絵のタイトルは、``Window``です。
山歩きをして汗をかいた。
かいたからこそ、頬をなでる風がさわやかと感じる。
絵画を見て、小説を書く。
人の顔を見て、悪口を思いつく。
まったく、相反する行為のようです。
前者は美しく、後者は醜い人間の性を著わしています。
今日のタイトルは、「歩みを止めるな」です。
農作業で使うズボンのあちこちに穴が開いています。
摺れるところから薄くなり、元々安いズボン故、生地の宿命です。
それでも愛着があり、妻に縫ってとお願いしました。
数週間も置かれています。
数度の嫌味の言葉に、妻は腰を上げ、ミシンを持ってきました。
ミシンを置こうにも私が机を占領している。
狭いわね。
そうだね。
厚かましい。
奥の部屋で、ミシンの音が聞こえます。
どうしても、昔のようには動けない。
ここが落とし穴です。
昔のように動けないことを知ることが出来た。
では、どうするか。
補助器具(補聴器、老眼鏡、杖、電気椅子自動車など)を使う。
それが悔しいし、情けない。
はたまた、考える。
なんで悔しいの。
誰も期待なんかしていないと知る。
生きていてくれさえすればよい。
スマホもコンピューターも面倒だ。
じゃあ、どうする。
誰かと話そう。
若い人でも同年代の年配者でもよい。
皆さん抱える問題は違えど、何とかしたい。
カラ元気が湧いてくる。
わずかながら、出来ることがある。
脳内出血で、左半身不随となった。
かつてのように、魚や野菜を抑えられない。
ならばと、まな板にくぎを打ち、くぎに野菜や魚の片方を刺して固定する。
時間はかかるが、自由な右手に包丁を握り、切ることが出来た。
にんまりである。
欠けた前歯の穴から舌が覗く。
すべて、自分に関わることである。
何とかせねばなるまい。
半歩でもよいではないか。
前へ進め。
2022年3月25日
<<あとがき>>
中国電力のポイントで、カープの観戦券が抽選で当たる。
カープ友の会に入っていなければ、抽選に応募の権利が無い。
コンピューター上で、カープ友の会に入る試行錯誤するも、苦戦して辿り着けない。
妻は、きっとまた挑戦するだろうな。
ズボンを一枚だけ仕上げ、ぷりぷりしながら「ジャガイモの種」を取り出した。
私も神輿をあげなければならない。
密植した蜜柑を掘り起こし、空いたすき間にジャガイモの種を植える。
(筆者)
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