超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

朋あり遠方からビーチバレーに来たる

2014-05-21 22:41:19 | スポーツ・健康
週末、絶好の海日和の中、約1年ぶりに元勤務地の群馬やお隣の埼玉から若手たちがビーチバレーにやってきた。その後我が家で大宴会を行うことになっている。「湘南でビーチバレー&飲み会」ツアーはこれで2度目になるが、きっかけは初回のさらに半年前、海辺を散歩していた我々がばったり元同僚のじろーくんと出会った時だと思う。「埼玉の友人たちとビーチバレーに来る」と言っていたのは「あんな遠くからわざわざ遊びには来ねえだろ」と聞き流していたのだが、暇つぶしにぶらぶら歩いていたらホントに来ていたのだ。確かその日は季節外れの江の島花火大会の日だった(記事にしたような気がする・・・)。その後、サーフボードを抱えて海辺を再び歩いてきた私を見て「ホントにやってるんですか?!」と驚いたものだ。

それから半年くらいして私の知人でも有数の活動派であるじろーくんは、同僚やルーキーズたちに声をかけ、早朝に高崎を出立し、湘南新宿ラインで実に2時間45分もかけサーフビレッジにやってくるのである。同僚の若者たちが我が庭でビーチバレーするのに黙ってみている私ではない。いつもボードを抱えて横を通り過ぎるばかりで、ビーチバレーとはあまりやったことはないが、高校時代から対組競技でバレーボールなら、得意にならしていたからできるはずだ。自分は早朝に「ひと乗り」してしまった後だったが、「もしかして若い人は珍しがってやってみるかも」とサーフボードを持って東城した。すると二人のルーキーズが果敢に挑戦し、初めての「波乗り」体験を果たして大喜びだったのだ。ビーチバレーも大いに盛り上がり、「じゃー、オレんちで打ち上げでもやっか」と我が家に招待したのだった。

たまたま遊びに寄っていたお友達夫婦のパパの方が何とじろーくんの元同僚!それに埼玉から駆けつけていた「しぶやん」も入社時に世話になったらしいのだ。思わぬサプライズに妻も腕を振るっての大宴会となって盛り上がった。体力の限界に挑戦のようなツアーになってしまい、皆帰宅したのは深夜になったようだが、すごく喜んでくれたのが嬉しく「また来ないかなー」と思っていた。昨年11月に再びじろーくんが企画して予定していたのだが、あいにく台風来襲に合ってしまい、高崎駅で解散。。。昨年と同様のこの時期にじろーくんが幹事活動に大活躍しリベンジとなったのだった。前回は「せっかく近所に来たんだから寄ってきなよ」レベルだったのだが、たまたま買っておいた生しらすが大好評だったので、今回はもう少しちゃんとした「おもてなし」をしようかと考えた。

「今回はサーフィン講座は有でしょうか?」というじろーくんのさりげない「フリ」には「あいつ、プレッシャーかけやがって・・・」と重責を感じたものだ。念のため前日も午後から海岸に繰り出したら、たまたま初心者用スクールを開催していたので(やっているであろう時間を狙ったんだけど)すぐ横でストレッチするふりをして聞き耳を立てていた。「目をつむってリラックスして直立し、そっと後ろから肩を押してあげたときに、つんのめって出す側の足が前」だそうだ。左足が前ならレギュラースタンス、右足が前ならグーフィスタンスとなる。(これはスノボでも同じらしい)上手な人のスタイルを見ることはあるが、サーフィンなんて自己流にやるものだから「初めて」という人にどうレクチャーするかなどわかるはずがない。取りあえず陸地でスクールが行っていた「基本形」をやり、後は我々が初心者の時にしてもらったように、「あらかじめボードに腹ばいにさせて、波が来たらスピードに合わせて押してあげる」ということにした。

妻は前日から買い出しにでかけ、色々と仕込みを行っている。知り合いの酒屋に連絡して生ビールサーバーも配達してもらった。私の役目は「生しらす」の調達である。HPでいくつかの直売店を見ると「漁の結果によるので予約したほうが確実」と書いてあるので、何軒か電話してみると「当日にならなければ分からない。何時に上がるか約束できない。少ない場合は一人1パック・・・」人気メニューだから高飛車なのか、単に漁師の店だからぶっきらぼうなのか・・・昨年じろーくん達がやってきた時は「試しにあるかどうか」見に行っただけなので、不漁ということで1パックしか売ってもらえなかった。当日の朝になってその店に電話してみると「上がってますよー。ただ少ないからお早目にね」というおばさんの答えだ。開店までは30分あるが、予約ができないというから行ってみて「無い」と困るからポインター号にクーラーを搭載して出動した。戸の閉まった店の前でクーラーBOXの上に座っていると「まあまあ早くから・・・さっきの方ですね。少し早いけどいいですよ。」おばさんは笑って店に入れてくれた。

