2017年7月7日(金) オオヒシクイやハクチョウの飛来で有名な新潟市北区(旧豊栄市)の福島潟は、新潟に残された数少ない貴重な湿地の代表的な存在である。 ここを約30年前に、当社が自社研究として総合研究開発機構(NIRA)の助成を受けて「福島潟の環境保全と地域活性化手法の研究」として潟の保全と活用に関する報告書をまとめた。 これが一つのきっかけとなって、当時の自治省の大型プロジェクトに採択され、福島潟自然生態園整備事業が始まった。 当社でその全体構想から設計までを担当させてもらった。 その中で「潟博物館」という中心的施設の設計にあたり、当時「磯崎新アトリエ」から独立して間もない青木淳さんに協力をお願いした。 青木淳さんとは、彼の恩師である東大の建築科の先生から紹介されて、既に別件で協力していただいていた。 「潟博物館」の基本設計は当社と青木淳建築計画事務所で行ったあと、実施設計と監理は青木淳建築計画室が担当した。そしてちょうど20年前の1997年に完成したのが現在のビュー福島潟である。 この建物は、独立後の青木淳さんのデビュー作といってもよい作品で、日本建築学会賞も受賞し、その後の建築家としての活躍はめざましいものであった。 一緒に仕事をさせてもらったころから、この人はすごい人だとすでにその活躍は見えていた。 今日は久しぶりに青木淳さんと、当時実際の図面を引き、新潟に住んで監理まで担当した当時の事務所のスタッフ渡瀬さんに会うこともできて昔を思い出し、とてもなつかしく感慨深かった。 青木淳さんと、今は東京で建築設計事務所を主宰している渡瀬さんの今後の益々の活躍を期待したい。
〈青木淳講演会のチラシ〉
〈約30mの屋上から福島潟の景観を俯瞰できる〉
〈夜の講演だったので、終了時には明かりのついた建物が浮かび上がった〉
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