僕はびわ湖のカイツブリ

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“男のためのガーデニング”改め

ながはま寄席 桂宮治×三遊亭わん丈 二人会

2023-06-09 13:00:00 | アート・ライブ・読書
 JR長浜駅の目のと鼻の先にある長浜豊公園の真ん中に「長浜文化芸術会館」があり、ホールでのイベントや展示室では展覧会等が行われています。
今回、文芸会館(通称)ではながはま寄席として「桂宮治×三遊亭わん丈 二人会」が開催され、4つの演目で落語の世界にどっぷりとひたることが出来ました。

噺家さんは上方・江戸を合わせて1000人近くいるとされるそうですが、落語で食える噺家は100人ほどだといわれます。
従って、ほとんどの噺家はよほどの落語ファンでなければ名前を聞いたことのないような噺家ばかりになります。
桂宮治師匠は『笑点』の大喜利メンバーですので知名度が高いとはいえ、大喜利以外で落語を聞く機会はなく、三遊亭わん丈師匠に至っては申し訳ないけど名前を知りませんでした。



演目は桂宮治師匠から始まり、客席の雰囲気を温める意味もあってか毒舌と少し客いじりの枕から「ちりとてちん」の演目が始まる。
「ちりとてちん」は主人公の裏に住む何でも知ったかぶりをする男に腐った豆腐に七味やら何やら混ぜたものを食わせて一泡吹かせる有名な演題ですが、宮治師匠が品悪く演じた爆笑噺でした。



続いて登場したのは滋賀県大津市出身の三遊亭わん丈師匠は、2024年3月から真打に昇進されますが、落語協会では12年ぶり15人抜きでの抜擢真打になるそうです。
最初の演目は「ねずみ」で、奥州仙台の宿場町に訪れた旅人(左甚五郎)が登場する古典落語の演目で、語り口が柔らかく情緒たっぷりに演じられていたのが印象的でした。

15分の仲入り後は、わん丈師匠の「花魁の野望」という創作噺ですが、大岡越前と妻の花魁がお白洲で繰り広げるのですが、演じ分けの見事さやネタの面白さに引き込まれます。
真打制度のことはよく分からないものの、15人抜きの抜擢真打は伊達ではないなぁと思います。(落語協会)
尚、桂宮治師匠も落語芸術協会で29年ぶりの5人抜きでの抜擢真打だったそうです。



トリは桂宮治師匠の「片棒」。
けち一筋で身代を築いた商店の旦那が三人の息子に自分の葬式の出し方を聞いて、誰に跡を継がせるか決めるという噺ですが、派手好き・粋に色っぽく・度が過ぎるケチと兄弟は三様です。

次男・銀次郎のくだりでは音頭を唄い、囃子の篠笛・太鼓・摺鉦を口で演じて、からくり人形を載せた山車や花火を打ち上げて落下傘をつけた位牌を飛ばしたりと荒唐無稽なもの。
和楽器の音色を口でまねて口演で演じ分ける辺りは芸の深さを感じますね。

ところで、長浜では落語会が時々開催されていますが、「白扇落語会」というところが市の文化スポーツ振興事業団と共催されているようです。
白扇落語会は滋賀県長浜で落語の普及活動をされているといいますので、落語を気軽に聞きに行けるのはそのおかげです。
9月には三遊亭わん丈師匠の独演会が開かれるといい、再びわん丈師匠の巧みな噺が楽しめそうです。



ホールでの落語はほぼ1年振りでしたが、前回は桂華紋(桂文華)、笑福亭笑利(笑福亭鶴笑)、桂弥っこ(桂吉弥)、桂九ノ一(桂九雀)の4人の落語会。*()内は師匠
名前も知らなかった噺家とはいえ、その芸にはしっかりとした下地があり、うるさく感じてしまうようなバカ騒ぎ系のお笑いとは一線を画しているように感じました。





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