超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

Exceedなダブルコンプリート

2016-02-08 22:35:02 | ホビー
ウルトラマンスタンプラリー、まさかの作戦変更から約1週間、この手のことを解決しておかないと何となく気分的に気持ち悪い私は早速次なる作戦に走った。息子甘辛が初日に始発電車で回ってきた40駅にプラスして、前回の作戦で押せた19駅分で甘辛の分は残り中央線ルート6駅、もう1冊その19駅分に別途私が通勤途上などでちまちま押して回った自分用は残り甘辛用の6駅を含めて25駅、全ては「都区内パス」で周遊できる範囲に絞りこまれていた。駅数はまだ結構あるが、常磐線やら東京モノレールやら反則的なルートは消化してあるのでひたすら1個ずつ押して回ることになる。定期券区間である品川駅で一旦降車、都区内パスを購入して田町、浜松町と助走して東京駅からは一気に中央線で最果ての西荻窪まで突っ切る作戦だ。

今回、始発電車でいきなり40駅回ってきただけでも十分褒められるのだが、残りを回るにあたって何よりの息子の功績は「全駅のスタンプ設置箇所一覧」を調べておいたところである。乗降客の少ないマイナー駅ならば改札は一つしかないので外のスタンプ台がどこにあるかすぐに分かるが、都区内の大きな駅は大抵東西南北はたまた「何とか口」というのが複数あり、乗り入れ船の乗換口まであるから、スタンプ台のある改札口を間違えるとものすごいロスになってしまう。駅のホームや階段に一応「スタンプ台はこちら→」というポスターがあるのであが、数が少なくこれを探すだけでも一苦労だ。ラリー駅到着前にどの改札口か調べて置けば迷わずにスタンプ台に向かうことができる。

国電(というのは昔の言い方だが、E電というのも誰も使わなくなった?!)は運転間隔が5分くらいだから、テンポよく進めばある駅でスタンプを押し終わるとちょうど次の列車がやってくる。土日のスタンプ台は列車が到着すると誰かしらが前でスタンプを押している。怪獣のプロファイルや駅員からのメッセージを読んだり、写真を撮っている人もいる。小さい子を連れた家族も多く、子供が目を輝かせながら小さな手でスタンプを押している姿は微笑ましい。「恵比寿はヒッポリト星人と。面白い顔してるね」もしかしたらお父さんも知らないかもしれないが、ついついウルトラ兄弟をブロンズ像に固めてしまった世にも恐ろしい「地獄宇宙人」なんだと説明してあげたくなった。甘辛が幼い頃(電車賃が無料)にこの企画をしてくれれば、どんなに張り切ったことかと思う。(妻には「今だから40駅押して回ってくれたんだよ」と諭されるが・・・)

また結構、仲良くスタンプ冊子を持って回っている若いカップルもいる。彼らの年代では超メジャーなキャラクターを除いてはウルトラ怪獣などひとつも知らないかもしれないが、ぜひ「恋の全駅制覇」を成し遂げてほしいものだ。一方、ウルトラファンとしてはちょっと苦々しいのが、やたらめったら冊子をたくさん持ってスタンプを押しまくっているマニアっぽいおっさんだ。初日に回った甘辛談では10冊近く持ち歩いていた者がいたそうだ。基本は一人一冊だが、全駅制覇を狙うために方面ごとに分担している場合もあろうし、一緒に回れない子供の分というケースも考えると、私見では一人3冊くらいまでが許容範囲で、リュックに入れてどっさり持ち回るのはやはりマナー違反だと思う。(実際景品交換やPINバッジなどは一人1個しか提供されない)

中央線でちまちま一駅ずつスタンプを押しながら新宿駅を過ぎ、信濃町駅改札を出た時に「磯辺さん!」と声をかけてきた人がいた。台場の全職場でご一緒したクロさん(仮称)である。見ると5、6人グループでスタンプ台前にたむろしている。「ボクらはですね、スタンプラリー歩いて回ろうと東京駅からここまで来たんですよ」「歩いてだって?」さすがの私もそういう発想は全くしなかったが、よく考えると「ぶらタモリ」のようにこういう機会に鉄道駅に沿って東京都心の街を歩き回るというのも面白いかもしれない。65駅全駅制覇はまず無理なのでまずはステッカーをもらえるスタンプ10個を目標にしているらしい。後から聞いたら東京〜新宿25827歩、20.4kmの強行軍だったそうだ。丸1日で食事&温泉コース・・・初めて若者らしい?聞くが新鮮な作戦だった。(期間中に一度やってみようかな)

