フランス大統領選挙について - a journal of sociology前回の話のつづきです。今回のフランスの大統領選挙で注目されていたのは、棄権率の高さ。あと、白票と無効票の多さも、ですね。以下に、フランス版ハフィントンポストの棄権率に関する記事があります(仏語)。Les résultats de la présidentielle si on comptait . . . 本文を読む
フランス大統領選挙の第二回投票の結果が出ました。結果は、マクロン58.8%、ル・ペン41.5%で、マクロンが勝利しました。フランス大統領選挙 現職マクロン大統領が再選 | NHKただ、勝敗そのものは、事前の世論調査で明らかだったので、あまり関心を呼ばなかったと言えるでしょう。直前の世論調査の予想では、マクロン55%、ル・ペン45%だったので、その点ではル・ペンは予想より数ポイント低かったということ . . . 本文を読む
本当はもっと堅い話題について書きたかったのだけれど、時間がないので、見た映画について。泣き虫しょったんの奇跡 [DVD]松田龍平バップ この映画、将棋プロになるためにある養成機関である奨励会を、年齢制限で退会し、その後、アマチュア界で活躍、プロとの対戦もするなかで、互角以上の戦いをしていた主人公が、周囲の協力によってプロ試験を設定してもらい、それに応えてプロになるまでの物語である。 こ . . . 本文を読む
先日、ある報道番組を見ていたら、立憲民主党の話題になっていて、現野党の立民党が政権を取りに行くなら、ウィングを広げることと、中道という巨大マーケットを取りに行くこと、と自民党の御用ジャーナリストが言ってた。また、同じ番組の別の機会に、東大教授の政治学の専門家も同様のことを言ってたが、私自身は、違和感を持たざるを得なかった。が、フランスの下の記事を読んでいたら、それについて確信をした。仏大統領選 共 . . . 本文を読む
タクシー運転手 約束は海を越えて [DVD]ソン・ガンホTCエンタテインメント 少し前ですが、この映画『タクシー運転手』を見たので、それについて。 軍政下の韓国であった光州事件、それを報道しようとドイツ人ジャーナリストが韓国入りし、タクシー運転手を雇って光州まで行って……。という物語です。 この映画を、この時期、つまりミャンマーでミャンマー国軍がクーデターを . . . 本文を読む
ポピュリズムとは何か板橋 拓己 数ヶ月前、欧州とトランプのポピュリズムに関する報告をある研究会でさせていただいて、なかなか好評だったのだが、現在その論文化に四苦八苦している……。 この『ポピュリズムとは何か』という著作について、けっこう前に読んだ当時は、ポピュリズム現象を包括的にまとめていて、すごく良い本だと思った。 無論、その評価は今でも変わらないのだが、 . . . 本文を読む
オーシャンズ8 [DVD]サンドラ・ブロックワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント 本当は、前回のエントリーで、この映画について感想を書こうと思ったのだけれど、なんかこの映画を見た際にモヤモヤ感があって、映画『フォックスファイア』と比較して(というか、そもそも「比較」には適した作品ではないのだが)、モヤモヤ感の原因がわかったのでした。 で、この『オーシャンズ8』ですが、それ以前 . . . 本文を読む
フォックスファイア 少女たちの告白 [DVD]レイヴン・アダムソン紀伊國屋書店 本当は別の映画、サンドラブロックの『オーシャンズ8』(https://amzn.to/3fwhL8J)について書くつもりだったのだけれど、映画のモヤモヤ感について考えていた。そしたら、この『フォックスファイア』を見直して、モヤモヤ感の原因が理解できたので、フォックスファイアについて、二回目の感想を&hell . . . 本文を読む
X-MEN:ダーク・フェニックス [AmazonDVDコレクション]ソフィー・ターナーウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 x-menシリーズは、わりと好きで、代替の作品を見ているのではないかと思う。 ただ、だんだん作品についてはあまり良いと思わなくなってきているが……。 この作品、多文化共生的なテーマが、作品の前半では描かれるのだけれど、それが段々後景に . . . 本文を読む
フォックスファイア 少女たちの告白 [DVD]レイヴン・アダムソン紀伊國屋書店 映画『フォックスファイア』を観たので、それについて。 この映画、『パリ20区、僕たちのクラス』のローラン・カンテ監督による作品である。映画冒頭は、あまり面白そうに思えなかったのだが、1/3ぐらいから、映画の主題の意味がわかってきて、それからぐっと引き込まれた。 要は、家庭に問題があったり、様々な虐待を受けた . . . 本文を読む
時間かせぎの資本主義――いつまで危機を先送りできるかヴォルフガング・シュトレークみすず書房 シュトレークの著作について、続きを。 この著作は、ハバーマスの社会理論が70年代以降の資本主義を自明の前提としているとして、それが現在の社会を是認することになったと批判している。これにたいして、ハバーマスは、その内容について批判するのではなく、シュトレークの分析が事後的であり、当時の同時代性を忘 . . . 本文を読む
時間かせぎの資本主義――いつまで危機を先送りできるかヴォルフガング・シュトレークみすず書房 今日は、シュトレークの『時間稼ぎの資本主義』の紹介。 この本、実は、私はハバーマスの『デモクラシーか資本主義か』(こちら)を読んでいて、ハバーマスには珍しく? 現状認識が的確だと思って、それがシュトレークのこの著作をベースにしているからであると知って、この本を読み始めたのだった。 なお、「ハバー . . . 本文を読む
候補者ジェレミー・コービン――「反貧困」から首相への道アレックス・ナンズ岩波書店 今日は、この本の紹介。 昨年のイギリスの総選挙から今年のアメリカ大統領選挙について、よりラディカルな左派勢力が台頭していると注目していた。 この本、翻訳は2019年初版なのだが、出版してそれほどたってない時期に、コービンが選挙で負けて労働党党首を降り、サンダースも大統領選挙撤退を表明したのは、残念な話では . . . 本文を読む
久しぶりの更新です(半年ぶり……)。 ネットをさまよっていたら、昨年11月にバークレーであったバリバールの講演が聴けるのを見つけました。講演は英語です。http://criticaltheory.berkeley.edu/?event=etienne-balibar-lecture&fbclid=IwAR17fL8akNV3F0SUVsFWPqiMEV9PT7 . . . 本文を読む
トランスフォーマー/最後の騎士王[AmazonDVDコレクション]マーク・ウォールバーグ,アンソニー・ホプキンス,ローラ・ハドック,ジョシュ・デュアメル,イザベラ・モナー トランスフォーマーを見たのでそれについて感想を。 私の映画の嗜好は、芸術性の高いものや問題提起をする映画を高く評価する傾向にあると思うのだが、近年は、単純なエンターテイメントで純粋に楽しめる映画も悪くない、と思ってい . . . 本文を読む