a journal of sociology

社会理論・現代思想を主に研究する今野晃のblog。業績については、右下にあるカテゴリーの「論文・業績」から

気になる本:ナショナルなアイデンティティーは何の役に立つか?

2007年10月28日 | 読書
 まだ読んではいないが、気になる本、という事で、ある本について紹介。ちなみに内容の紹介ではなく、本があることの紹介だが 笑。  実のところ、今回紹介するのは、発売されたばかりの仏の原書で、以下のもの。いや、まだ発売されていませんでした、これから発売される予定のもの(;^_^A アセアセ…。   A Quoi Sert l'Identité Nationale  筆者は、ジェラール・ノワリエル . . . 本文を読む

donzelotについて。

2007年10月19日 | 読書
 仏の社会学者、ジャック・ドンズロについて(いつから社会学者に?)、ある論文を書こうと思っているのだが、ある情報が知りたくてネットで検索をしてみる(本当は他のことを調べていたのだが、長時間費やしてしまい、「ついでに」ということでこちらの調査もしてみた)。  ドンズロと言っても、誰?と思うかもしれないので、以下に彼の本を紹介。 家族に介入する社会―近代家族と国家の管理装置ジャック ドンズロ,宇波 . . . 本文を読む

「正統性」の暴力?

2007年10月15日 | 言語
 語学の勉強と、活字化されてない新しい「動向」を知るため、仏語のpodcastを聞くことが多いのだが(新刊の批評などが放送されている仏の教養ラジオ局や、かの[と言うほどでもないのだが]コレージュ・ド・フランスの講演などがpodcastで聞くことができる)、この週末は、米のいくつかの大学で同様のものがないか探してみた。  やはりこの種のテクノロジーは、米の方が先進的なのか、いくつかの大学で講義その . . . 本文を読む

「自己主張」をめぐって

2007年10月14日 | 社会問題
 仏に留学していたとき、それからその後の話である。  仏人で共同に様々なことをやろうとしている友人と、以前話していたときのことである。彼女は、哲学が専門で、日本のある哲学者について主に研究をしていたのだが(ということで、専門教育は哲学を受け、日本語は後から学んだとのこと、また日本に長期に滞在していた経験あり)、彼女は「仏では個人の意見を主張する教育がなされ、常に『あなたはどう考えるか?』『あなた . . . 本文を読む

言語をめぐるエトセトラ。

2007年10月11日 | 研究生活
 これは、かなり前の出来事を交えての話なのだが……。  かつて非常に親しかった私の友人で仏語を母語とするベルギー人の友人がいた。この彼女、日本語を勉強していて日本にも留学していたのだが、ベルギー国籍と仏国籍の二重国籍取得者であった(母親が仏人だったので)。で、この彼女にあるとき話をしたのだが、「日本語と仏語は世界の中で最も難しい言語ではないか」ということ。ただしそれは、「文法が難しい」とか「独特 . . . 本文を読む

いよいよ、というかやっとというか:『マルクスの亡霊たち』

2007年10月11日 | 読書
 久しぶりの更新  いよいよ、と言うべきか、やっと、と言うべきか、デリダの以下のマルクス論が翻訳され、出版された。 マルクスの亡霊たち―負債状況=国家、喪の作業、新しいインターナショナルジャック・デリダ,増田 一夫藤原書店このアイテムの詳細を見る  藤原書店の本は高価なんで、私は原書で我慢(苦笑)。しかし、最近本格的にこの本を読もうとしていただけに、ちょっとというか、かなり間の悪い自分の性格 . . . 本文を読む