西荻窪から最初の6駅で甘辛の分はコンプリートできたので、まずは上野駅で全駅制覇証発行に向かう。数名ながらも係りの人たちは「全駅制覇おめでとうございます!」と拍手喝采してくれるが、自分の分の残りを考えるとまだ道のりは遠い。今度は山手線に乗り換え池袋方面に出動だ。20駅くらいを過ぎると、階段の上り下りがだんだんしんどくなってくる。(エスカレーターだとノロくてまだるっこしいのである)。また電車の運転間隔が短いので、ホームに降り立ったらすぐにスタンプ台設置場所を確認し、一番乗りするほうがよい。家族連れやらカップルやらに列の前でのんびりされると次の電車が来てしまうのである。「もう少しゆっくり楽しんだら?」という人もいるかもしれない。確かに普段は降り立つことも縁もゆかりもない駅がたくさんある。

しかし先に40駅回ってきた甘辛とは「実際に制覇するような人」として意見が一致している。甘辛曰く「乗降マシンになってしまう」のである。私もこのスタンプラリーを始めた時には「今回は駅数にも余裕があるし、それこそ少しは『ぶらり途中下車の旅』でもしてみよう」と考えていた。常磐ルートや京浜東北ルート、山手線北側などがそうである。長くは無理でもちょっとした名所やグルメ、面白グッズ店などはないか・・・?高円寺には「ゴジラや」があるし中野には有名な「ブロードウェイ」がある。巣鴨には「おばあちゃんの原宿」と言われる商店街があるし、本家の「竹下通り」にも行ったことがない。。。ところが乗り降り自由のパスで改札を出ていち早くスタンプ台に走り、次の列車が来る前にホームに戻ることを繰り返していくうちに、周辺を散策することなど思いつきもしない「機械化スタンプ人」になってしまう。とにかく1分でも早く次の駅に行きたい、このラリーをコンプリートしたい、という「回遊魚気質」が先にたち、あまり意味もないのに気が付くとホーム上をホントに駆け回っている。何せ途中で立ち食いそばにすら立寄らないのである。

        

実はこの前日、グンマ勤務時代にご一緒した懐かしの「ガノさん」や「あまちゃん」「はなちゃん」と馴染みのステーキ屋で久々に楽しく豪飲豪食してしまい、かなり赤い顔をしたまま作戦を実行していた。夕方暗くなってきてようやく自分の分もコンプリートし高崎線で上野駅に再び向かった。この駅に降り立つのもこれでしばらくないだろうから、制覇証を押し戴く際に「あのーぅ、記念に写真撮ってもらえますか?」と係りのお姉さんにお願いすると、にっこり笑って横断幕の下でシャッターを押してくれた。ようやく人心地つき、ぐったり歩きながら帰りの上野東京ラインに乗り込んだのである。その日は部活の先輩達が開いてくれるお祝い会で甘辛が夜遅くまで帰らない予定だったので、妻とひっそり祝杯を挙げることにした。「これを見せようと思って・・・」と妻がスマホを差し出したWeb画面を見て私はしばらく笑いが止まらなくなってしまった。「ウルトラマンスタンプラリー、北千住駅にて痛恨のミス」
(個人の画像を勝手に掲載できぬのでここで憚るがあまりに有名で上記のテキストでググれば画面が見られます)

      

個人のツイッターから広まった記事らしいのだが、ラリーノートに間違えてJR東日本の「駅のスタンプ」を押してしまったというのだ。北千住駅のイラストは「芭蕉」旅立ちの地、事情を知る者としてこれを笑わずにはいられなかった。しかも多くのウルトラマンスタンプラリー参加者の共感を得、Y○hooニュースのトップになってしまったらしいのだ。もはや同士としてこれはものすごく分かる。(たぶん甘辛も同じことを言う)どちらかと言うと山手線周辺の77駅にあるその街ならではの、情緒あふれる絵柄をあしらったスタンプを「小さな旅の記念に。」という「駅のスタンプ」のほうが本家なのだが、このスタンプ台が改札によってはウルトラマンスタンプ台のすぐ近くにあるのである。そして「降りて出て押して入る」を繰り返す乗降マシーンとなっていい加減ヘバッてくると、どう見ても間違えようがないスタンプ台もあまりに見慣れてしまうと区別できなくなるのだ。事実、私も金町駅でほぼ同じミスを行うところだった。「みどりの窓口」内だったのだが、奥の方にあるのに気が付かなかった私は入口横にある「駅のスタンプ台」の前に立ってしまった。たまたま前でスタンプを押していたおじさんが、ウルトラマンを持って後ろに立つ私を見て、「ウルトラマンはあっちの奥だよ」と言ってくれなかったら、この恐るべきトラップにかかってしまうところだったのだ。本来「食いしん坊怪獣モットクレロン」が入るべき金町駅に「矢切の渡し」を押してしまったショックを想像すると身震いするほどの笑いを感じる。

