少し前になってしまうが、ズームインで「歴女」なる特集をしていた。
若い女性の中で、戦国時代が流行りでその昔は男子しかその名を知らなかった武将を「萌え」と称し、アイドルのように扱っているという。
もう30年近くにもなるが、私が自他共に認める「歴士」となったきっかけは、たしかTBSで放映していた「関ヶ原」がきっかけだった。
ウルトラ・特撮・アニメ&アイドルだけではないのである。
大河ドラマや昔あった年末時代劇など戦国や幕末実史を描いた番組が数ある中、「関ヶ原」ほど豪華絢爛なキャストを揃えた番組は見当たらない。
我が家では永久版として保存してあり、今でも何故か深酒して深夜帰宅すると見たくなる。
東軍
徳川家康(森繁久彌)、本田正信(三國連太郎)、加藤清正(藤岡弘)、福島正則(丹波哲郎)、鳥居元忠(芦田伸介)、本多忠勝(高松英郎)、細川忠興(竹脇無我)、山内一豊(千秋実)・・・
西軍
石田三成(加藤剛)、島左近(三船敏郎)、毛利輝元(金田龍之介)、宇喜多秀家(三浦友和)、上杉景勝(三沢慎吾)、大谷吉継(高橋幸治)、小西行長(川津祐介)、安国時恵瓊(神山繁)、直江兼続(細川俊之)、小早川秀秋(国広富之)
島津義弘(大友柳太郎)・・・
女性
北政所(杉村春子)、淀殿(三田佳子)、おまつ(沢村貞子)、阿茶局(京塚昌子)、お夏局(小手川祐子)、細川ガラシャ
(栗原小巻)、出雲阿国(木の実ナナ)、初芽局(松坂慶子)
その他
豊臣秀吉(宇野重吉)、前田利家(辰巳柳太郎)、原マルチノ(田中健)、国友寿斎(笠智衆)、北庵法印 ( 大滝秀治 )
ナレーションが石坂浩二である。「関が原」をよく知らない人でもいかに奇跡的なキャストかおわかりだろう。
原作が司馬遼太郎で、少年だった私はこの番組を見て以来、一気に司馬遼太郎シリーズに嵌り込み、あっと言う間にほぼすべての著書を読破することとなった。
「竜馬がいく」「国取物語」「坂の上の雲」は今でも手放さないMy名著である。
ただ弊害もあり、文庫本では歴史物小説しか興味を示さない、限りなく偏った読書家になってしまった。。。
今でこそ雑食系でどんなジャンルでも興味深く読めるが、当時は高校、大学から社会人になっても、その歴史偏重傾向は変わらず、戦国、幕末、そして中国古代史と比較的狭いワールドでひたすら読み尽くすこととなる。
最近でもたまに読むが、著者、作品ともそろそろネタが尽き、「どう考えても時代の脇役」や隠れキリシタンみたいな主人公を題材とした著書しか無くなってきた。
息子甘辛は「三国志」から見事に入ったが、戦国系は少年ジャンプの「花の慶次」にほれ込み大河ドラマが始まるはるか前から直江兼続のファンになっていった。
最近では戦国BASARAというゲームが出て、アニメにもなっているようで、どちらかというとキャラクターものとして扱い始めている。
まあ・・・「信長の野望」という有名なRPGみたいなのもあったし、似たようなものか。。。
ゲーム系はいざ知らず、このような歴史物とともに歩んできたと言ってもよい私だが、これまでの経験から言うと女性って不思議なことに全くと言っていいほど歴史には興味を示さなかった。
今でも妻を含め知ってる人はすべて例外なく歴史の話なんか全然乗ってこない。。。
ところが、ズームインで特集していた「歴女」なる人達は前述「関ヶ原」に出てくるような武将をあたかもお気に入りのアイドルのように慕っている。
「いざ京へ歴女上洛ツアー」なーんて冗談みたいな企画がホントにあるようだ。熟女3人組が参加し、殺人事件がおきるなら、まさしく「杉田かおる」の出番か?!
市内の戦国武将ゆかりの寺や史跡を巡るほか、右京区の東映太秦映画村で開催中の「太秦戦国祭り」に参加するそうだ。
太秦戦国祭りは、戦国時代をテーマにした映画やゲーム、コミックなどを一堂に紹介するイベントだって。うーむ。そんな香ばしいイベントがあったのか・・・今まで知らなかったとは。。。
しかし、テレビ画面に映ったのはほとんどコスプレ。。。ちょっとセクシー路線で自作の武器を引っさげ・・・うーむ。あのヒトたちはやはり何か勘違いしてないか?
