a journal of sociology

社会理論・現代思想を主に研究する今野晃のblog。業績については、右下にあるカテゴリーの「論文・業績」から

友人にメールを書く:原発問題に関連して

2011年03月19日 | 研究生活
 福島の原発問題は、放水が行われているものの、劇的な変化は見られない模様で、問題は長期化しそうである(個人的な見解だが)。

 海外の報道は、かなりこの問題を深刻視している模様。過度な報道がされているようである(チェルノブイリ級の問題などなど)。日本に住む私の仏人の友人は、仏の報道について、「仏は仏のことしか考えていない」と言っていた(しかし本人は、仏人の友人たち何人かで関西に「疎開中」であるが 笑)。

 他方で、日本(というか東京)の様子を見ると、この問題についての危機感がなさ過ぎるようにも思われる。

 まあ、海外の報道の場合は、原発の問題を起こした地震と津波の被害について、また実際に避難している人々の問題について考える必要はないから、騒ぎ立てるだけ騒ぐことができるのかもしれない。ちなみに黙示録的 apocalyptique などという形容詞まで使われているようである。(ただし、チェルノブイリの事故の際には、欧全体が放射能の被害を被ったことも考えねばならないだろうが)

 他方で、日本は、先々に健康に影響を与えるかもしれない問題よりも、今現在の深刻な震災の被害の方が危急であると、考えているのかもしれない。

 で、本論はここから。

 上で説明したような過度な報道のもと、仏にいる、ある仏人友人が、心配になった旨のメールを送ってきた。

 この友人、心配性なところがある。その上、私の仏語に厳しいので、失礼な表現を誤って私が使ったときなどは、怒りに満ちた返事を送ってくることがある。その分、仏語が鍛えられるのだが……。

 今回は、説明したような過剰報道に不安感をかき立てられてのメールがこの友人から送られてきて、返事を書くのに時間をとられてしまった。まあ、そもそも仏人の不安を説得的に安心させるような文章を書けるほど私は語学力はないし、その上、上で説明したような過剰報道の下である。メールの文章で説得できるわけはない。

 そもそも人間は、聞きたいものしか聞かないから、論理的な説得で納得するような存在ではない。(というわけで、ここは、その友人に、私のことを心配してくれてありがとうという感謝を表す内容に。)

 ということで、メールに思いの外、時間がかかってしまった。

 実はまだ書きたいことがあったのだが、少し長くなってしまったので、続きは次回に。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。