  

すぐ後に夫婦連れの客が入ってきたのを見て奥にいた主人は「今日は一人2パックかなあ・・・」そこへ私は拝むように「朝早くから電車でこっちに向かってくる客があるんです。海のない群馬から来るんで何とかもう少し・・・」「何人くらいくるの?」「20人ですけど。。。4つくらいは頂けませんか?」「へーえ。遠くからくるんだね。他に言っちゃだめだよ」おばさんは冷蔵庫から4つパックを取り出してすばやく包んでくれた。うーむ。。。電話は無愛想だが中々話のわかる親切なおばさんだ。これでミッションの一つはクリア!1kgもあるから、前回よりは腹を満たすことができよう。私は一旦帰宅して戦利品を冷蔵庫に入れると再びポインター号で海岸線をいつもの散歩の終点、片瀬漁港に向かった。朝水揚げされた魚をGETするためである。「アジとかだったら思い切ってたくさん買わないと足りないよ」妻にクギを刺されていた。

毎週日曜日は直売所で朝一が開かれ、生きてる魚まで購入できるが、大体はすごーく早くから並んでいる(列の場所取りをしている)飲食店などに持っていかれ、目を見張るような魚は無くなっているのが普通だ。(向こうも商売だからね)あんまり人がいないので不思議に思っていたら、何と会場時間が1時間ずれていたのだ。魚を入れるかごを渡されて入場すると大きい魚はないものの、まだ結構残っているようだ。色んな魚があったが人によって食べる魚が違うのも妙だから、全部アジに統一した。私自身が下すことができるし、新鮮なヤツは高級魚に負けないくらい美味しく、そして安いからだ。中くらいのアジだったが20匹、それに小型のスルメイカ1袋(20匹入り)を購入しクーラーBOXに入りきらなかったので、蓋を開けたまま抱えてポインター号に乗った。

      

思わぬ会場時間のずれのために昼近くになってしまい、合流するつもりの時間が近づいてきてしまった。妻は料理系は全部自分でさばくつもりだったらしいが、他にも色々メニューがあるらしいのに20匹ものアジを下ろさせるわけにもいかぬ。私がサーフィンするところなどは珍しがって見物に来るだろうから、かっこよく滑るために隠れて練習しておこうと思っていたが、時間がないので諦めた・・・とりあえず3枚に下ろして、私の不得意な肋骨?部と皮部の切除は共同作業にし、小骨を棘抜きで除去する作業に入った。シニアグラスをして隣で魚を捌く妻を見て「(年は取りたくねーもんだ)」と思ったが、透明で小さな小骨めがけて棘抜きをかまえた時「あっ、あれ?」目のピントが中々ぴったり合わないのである。もしやいよいよ私にも・・・?!隣で妻が「おいでおいで」をしているような気がした。しかし20匹分40枚の山積みされた切り身の小骨抜きは想像を絶する絶望的な苦行であった。キッチンの高さが妻の身長に合わせてあるため、5センチ高い私は中途半端に屈むことになり、みるみる腰が痛くなってきた

  

1時間の苦行を何とか乗り越えた時はとても運動するような状態でなくなったが、後を妻に任せ無理矢理ストレッチして出掛ける準備をした。最高気温は25度で雲一つない最高の陽気だが、午後になって風が出てくると海上がりは意外に寒いものなので着替え用ラッシュガードを何枚か用意してリュックに詰めた。ピンククルーザー号にサーフボードを搭載し、凝り固まった腰をトントンしながらサーフビレッジに着いたのは1時を回ったところだった。前回同様「しぶやん」が持参した「マイ・ビーチバレー・セット」を使って彼らは一戦終えたところなのか、まったりと休憩しているところだった。分からなかったらそのまま横をスルーして、少し海で慣らそうと思っていたが、前回初めて会った「かなりん」と同僚の初登場「ユッキー」が気付いたらしく2人で走って出迎えてくれた。

