故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

また、友が逝った

2019-10-26 17:01:23 | よもやま話

絵のタイトルは、「名物男」である。
盆祭りの時は、決まって飲んでいた。
飲むと少しくどいけど、気のいい男であった。
似顔絵を描いて欲しいと言っていた。
描かなければと思いながら数週間が経ち、残念。


今日のタイトルは、「また、友が逝った」です。
私達の年齢になると、これは仕方がないことです。
親を送り、兄弟を看取り、自分の番となる。
その頃には、きっと呆けているから死の実感はないだろう。

また一緒に飲みたいな。と奥さんに伝えていただいた矢先のことであった。
同じくらいの年齢となると、気を使わない。
高度成長期に学生時代を迎え、学生運動も終わっていた。
親のすねをかじり、やりたいことをして遊んだ。
生きた道を大いに自慢するでもなく、互いにおおよその人生が透けて見えた。
立派に生きたとは言えない。分かり合えるのである。

定年を迎える前に、「好きなことをやって過ごしたい」と言っていた。
好きなことは何だったのか、聞かずに終わった。
定年を待てずに闘病生活に入った。
好きなことをやれなくて残念かどうかは、本人だけが知っていること。
定年後だって、決して楽ではない。
毎日が日曜日の生活もすぐに飽きる。
期待されない生活の中に、灯を見つけるような毎日である。

酒田にいる友人が、「話せる場」を作ったという。
その場を維持するためにアルバイトをしていた。
驚いた。
話を聞いた皆さんのやりたいことが、バラバラなんだよと彼は言う。

やりたいことはできることとは違う。
できないことをやりたいことにしたらよい。
できることは、やりたいことの何かの足しになる程度でよい。
できることの延長にやりたいことがあると、それぞれの生きてきた仕事の分だけある。
こんなことなんて、到底無理だ。みんなが無理なら、なお面白い。

友と酒が飲みたかった。
好きなことを聞きたかった。

似顔絵を 渡す日には いなかった

2019年10月26日
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