撮影日時 151123 8時50分~9時(神社) 9時5分~10時50分(琵琶湖)
地図(神社)