a journal of sociology

社会理論・現代思想を主に研究する今野晃のblog。業績については、右下にあるカテゴリーの「論文・業績」から

匿名性の社会空間?

2005年10月30日 | 社会問題
 昨今のネット上における様々な出来事を考えると、匿名性というのは社会秩序を崩壊させる一要因なのかもしれない、と思ってしまう。そうは言っても、私は全く「秩序派」ではないが(笑)。  個人が常に匿名でしかない空間では、〈責任〉なるものが発生せず、〈責任〉が発生しない以上、倫理が要求されることもない、という「仮説」も可能かも。あくまで仮説だが。  ネットという社会空間は、新しい様式を備えた空間であるが . . . 本文を読む

日本社会学会@法政大学(多摩)

2005年10月23日 | 研究生活
 昨日は法政大学で開催された日本社会学会に行く(今日も開催されていたが、今日はお休み(^-^;)。  学会に行くのはもう数年ぶり。もはや知っている人もいないと思っていたが、大学院時代の友人や知っている先生達にお会いすることが出来た。ああした場に行って刺激を受けるのは良い経験であることを再確認。学説史部会に行ったが、冨永健一先生や、船津先生も来られていた。発表についても、和辻や福武、新明かんするも . . . 本文を読む

Girl With a Pearl Earring:『真珠の耳飾の少女』

2005年10月16日 | 読書
 映画『真珠の耳飾の少女』の話は、以前こちらでしたが、そして映画が気に入ったため、その原作本も購入(その話はこちら)。  この原作の小説、中々面白かったのだが、その上にCDブックがあることが判明。こちらが、それ→Girl With a Pearl Earring  まだ購入はしていないのだが、あるブログでの紹介だと中々の内容だとか。やはり、言語として身に着けて一番役に立つのは「英語」だから、そ . . . 本文を読む

ハイデガー、デリダ、ラクーラバルト

2005年10月11日 | 読書
 一応社会学を専門としていて、哲学は専門ではない私だが、  わけあって(実際は、「気が向いて」と同義なのだが)、ラクーラバルトのハイデガー論である『政治という虚構?ハイデガー芸術そして政治』を読んでいる。まだ読了していないのだが、そして、読了前に訳者後書きを読んでしまったのだが(;^_^A アセアセ…、この時点での感想を。というか、訳者後書きの感想ですが……。  この邦訳書は、浅利誠氏によるも . . . 本文を読む

夏の総括 番外編:夏の研究生活その4

2005年10月10日 | 研究生活
 この夏にどれだけの研究成果があったのか振り返るために、前回のエントリーでは、「この夏に出来たこと・出来なかったこと」をまとめてみたのだが、今回はその番外編を。  というのも、最近よく「息抜き」にビデオ映画を見るようにしているのだが、今夏は『スイミングプール』と『真珠の耳飾りの少女』が、秀逸の作品だった。ただし、この二作が秀逸だっただけに、その後は他の映画を見る気が失せてしまった……。だからその . . . 本文を読む

夏の総括:夏の研究生活その3

2005年10月03日 | etc.
 もう10月に入っていますが、遅ればせながら、今年の夏の「総括」を(;^_^A アセアセ…。すでに季節は秋、しかし、秋の本格的な研究生活に入る前に、今までの反省をすることで、これから良いスタートを切ることが出来るのではないだろうかと思ってのこと。  ただ……、こうした「反省」の際に重要なのは、、決して「後悔」のために過去を振り返らないこと。あくまで改善点を見つけるという目的で。そして、「完璧主義 . . . 本文を読む

in this world

2005年10月03日 | 映画
 ビデオでウィンターボトム監督のin this worldを見る(かなり以前だが)。この映画の紹介は、次のサイトの紹介文を参照していただきたい(粉川哲夫の『シネマノート』)。  この映画、アフガンの難民キャンプで生まれた少年が、厳しい生活しかできないキャンプを抜けだし、イギリスを目指すというもの。フィクションなのだが、そのドキュメンタリータッチがこの映画の持つリアリティーを・臨場感を否応なくふく . . . 本文を読む