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「若狭彦神社」は、先に参詣した「若狭姫神社」から約1.5㌔ほど街から離れる奥の方へ進んだ場所に建立されていました。
「若狭彦神社」は、彦火火出見尊とされ、神話では“山幸彦と海幸彦”の山幸彦を祀る神社となりますから、山幸彦の妻である“豊玉姫命”を祀った「若狭姫神社」と2社で一つというのは理にかなっているようです。
ただし、現在ほとんどの祭典は下社である「若狭姫神社」で行われていて、神職の方も「若狭姫神社」にしかおられないこともあって、上社の「若狭彦神社」は静寂に包まれた社の感があります。
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創建は715年とされ、下社の「若狭姫神社」より6年早く創建されているようです。
中世には上社を一之宮、下社を二之宮としたことがあったとされていますが、参拝順序は“どちらからでも可”と看板に書かれてありましたので、これで一安心。
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一之鳥居から見える参詣道は鬱蒼とした森になっていて、その森が醸し出すエネルギーに凛とした空気を感じます。
神社としては若狭姫神社とよく似てはいますが、場の空気は随分と違うように思えてしまいます。
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一之鳥居を抜けると、更に気持ちを高めるかのように二之鳥居に見立てた2本の杉の大木が迎えてくれます。
この杉の鳥居の“気”のようなものには、冷水を掛けられたように引き締まった気持ちになることが出来ました。
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楼門(随神門)は上社・下社とも同じような建築物で、江戸時代後期に建てられた門だとされています。
八脚門の楼門で簡素な印象を受けますが、桧皮葺の美しい門でした。
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通路の左右には若狭姫神社同様に「吉祥八人」が祀られています。
それぞれどういうお方なのかは分かりませんが、ほとんど見たことのない随神門の造りになっているのは「若狭姫神社」と同様です。
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境内に入るとまず手水舎に向かいますが、ここは霊水が流れてきて池へ流れ込むようになっていました。
「伏水の幸(さち)[甘泉]」と名付けられた湧水は、龍前宇宮山の森に降り注いだ雨水が土中で浄化されて湧いているとされます。
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境内にはかつて拝殿があったと思われる跡地が残され、先には神門・本殿の姿が見えます。
この上宮も下宮同様に、随神門・神門・本殿が一直線に並べられています。
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神門・本殿は、上宮・下宮ともに雰囲気は似た建築となっていますが、この上宮は静寂に包まれた空間です。
誰も人の来ない、森の中の神社の静寂とでもいうのでしょうか、とても落ち着く空間と感じられました。
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二之鳥居に見立てられていた杉の霊木はそれぞれ参詣道の両端にありましたが、参道脇にある幹の下部が1本で上部が2本に分かれている夫婦杉もその迫力のある姿を見せてくれていました。
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若狭地方は地図で見ると海岸線が入り組んでいて、山が多く平地が少ない土地に見えます。
しかし、山から流れる水は豊かで森林の多く、海側では海産物にも豊かな資源があると聞き及びます。
ただ小浜市を含む福井県は、原発銀座と呼ばれていて賛否両論のある地域でもあるんですよね。
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