木は下を 土は上向く 赤椿
(きはしたを つちはうわむく あかつばき)
19345 【季語】 赤椿 【季節】 三春
赤椿 花片よりも 蕊強し
(あかつばき はなびらよりも しべつよし)
19346 【季語】 赤椿 【季節】 三春
冷蔵庫 バレンタインの 残りチョコ
(れいぞうこ ばれんたいんの のこりちょこ)
19347 【季語】 バレンタイン 【季節】 初春
石段より 靴はみ出しき 春の朝
(いしだんより くつはみだしき はるのあさ)
19348 【季語】 春 【季節】 三春
春めきて 眉目秀麗 漢立つ
(はるめきて びもくしゅうれい おとこたつ)
19349 【季語】 春めく 【季節】 初春
眉目秀麗は男性に、容姿端麗は女性に用いる(らしい)。
雲雀見て 声は聞こえず 明日また
(ひばりみて こえはきこえず あしたまた)
19350 【季語】 雲雀 【季節】 三春
猫柳 蕾膨らみ 煌めけり
(ねこやなぎ つぼみふくらみ きらめけり)
19351 【季語】 猫柳 【季節】 初春
寒椿 気に掛かる葉の 照りと棘
(かんつばき きにかかるはの てりととげ)
19352 【季語】 寒椿 【季節】 晩冬
寺町の 梅の下見と はしごする
(てらまちの うめのしたみと はしごする)
19353 【季語】 梅 【季節】 初春
紅梅や 満開過ぎる 一樹あり
(こうばいや まんかいすぎる いちじゅあり)
19354 【季語】 紅梅 【季節】 初春
白梅は まだまだ蕾 まあだだよ
(しらうめは まだまだつぼみ まあだだよ)
19355 【季語】 白梅 【季節】 初春
眼裏に 残る景色や 春爛漫
(まなうらに のこるけしきや はるらんまん)
19356 【季語】 春 【季節】 三春
目借り時 いまだ蛙と 亀見えず
(めかりどき いまだかえると かめみえず)
19357 【季語】 目借り時 【季節】 晩春
水温み 天変地異も 小休止
(みずぬるみ てんぺんちいも しょうきゅうし)
19358 【季語】 水温み 【季節】 仲春
春朧 首を傾げて 物忘れ
(はるおぼろ くびをかしげて ものわすれ)
19359 【季語】 春朧 【季節】 三春
春愁 哀愁託つ 気の迷い
(はるうれい あいしゅうかこつ きのまよい)
19360 【季語】 春愁 【季節】 三春
東京の 無防備故の 雪被害
(とうきょうの むぼうびゆえの ゆきひがい)
19361 【季語】 雪 【季節】 晩冬
世の中は 春の息吹か 吐息かな
(よのなかは はるのいぶきか といきかな)
19362 【季語】 春 【季節】 三春
安定は 落つまで落ちる 春麗ら
(あんていは おつまでおちる はるうららら)
19363 【季語】 春 【季節】 三春
来ぬ来ぬと 春一番が どないした
(こぬきぬと はるいちばんが どないした)
19364 【季語】 春一番 【季節】 仲春