リポーターがマイクを近づけてインタビューすると、どうも「戦国BASARA」のキャラクターとコスチュームをなぞっているらしい。
しかし史実など関係ない単なるアイドル好きか、というと意外にその武将の生涯や歴史における位置づけ、人物像などを熱く語っているではないか。
「石田三成」のファンである女性が多いという。
武芸に長じいかにも戦国武者というスタイルの「伊達政宗」や「前田慶次」、「真田幸村」というものではなく、ゲームキャラとしてはイマイチ冴えない「石田三成」が人気、というとことが女性の好みとして面白い。
明らかに「天地人」の小栗旬効果だと思っていたが、あの巨大な「栓抜きのお化け」みたいな髪型はカッコいいとは言えなかったよなあ。
私が最初に出会った司馬遼太郎の「関ヶ原」はもともと史実を冷静にと言うか、石田三成が主人公みたいなものだった。
「徳川家康に負けた人」ではなく、「豊臣家への忠義に熱い正義の人」みたいな描かれ方をしていた。
石田三成を語るコミュニティにも、「意思を曲げない真っ直ぐなところや、真面目で義を大切にしているところが大好き」「義に生き、死ぬ。文字では簡単だけど、そんな風に生きられるものは三成しか見当たりません」などと熱く、書き込まれていたそうだ。
そんなところをちゃんと反映しての「三成ファン」であったら、かなり侮れないしむしろ一度語り明かしてみたいものだ。
さらに私見を言うなら彼の周りには「男気が素晴らしい輩」が多い。直江兼続もそうだし大谷吉継、島左近なども見事な武将だ。
それにしても10月最初の土日にあったという「太秦戦国祭り」というのは楽しそうだ。コスプレも嫌いではないし、時代モノなら抵抗感もないだろう。
息子甘辛も七五三の記念撮影には特別に頼みこんで「鎧武者」をやらせてもらったのだ。兜が重すぎて傾いでいたので後ろから私が支えている写真が今でも飾られている。
私は戦国武将を衣装で演じるとしたら「織田信長」がやりたい。個人が好き、と言うよりはマントが好きなのだ。戦国武将の中では際立って傾奇者だったはずだ。
来年は仲間を見つけて、しっかりスケジュールを組み、台風で新幹線が止まってもいいように江の島タコせんべいを携帯し颯爽と「上洛」するとするか。
ちなみに写真はご存知約30年前、息子甘辛と同じ修学旅行先日光で買った伝説の掛け軸である。
若い女性の中で、戦国時代が流行りでその昔は男子しかその名を知らなかった武将を「萌え」と称し、アイドルのように扱っているという。
もう30年近くにもなるが、私が自他共に認める「歴士」となったきっかけは、たしかTBSで放映していた「関ヶ原」がきっかけだった。
ウルトラ・特撮・アニメ&アイドルだけではないのである。
大河ドラマや昔あった年末時代劇など戦国や幕末実史を描いた番組が数ある中、「関ヶ原」ほど豪華絢爛なキャストを揃えた番組は見当たらない。
我が家では永久版として保存してあり、今でも何故か深酒して深夜帰宅すると見たくなる。
東軍
徳川家康(森繁久彌)、本田正信(三國連太郎)、加藤清正(藤岡弘)、福島正則(丹波哲郎)、鳥居元忠(芦田伸介)、本多忠勝(高松英郎)、細川忠興(竹脇無我)、山内一豊(千秋実)・・・
西軍
石田三成(加藤剛)、島左近(三船敏郎)、毛利輝元(金田龍之介)、宇喜多秀家(三浦友和)、上杉景勝(三沢慎吾)、大谷吉継(高橋幸治)、小西行長(川津祐介)、安国時恵瓊(神山繁)、直江兼続(細川俊之)、小早川秀秋(国広富之)
島津義弘(大友柳太郎)・・・
女性
北政所(杉村春子)、淀殿(三田佳子)、おまつ(沢村貞子)、阿茶局(京塚昌子)、お夏局(小手川祐子)、細川ガラシャ
(栗原小巻)、出雲阿国(木の実ナナ)、初芽局(松坂慶子)
その他
豊臣秀吉(宇野重吉)、前田利家(辰巳柳太郎)、原マルチノ(田中健)、国友寿斎(笠智衆)、北庵法印 ( 大滝秀治 )
ナレーションが石坂浩二である。「関が原」をよく知らない人でもいかに奇跡的なキャストかおわかりだろう。
原作が司馬遼太郎で、少年だった私はこの番組を見て以来、一気に司馬遼太郎シリーズに嵌り込み、あっと言う間にほぼすべての著書を読破することとなった。
「竜馬がいく」「国取物語」「坂の上の雲」は今でも手放さないMy名著である。
ただ弊害もあり、文庫本では歴史物小説しか興味を示さない、限りなく偏った読書家になってしまった。。。
