みなさんお早うございます。現在朝の6時を回ったところです。お仕事前に一本投稿致しま~す。
それは、くさやについてです。
ご存じの方も多いかと思います。僕が知っているのは八丈島産のモノです。長い長い年月を経てたっぷりと発酵した塩水のようなものに漬け込んで、あとは干物みたいな過程をたどって出来るようです。
これは軽く焼いて(炙って)食べるのですが、このときの匂いの凄まじさは体験した人でないと分かりません。焼いている家の向こう三軒両隣は火の海ならぬ匂いの海です。もし風が吹けば、もっともっとその匂いは遠くへ運ばれます。居酒屋でこれを出すところがあるのですが、女将さんは注文を受けると近所に声を掛けに行きます。「ちょいとくさや炙るからね、すいませんね~」って断ってくる。そんな食べ物、他にないですよねえ。
『長田商店』さんから画像お借りしました
で、その肝心の匂いはどういうものか。ええ、これはですね、何というか、大変に環境に優しい肥やしさんの匂いです。もう少し言うと、お人様の肥やしさんです、はい。
僕は田舎に産まれたので、小さいときには田畑でこの匂いをよく嗅いでいた。その穴に“落っこちたり”する子供もいました。とにかくそこの匂いです。それでいいのか?とくさやに訊きたくなるほどですよ。
「君、食べ物だろ? その匂いじゃあまるで環境が反対側だよ」と。
あれは忘れもしない平成2年の秋。朝一番で営業先のご家庭に行ったときのことです。
「あなたまだ朝ご飯食べてないでしょう? ちょっとイイモノいただいたから、一緒に食べなさい」
「はあ、すいません」(仕事しろよ)
「くさや、食べたことある?」
「え、いえ。あのくさやですか?」
「そう。おいしいわよ~」
僕はそこの娘さんと並んで食卓につきました(仕事しろよ)。すると「うわわわわ」
「ちょっと玄関開けてきてちょうだい」
「わわわわわ」
「お隣さんに怒られるかしら。ほほほ」
「ひぃ~」
一通りドタバタした後に、とうとうダンスクの上品な皿に乗ってくさやさんがやってきました。
「ちぎってあげようか?」娘さんが小片に裂いてくれます。けっこう固そうです。「さあ、どうぞ」
口に入れるとさっきの匂いがいやっほう!と大声を上げて喜びながら口中に広がり、うっかりしていたら鼻腔から抜けていきました。気絶しそうでした。
ところが三口目あたりから「こいつはちょっと美味いぞ」と意識が変わりました。旨みがあるというのか。匂いは相変わらずですが、それには慣れるものです。臭いけどユルセナイってことはないんですね。
それからはくさやが好物になりました。ただ一人暮らしをしているとなかなか食べられません。ここにはコンロがないしね。だからくさやを出しているお店、たいていは飲み屋ですが、そこで食べさせてもらっています。
どうでしょう。「食べてみたいな♪」って思った方、いらっしゃいますか? 今度河川敷に集まって一緒に食べましょうか。くさやバーベキューということで。ふふふふ。
それは、くさやについてです。
ご存じの方も多いかと思います。僕が知っているのは八丈島産のモノです。長い長い年月を経てたっぷりと発酵した塩水のようなものに漬け込んで、あとは干物みたいな過程をたどって出来るようです。
これは軽く焼いて(炙って)食べるのですが、このときの匂いの凄まじさは体験した人でないと分かりません。焼いている家の向こう三軒両隣は火の海ならぬ匂いの海です。もし風が吹けば、もっともっとその匂いは遠くへ運ばれます。居酒屋でこれを出すところがあるのですが、女将さんは注文を受けると近所に声を掛けに行きます。「ちょいとくさや炙るからね、すいませんね~」って断ってくる。そんな食べ物、他にないですよねえ。
『長田商店』さんから画像お借りしました
で、その肝心の匂いはどういうものか。ええ、これはですね、何というか、大変に環境に優しい肥やしさんの匂いです。もう少し言うと、お人様の肥やしさんです、はい。
僕は田舎に産まれたので、小さいときには田畑でこの匂いをよく嗅いでいた。その穴に“落っこちたり”する子供もいました。とにかくそこの匂いです。それでいいのか?とくさやに訊きたくなるほどですよ。
「君、食べ物だろ? その匂いじゃあまるで環境が反対側だよ」と。
あれは忘れもしない平成2年の秋。朝一番で営業先のご家庭に行ったときのことです。
「あなたまだ朝ご飯食べてないでしょう? ちょっとイイモノいただいたから、一緒に食べなさい」
「はあ、すいません」(仕事しろよ)
「くさや、食べたことある?」
「え、いえ。あのくさやですか?」
「そう。おいしいわよ~」
僕はそこの娘さんと並んで食卓につきました(仕事しろよ)。すると「うわわわわ」
「ちょっと玄関開けてきてちょうだい」
「わわわわわ」
「お隣さんに怒られるかしら。ほほほ」
「ひぃ~」
一通りドタバタした後に、とうとうダンスクの上品な皿に乗ってくさやさんがやってきました。
「ちぎってあげようか?」娘さんが小片に裂いてくれます。けっこう固そうです。「さあ、どうぞ」
口に入れるとさっきの匂いがいやっほう!と大声を上げて喜びながら口中に広がり、うっかりしていたら鼻腔から抜けていきました。気絶しそうでした。
ところが三口目あたりから「こいつはちょっと美味いぞ」と意識が変わりました。旨みがあるというのか。匂いは相変わらずですが、それには慣れるものです。臭いけどユルセナイってことはないんですね。
それからはくさやが好物になりました。ただ一人暮らしをしているとなかなか食べられません。ここにはコンロがないしね。だからくさやを出しているお店、たいていは飲み屋ですが、そこで食べさせてもらっています。
どうでしょう。「食べてみたいな♪」って思った方、いらっしゃいますか? 今度河川敷に集まって一緒に食べましょうか。くさやバーベキューということで。ふふふふ。