昨年は初めてで大興奮した「ウルトラマンスタンプラリー」全駅制覇証もこれで2個目になった。今回は息子甘辛との連携技で東京駅の特設スタジオや怪獣酒場でのスタンプも入れ、はるかにパワーアップしたダブルコンプリートである。しかも今回から「歩いて回る」という新技や「駅のスタンプ」と間違えるという爆笑技も仲間入りした。今年の面目を果たす「EXCEEDな制覇」だ。某SNSにゴールの記念写真を掲載したところ、多くの人にお祝いを頂いたものだ。来年(もやってくれるとすれば)さらにこれを超えるにはかなり多方面の作戦立案が必要だ。始発電車と休日パスを駆使して初日にゴールする「怒涛の制覇」作戦、定期券区間以外は全てを歩いて回る「JRなのにサバイバル」作戦、ウルトラマンスタンプラリーに芭蕉をはじめ「駅のスタンプ」で制覇する「裏スタンプラリー」作戦・・・甘辛をミッションオペレーターに加えればもっとたくさんの作戦バリエーションができそうだ。

            


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4 コメント

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Unknown (小夏)
2016-02-08 23:34:31
ギャハハハー、このしょぼい芭蕉姿勢で倍増で笑えましたー
師匠、おめでとうございます!!矢切の私にならなくてほんと良かった~(思い出し笑い渦に落ちそう~)
一瞬わからなかったけど、バッジがなんてカッコイイんでしょうお金で買えない自分でつかんだ栄光ですね。
それに普段から師匠がおっしゃる読書の楽しみのように、同士様との交流も心ほんわりする喜びになりますね。
来年の作戦展開、楽しみです
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Unknown (磯辺太郎)
2016-02-09 06:52:39
小夏さま

「しょぼい」と言っては失礼とは思いますが、この哀愁漂う絵柄に笑い倍増ですねー。
ありがとうございます!ホント、金町も負けないくらいに哀愁が漂っていて・・・へばってくると実際にやらかしてしまう人多いはずです。

ピンバッジかっこいいでしょう?(自己満足ですが)
早速、コートにつけてのし歩いてます。
今回、中々面白いことおをする同士もいて楽しかったです。しかし調べたら「歩いて制覇」はとても無理でした。何せ品川~取手だけで50km・・・・
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Unknown (小夏)
2016-02-09 08:22:46
ほんと、言葉が見つからなかったとはいえ失礼なことを。。両手の親指人差し指ででくちびる押えました

50キロ、うーむ。お江戸も歩けば随分城下町の。。ぶらタモリの様な企画で、石原良純さんが江戸城の跡を文科省内でたどって歩いていました^^
先日二川宿で教わった大名行列40キロ/1日。
宿場町に入ると「したにぃ~したにぃ」、それ以外は銭がかかる(先生の解説そのまま)とかでずいぶん速かったそうです。面白いお話でした^^
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Unknown (磯辺太郎)
2016-02-09 22:05:30
小夏様

まあまあ、本家スタンプには敬意を表すとしても、ショボいことには間違いないので、お気になさらずに。。。

全駅制覇は無理でも限定的にぶらタモリ企画はできそうです。江戸城周辺とか何かの跡って魅力ありますよねえ。
おーっ、師匠の師匠からレクチャーされたという二川宿。大名行列は1日40キロも進んだんですか。普通に歩く速度なんですねえ。銭がかかるというのも初めて聞きました。面白そうな話です。
今でも説明してらっしゃるのかしら。(説明員の師匠でしたっけ?)
聞きに行ってみたいものです。
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