今でこそ雑食系でどんなジャンルでも興味深く読めるが、当時は高校、大学から社会人になっても、その歴史偏重傾向は変わらず、戦国、幕末、そして中国古代史と比較的狭いワールドでひたすら読み尽くすこととなる。
最近でもたまに読むが、著者、作品ともそろそろネタが尽き、「どう考えても時代の脇役」や隠れキリシタンみたいな主人公を題材とした著書しか無くなってきた。
息子甘辛は「三国志」から見事に入ったが、戦国系は少年ジャンプの「花の慶次」にほれ込み大河ドラマが始まるはるか前から直江兼続のファンになっていった。
最近では戦国BASARAというゲームが出て、アニメにもなっているようで、どちらかというとキャラクターものとして扱い始めている。
まあ・・・「信長の野望」という有名なRPGみたいなのもあったし、似たようなものか。。。
ゲーム系はいざ知らず、このような歴史物とともに歩んできたと言ってもよい私だが、これまでの経験から言うと女性って不思議なことに全くと言っていいほど歴史には興味を示さなかった。
今でも妻を含め知ってる人はすべて例外なく歴史の話なんか全然乗ってこない。。。
ところが、ズームインで特集していた「歴女」なる人達は前述「関ヶ原」に出てくるような武将をあたかもお気に入りのアイドルのように慕っている。
「いざ京へ歴女上洛ツアー」なーんて冗談みたいな企画がホントにあるようだ。熟女3人組が参加し、殺人事件がおきるなら、まさしく「杉田かおる」の出番か?!
市内の戦国武将ゆかりの寺や史跡を巡るほか、右京区の東映太秦映画村で開催中の「太秦戦国祭り」に参加するそうだ。
太秦戦国祭りは、戦国時代をテーマにした映画やゲーム、コミックなどを一堂に紹介するイベントだって。うーむ。そんな香ばしいイベントがあったのか・・・今まで知らなかったとは。。。
しかし、テレビ画面に映ったのはほとんどコスプレ。。。ちょっとセクシー路線で自作の武器を引っさげ・・・うーむ。あのヒトたちはやはり何か勘違いしてないか?
リポーターがマイクを近づけてインタビューすると、どうも「戦国BASARA」のキャラクターとコスチュームをなぞっているらしい。
しかし史実など関係ない単なるアイドル好きか、というと意外にその武将の生涯や歴史における位置づけ、人物像などを熱く語っているではないか。
「石田三成」のファンである女性が多いという。
武芸に長じいかにも戦国武者というスタイルの「伊達政宗」や「前田慶次」、「真田幸村」というものではなく、ゲームキャラとしてはイマイチ冴えない「石田三成」が人気、というとことが女性の好みとして面白い。
明らかに「天地人」の小栗旬効果だと思っていたが、あの巨大な「栓抜きのお化け」みたいな髪型はカッコいいとは言えなかったよなあ。
私が最初に出会った司馬遼太郎の「関ヶ原」はもともと史実を冷静にと言うか、石田三成が主人公みたいなものだった。
「徳川家康に負けた人」ではなく、「豊臣家への忠義に熱い正義の人」みたいな描かれ方をしていた。
石田三成を語るコミュニティにも、「意思を曲げない真っ直ぐなところや、真面目で義を大切にしているところが大好き」「義に生き、死ぬ。文字では簡単だけど、そんな風に生きられるものは三成しか見当たりません」などと熱く、書き込まれていたそうだ。
そんなところをちゃんと反映しての「三成ファン」であったら、かなり侮れないしむしろ一度語り明かしてみたいものだ。
さらに私見を言うなら彼の周りには「男気が素晴らしい輩」が多い。直江兼続もそうだし大谷吉継、島左近なども見事な武将だ。
それにしても10月最初の土日にあったという「太秦戦国祭り」というのは楽しそうだ。コスプレも嫌いではないし、時代モノなら抵抗感もないだろう。
息子甘辛も七五三の記念撮影には特別に頼みこんで「鎧武者」をやらせてもらったのだ。兜が重すぎて傾いでいたので後ろから私が支えている写真が今でも飾られている。
私は戦国武将を衣装で演じるとしたら「織田信長」がやりたい。個人が好き、と言うよりはマントが好きなのだ。戦国武将の中では際立って傾奇者だったはずだ。
来年は仲間を見つけて、しっかりスケジュールを組み、台風で新幹線が止まってもいいように江の島タコせんべいを携帯し颯爽と「上洛」するとするか。
ちなみに写真はご存知約30年前、息子甘辛と同じ修学旅行先日光で買った伝説の掛け軸である。