a journal of sociology

社会理論・現代思想を主に研究する今野晃のblog。業績については、右下にあるカテゴリーの「論文・業績」から

論文を書く

2007年01月28日 | 研究生活
 現在、仏語で論文を書いているが、なかなか進まない。その障害になっているのが、実は自分の思考方法(というか思考言語)。実を言うと、私は長い間日本語で文章を書くことができないでいた。仏に滞在していた際、ほとんど日本人の友人がなく日本語を話す機会がなかったため、さらに、過度に向こうの文化にどうかせねばと考えていたため、「仏語で考える」ことを過剰に課していたと思う。  短期で一時帰国していた際には、電 . . . 本文を読む

アルチュセールの新刊:講義録

2007年01月21日 | 読書
 Amazon.Frで、アルチュセールの新刊を購入したので、その報告を。購入したのは、Politique et Histoire, de Machiavel à Marx : Cours à l'Ecole normale supérieure de 1955 à 1972。『政治と歴史、マキャベリからマルクスまで:高等師範学校講義 1955-1972』といった具合のタイトルだろうか。アルチュセー . . . 本文を読む

気になる本:レイモン・アロン Spectateur Engage その2

2007年01月17日 | 読書
 まだ本格的に読んではいないものの、手に取ってみて、気になった本を紹介します。今日は、レイモン・アロンのLe Spectateur engageの2回目(一回目はこちら)。  と、思ったのだが、本を探したのですが見当たらない。  ということで、うる覚えの内容なのだが、学問的キャリアをはじめるにあたってアロンは、新聞のフィガロに職を得るものの、この本による彼のインタビューだと、彼は当時、『ル・モ . . . 本文を読む

論文を書く

2007年01月15日 | 研究生活
 「論文を書く」というタイトルを挙げましたが、実際には、「書こう」というか「書かねば」といった内容(^^;。  非常勤をさせていただいている大学の紀要なのだが、仏語で論文を書かせていただける為、今年はそちらに論文を出そうと考えている。実は、エントリーが迫っていて、現状で「出そうと考えている」では、かなり切羽詰った情況なのだが(^^;。  「紀要」という「メディア」だが、私個人は、欧文で書く際な . . . 本文を読む

学校教育のアパルトヘイト

2007年01月08日 | 読書
 現在論文を書くためにL'apartheid scolaire : Enquête sur la ségrégation ethnique dans les collègesを読んでいる。調べていないが、この本、未邦訳であろう(2005年公刊)。タイトルの邦訳は、エントリーのタイトルどおり『学校教育のアパルトヘイト:中学におけるエスニックな分離 . . . 本文を読む

『モンスター』

2007年01月03日 | 映画
モンスター松竹このアイテムの詳細を見る  シャーリーズ・セロンがアカデミー賞を取った『モンスター』を見た。  シャーリーズ・セロンが特殊メイクで連続殺人犯アイリーン・ウォーノスを演じているのだけれど、「特殊メイクで演じている」ということがやはり見えてしまう。もっと別の女優で良くてもあったかもしれないとも思う。ただし、「セロンが敢えて特殊メイクで演じている」という要素が働くことで、ストーリーの「 . . . 本文を読む

TVと社会学?

2007年01月02日 | 社会問題
 最近の社会学界では、非常に有能な人たちがTVというメディアについて、鋭い分析を提示している。それについては、次のような背景があるように思われる。  第一に、これまでの文化研究の対象が高級文化であったのに対し、そうした高騰芸術ではない、より「日常的な文化」をこそ研究対象に選ぶべきであるという研究態度の転換が、あったこと。第二に、TVっ子だった世代が成長し、そしてTV分析をする世代へと育ったという . . . 本文を読む