超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

デトックスと地産地消

2012-03-07 15:13:00 | 食べ物
「デトックス」というとすぐ浮かぶ意味は「解毒」で、もっと長く言うと「体内に入った人体に悪い影響を及ぼす物質を排出しようとすること」という感じだが、今はもっと広い意味で使われているようだ。例えば毎週早朝に母と行く竜泉寺温泉にある、サウナは壁に韓国の「黄土」という物質がふんだんに使われ、「解毒作用」が期待できるとうたわれている。また高濃度炭酸泉も血管を拡張して血流を促進し、老廃物を「洗い流して」くれるので、かなりのデットクス力を感じる。
しかし私にとって最も解毒作用の強いのは海水だ。スピリチュアルパワーもあると思われるが、どんなに二日酔い(これはホントは危ない?!)でも、夫婦喧嘩とかで気持ちが荒んでいても、海に入るとそれなりの疲労は現れるがほぼ一発で治る。森林浴や世に言うパワースポットなどもその類かもしれないが、「そこにいるだけでデトックスされる」のは言わば自然界の力をそのまま取り入れているとも思える。

一方KICK師匠がされているデットクスは「生命の力」を取り入れるコンセプトのようで、実に分かりやすいがその分戒律?が厳しい。
「缶食」「冷凍食品」「残りモノ」「電チン」「甘いモノ」これらを摂取するのはNG。生命の力をたくさん食物から摂取しようというのが趣旨なので、時間が経ってしまった保存モノはこれが失われてしまうそうだ。実は意外にも私は一人暮らし期間は上記の戒律を結構クリアしているのでこのデトックスを実施するには有利と言ってよい。
缶詰は元々あまり好きではないし、一旦開けると全部食いきらなければならないし、食い切った後容器を洗って缶の捨てられる日まで保存するのが実に煩わしい。よって引越し以来「シーチキン缶」1個しか使ったことがない。
食材等は自宅で買い込み、月曜日に重いが運搬している。会社帰りの買い物など生鮮品くらいしかないから、冷凍食品を買い置きする、という発想そのものがない。
一旦冷えても電子レンジで温めなおせば復活して食べられるような料理はそもそも作れないから、電チンもない。甘いモノは普段あまり食べない。。。

生命力に着目してデトックスというのは非常に興味深いが、食生活の発想は国によってやはり少しずつ違うとは感じる。ある番組でハワイでは缶詰から中身を空けて暖めているのを「母の料理」と言っていた。自宅でもあまり食べることはないが、日本の「冷凍食品」は世界一美味しいと思う。むろん好みで言う味そのものではなく、その製造技術のことである。カレーや豚汁など日本食?は残り物として温め直した方が美味いものも多いし、正月のおせち料理も基本、残り物文化だ。
最近では電子レンジで魚が焼けたり、目玉焼きができるたり、器ごとセットするだけで調理したてのモノとしてできてくる、という恐るべきテクノロジーもあるから、電チンも侮れない。
ただし「食材そのものからその生命力を身体に取り入れよう」というのは共通のようだし、私もそうありたいと思っている。「ダイエット編」で登場した元同僚は見事なほどの食いっぷりで低燃費とはほど遠い人だったが、「サプリメント」という類を決して口にしなかった。「人間、簡単に栄養素を摂取するのに慣れてしまうと自然の食材からそれを取り入れる能力が低下してしまう」という信念をお持ちのようだったのである。全くその通り、見事なポリシーだと感心したものだ。

さて、先日初めて行った「キッチンランド」ではエコ・クッキングというのをテーマにしていた。エコ検定の影響もあるだろうか、激太り回避以外に食生活にあまり気を付けていない私でも「地産地消」だけは意識している。エコ・クッキング講座も同様の分かりやすい説明があり、さらに言うなら「旬のものを地産地消」だそうだ。モノには季節があり、それを外して無理やり温室栽培や養殖などを行うと「余計なエネルギー」を消費してしまう。また産地を出てはるか遠くへ流通しようとすればするほど、よりたくさんのエネルギーが必要だ。流通がなければ「食のダイバーシティ」としてはよろしくないが、「より移動距離を少なくすべき」という意見には大賛成である。週末にはヒマさえあれば近所の漁港に行ったり、スーパーでおかずを買うにも「産地が近いこと」を条件にしているのもこの影響だ。
酒にしても肉や魚(野菜はあまり食べないから分からないが)は、「なんとか産」というその産地で食うのが一番美味い。マグロはそうはいかないけどなー。

