私は理論的な研究を主題としているが、昨今は、様々な意味で理論研究に対しても、社会に「役立つこと」が求められる。
「役立つ」と言っても様々であり、社会運動に貢献すること、政策的な有効性なども「役立つこと」である。
ただし、「役立つ」からと言ってそれが本当に役立つのかは、別の話である。あえてわかりにくい表現をしたが、短期的に有効なことが、必ずしも長期的に有効なこととは限らない。あるいは、一つ . . . 本文を読む
二月一二日の朝日新聞に橋下大阪市長のインタビューが掲載されていた(オピニオン欄)。
そこで橋本市は、日本の生き残りには「競争」が不可欠だと述べていた。そのことに私は違和感を覚えると同時に、納得もしたのだった。
一般に彼の「手法」は、「独裁的」と批判されるが、独裁体制や全体主義と「自由競争」は実のところ「二律背反」ではないからである。歴史は実のところ非常に複雑で、統制を旨とする全体主義が、 . . . 本文を読む
久しぶりに映画についての話を。かなり前に見た映画なのだが、『エニィ・ギブン・サンデー』について。
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この映画、オリバー・ストーン監督だとは知らず、ジェイミー・フォックスが出演しているから「まあまあおもしろい作品だろう」と思って見ただけだったのだが . . . 本文を読む
パリのポンピドゥー・センターで、日本の漫画(というよりは、ここではアニメ)が展示されるらしい。
こちら
もとよりポンピドゥーは現代アートの美術館が入っているから、あり得なくはないでしょうが。
ただし、世界は注目されているのとは裏腹に、日本のアニメ業界はすでに空洞化しているようですが。文化を支える土台が脆弱では、このまま続いていくのだろうか? というのが私の疑問である。 . . . 本文を読む
父が亡くなり、葬儀を終えてから10日ほど経とうとしている。少しずつ日常が戻りつつあるが、ただ、まだいろいろとやらねばならないことも多い……。
それは別として、インターネットで見ることのできる講演(の動画)の情報を一つ。
デビット・ハーヴェイの『資本論入門』は、日本でも翻訳がでたが、その後の彼の動向を知ることができるかもしれない。仏でのある講演のビデオである。
David HARVEY . . . 本文を読む
仏の教養ラジオ局francecultureに、hors champsという番組があるのだが、少し前に、ブルデュー没後10年の特集週があり、著名な人々が彼の研究・人物について論じていた。
シャルチエ、エリボン、ボルタンスキー、ベルナール・ライールなどの豪華な人々が、ブルデューについて論じている(仏語)。
以下のリンクから、エリボンの回の放送分のページにジャンプする。 hors champs . . . 本文を読む