「やあ、こんにちは」とあいさつすると新たな仲間もかなり加わっていた。お馴染みの「じろーくん」に「しぶやん」、「この日のために1年ビーチバレーの練習をしてきた」という「いっけい」だが実はこの3人はスポーツに関しては万能選手ではないかと踏んでいる。前回サーフィンに初挑戦した「しげちゃん」、同じ若手の兄貴分として人気の「うっしー」も恐らくバリバリの体育会系だ。駐屯地のソルジャーの後任としてやってきた「とんちゃん」はどちらかというと「出川路線」でいいキャラをしていた。年の差ついに四半世紀!今年のルーキーズからは3人、「しばちゃん」「はるちゃん」「こーちゃん」である。それぞれゴリ系、ミニモニ系、チョイケメン系である。はるちゃんは一見「ビーチバレーならお父さんが肩車してあげよう」と言いたくなるノリだが、サーブの鋭さ、動きの敏捷性からみて侮れない運動能力と見たがマラソンを走るという。

ユッキーは埼玉からの合流組で初参加だが、初めて会ったとは思えないような気さくなキャラでずーっと前から仲良しだったような気がした。しげちゃんと同期のこれまた初登場「あやぴん」もミニモニ系だが好奇心旺盛でなんとしげちゃんとしばちゃん(紛らわしいからゴリさんと改称)と3人で果敢にサーフィンにチャレンジし、完全に初めてなのにもう少しでテイクオフというところまでできた。男子のように余計な筋肉に力が入らず、浮力が使える分上達は早いようだ。皆でビーチバレーで盛り上がったが、いっけいとは異なり不覚にも1年ぶりのプレーとなってしまった私は腰痛にも襲われ「オレってこんなにバレー下手だったっけ?」などと凡プレーを連発したのが悔やまれる。

  

「早めにおいで」と言って若干の買い物を残っていた私は先にサーフビレッジを後にした。帰宅すると仲良し夫婦がやってきていて、すっかり大宴会の準備は出来上がっていた。結構社員数の多い会社のはずなんだが、こんな人数でも色々なところでつながっている。今回のメンバーは半分以上が初登場だったのだが、初めて会った気が全くしない連中だ。肝心の仕事のことはよく知らないが、誰とでも仲良しになれるコミュニケーション能力、運動神経とチャレンジ精神、そして何よりも回遊魚系の香り・・・よくよく我が方は「デキるヤツ」が多いらしい。
ビールサーバから生をたらふく飲み、パパのお土産日本酒を堪能して珍しい湘南の生シラスにアジや妻のメニューに皆喜んでもらえてよかった。

翌日、仕事だったから早くお開きにしてやるべきだったが、あまりの楽しさに夜は更けていき気が付くと私は撃沈・・・じろーくんたちは再び湘南新宿ラインで帰って行ったようだが、高崎に着いたのは日付が変わる頃だったという。もう同僚ではないから友である。「朋あり遠方より来る、また楽しからずや」慣れ親しんだ庭のようなたかが砂浜だが、こうして集まって遊びに来てくれるのは誇らしくて嬉しいものだ。あの連中を見ていると宇宙戦艦ヤマトの沖田艦長になった気分になる。「完結編」で水惑星に20回目のワープを許してしまい、地球水没の危機に見舞われた時に彼が長官に放つ言葉「だが私は絶望はせぬ。この若者たちと『ヤマト』のある限り・・・」
絶望なんていう大袈裟なことでもないが「この若者たちある限り」というのはよく感じるのだ。
皆さん、お疲れ様でした。またおいでねー。


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2 コメント

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シーズン到来〓 (まるち)
2014-05-22 07:57:45
昨日、仕事の関係で、役所に行ったら…
真っ赤な顔した若い職員
『あら~っ…どうしたの』と聞いたら、
『遊びじゃないですよ。仕事です。日曜のビーチフェスタの駐車場誘導係にかり出されて…』と…
『ご苦労様でした。』と労を労う言葉をかけました。
Unknown (磯辺太郎)
2014-05-22 20:26:39
まるち様

この時期、ビーチでは色んなイベントを催しているようでした。当事者は最高に盛り上がりますが、お手伝いしてくれる人たちあってのものですよねえ。彼らに感謝です。

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