a journal of sociology

社会理論・現代思想を主に研究する今野晃のblog。業績については、右下にあるカテゴリーの「論文・業績」から

知の閉鎖的空間?:雑誌『情況』座談会「再生産について」

2005年09月29日 | アルチュセール『再生産について』
 私が翻訳に参加させて頂いた『再生産について?イデオロギーと国家のイデオロギー諸装置』について、雑誌『情況』8/9月号で企画された座談会のなかで、興味深いエピソードがあったので、少し紹介を。  これは西川先生が主張したことなのだが、仏のグランゼコールのひとつであるエコール・ノルマルについて。ウルム街のエコール・ノルマルの出身者の中には、アルチュセール、フーコー、ブルデュー、デリダなど(時代を少し . . . 本文を読む

久しぶりに本屋へ行く

2005年09月23日 | 研究生活
 今日は久しぶりに本屋へ行く。地元の本屋であるが、比較的大きく、哲学・現代思想・社会学などの専門書の類もそろえているため。ただ、棚の動きがあまりないため、「新しい出版動向」を知るためには少し不満なのだが。そうは言っても、あれこれ新しく出ている本を見ることは、なかなか刺激になる。そうした「刺激」もたまには必要だと痛感。  ただし、都合2時間ほど本を物色していたのだが、一番探したのは、英語関係の本で . . . 本文を読む

『CODE46』を見る

2005年09月17日 | 映画
 マイケル・ウィンターボトム監督の『CODE46』をビデオで見た。ウィンターボトムの作品を見るのは、『in this world』に続いて二作目である。このin this worldの衝撃度が強かっただけに、その後の作品は非常に楽しみにしていたのだが。  おそらくは、in this world的な作品を期待している人にとっては、不満が残る作品なのかもしれない。私が見るウィンターボトムの作品はまだ . . . 本文を読む

西欧の哲学/日本の哲学

2005年09月12日 | 理論
 パリに住む仏人の友人と一緒に、西田幾多郎に関する論文を仏訳しないか、という話が現在進行中。ただ、私の目的は、単純に「仏語の鍛錬」なのだが、彼女はどうやらゆくゆくはどこかでそれを公表したいらしい。無論、私の仏語は、そうしたレヴェルにあるはずもないのだが、彼女の仏語であれば、それも可能だろうとは思う……。ただ、その場合は、彼女に負担が行ってしまうので、今すぐには無理だろうが。少しずつ進めて、できれば . . . 本文を読む

『日本語文型辞典』

2005年09月09日 | 読書
 パリに住む友人が誕生日なので、プレゼントに『日本語文型辞典』を購入。プレゼントとしてはかなり不粋だが(笑)、本人のリクエストなので。  プレゼント用に購入したのだが、実際に本を手にとって読んでみると、この本、外国人向け、あるいは外国人に日本語を教える教師向けの日本語テキストであるものの、その内容の良さに感心する。ということで、自分用にも一冊購入することに。特に、日本語を他言語に翻訳する際には役 . . . 本文を読む

Girl With a Pearl Earring

2005年09月04日 | 読書
 先日ビデオでフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』を見たが、内容が気に入ったため、映画の原作となったGirl With a Pearl Earringを購入。  翻訳が既にあるが、翻訳本よりも原書の方が安いので、お金のない私は原書を選択(日本の本は高すぎ)。別にこだわりがあるわけではないが、「原書の方が安いから」という理由で原書の方を購入することが最近多くなる。まあ、この手の本は難しい文章はなく、 . . . 本文を読む

映画『スイミングプール』

2005年09月02日 | 映画
 夏ももう少しで終わってしまいます。結局今年の夏は夏らしいことを一つもせずに終わってしまいました。その埋め合わせというわけではありませんが(苦笑)、フランソワ・オゾン監督の『スイミングプール』を見ました。で、その感想を。  オゾンの作品を見るのは二作目。一作目に見たのは『8人の女たち』だったが、この映画、私はオールフランス語(字幕なし吹き替えなし)で見たので、フランス語のプロットを追うだけで目い . . . 本文を読む