我が家周辺の「地産」と言えば圧倒的に思いつくのは魚介が多い。小さな漁港に買いに行くだけだが、直売所で売っているものは、基本的に港で水揚げされたものだろうから、間違いなく地産なのだろう。全国的にも有名なのは生シラスにアジ・・・(ちょっと地味だけど神奈川の県魚はアジだと思っていた)三浦半島だと松輪サバとかキンメダイがあるが高価であまり食したことがない。。。
肉と言えば高座豚に葉山牛くらいか・・・野菜に至っては普段あまり食わないので三浦だいこんくらいしか思いつかない。「湘南レッド」という赤い玉ねぎみたいなのを見たことがあるが。
こうして見ると地産地消と言っても「名産」というものが必ずしもあてはまらないことがわかる(知らないだけかもしれない)が産地直売モノが一番よい、というのは間違いなさそうだ。産地は買うときに明記されているからわかるが、困ったことによく知らないのが「旬」である。
高度経済成長期に育ってきた新人類(死語?)の我々は(私だけ?)、スーパーに行けば何でも買えると思ってきたから、哀れなほどに「モノの旬」を知らないと痛切に感じてしまう。

港に足を運ぶようになってようやく知ったのは、活きているイカ類は今(少し前)くらいが旬だということ。あさりやハマグリなど我が家の大好物も今がよいらしい。アジなんか1年中獲れているようだが、カタクチイワシは今頃がよく上がっているようだ。店頭に盛んに並んでいるものが旬かというとそれこそ産地によって異なるので、年中港に足を運んで身をもって覚えるしかないらしい。(これはこれで楽しそうだ)
果物で言えば、みかんはこたつで食うから冬、なしの季節は短いから9月~10月、長野に実家のある同僚から頂く「ふじ」が11月、いちごは今よりちょっと後くらいか?残りは全然わからん。。。
さらに野菜に至っては旬があるのかどうかも知らない。春キャベツ?秋なすび?冬ダイコン?・・・下仁田ネギは少し前が旬だったと聞く。あ、そうそうマツタケは10月くらいだな。。。
味覚の閾値が低いから、野菜などは味の良し悪しはあまり気にならないが、栄養価もだいぶ違うらしいからもう少し勉強しなければなー。

「旬のモノを地産地消」すると自動的にデトックスとなるような気が・・・かなりしている。しかし実際に一人暮らしが70%の私には「食物」だけでデトックスというのは少し無理があるので、海水デトックスと併用だな。しかし改めてこうして書いてみると、絶大な海のパワーを持つ魚介、大地のパワーを持つ植物にはそれぞれが最強となる時期があるが、どうも動物にはそういうところがないから「肉」というのは食生活の改善という意味ではかなり分が悪いようだ。重力に逆らって動いている生き物なんだから肉のパワーも結構なものだと思うんだが。
昨日、「秘密のケンミンショー」で放映された●●館という食堂へ行った。番組で取り上げられたのは、「タルタルソースカツ丼」といういかにもゲテ物メニューだ。その名の通りちょっと濃い甘口ソースカツに輪切りのゆで卵とタルタルソースを混ぜたペーストを上に乗せて食べるシロモノだ。

店内の客は皆、そのメニューを注文していた。一口食って「おーっ、これは合うかも・・・?!」と口にしたが、箸を進めるにあたって「トンカツに醤油をかけてしまったような失敗感」に苛まれるようになる。。。先日「なんとか」いうジロー系列のラーメン屋で巨大野菜ラーメンに玉砕した懲りない八兵衛も「またしても、やられましたかねえ・・・」と苦笑いだ。(これは県東K生市で2番目に美味しいとされるソースカツ丼が見事に外したことを指す)
タルタルソースカツ丼には片岡鶴太郎さん考案の発展形がある。タルタルソースにねりがらしを混ぜてかけるその名も「辛子タルタルソースカツ丼」(そのまんまやんか!)である。店内に張ってあった番組試食シーンのワンショットでは司会の「みのもんた」が「これは行っちゃうー!」とコメントしたようだが、(ずいぶん誇張してるんだなー)といっけいがつぶやいた。
それこそ県民性なのか、番組で取り上げられた直後からわーっと客がやってきて、一時はものすごく賑わったそうだ。店の前にも行列ができ、何脚か店頭で待つ人のために置かれていたようだが、今はもう閑古鳥・・・
「まず最初はソースをつけずに一口、その後少しずつ乗せて食べてください。当店で使用する肉は●●産、玉ねぎは□□産、タレも直伝の農耕ソースです・・・」
食材だけ見たらそれこそ地産地消にこだわった逸品のように見えるが、あのゲ●物では「デトックス」にはほど遠い感じがした。