天体撮影ソフトと天体写真のブログ

惑星をメインに天体写真を掲載。極軸セッティング・インターバル撮影、オートフォーカスソフト頒布も行っています。

「バックラッシュ補正」で訂正します。

2008-08-31 19:08:53 | フォーカス自動補正
 昨日、3.によりインターバル時の「バックラッシュ完全補正」が
可能と書きましたが、インターバル時に温度変化が検出されなければ
補正動作を行いませんので訂正いたします。
一定時間間隔での補正が機能していますと、インターバル時には
ほとんどの場合、前回補正時からの温度変化は、あったとしても
「しきい値」以下又は温度計精度である0.5℃以下になると思いますので
補正動作は行われない事になります。
ただし、インターバル撮影ソフトからのみ補正を行った場合は「完全補正」
となります。




ネットワーク連携テスト 良い感じです。

2008-08-30 21:16:42 | フォーカス自動補正
 今夜も雨で(というよりも全国的に大雨の恐れがあるようですが)
実写テストが出来ませんので、8月28日に少し書きました
「FocusCheckerとインターバル撮影ソフトのネットワーク連携」の
実装とテストをしています。2台のPCにそれぞれをインストールし
動かしていますが大分良い感じです。
実際に使う場面があるかどうかは分かりませんが、ノウハウは
今後何かに生かせると思います。
ネットワークに限らず2ソフトの連携では凡そ以下のような事が
可能です。

 1.撮影のインターバルに温度補正出来る為、接眼部のガタの影響
   を回避出来る。
 2.撮影ソフトの出力する撮影データに温度補正データも書き出す。
 3.「FocusCheckerでの一定時間間隔補正」と「インターバル時補正」
   を同時実行可能。

完全なバックラッシュ補正は、一旦、設定されたバックラッシュ補正値の
2倍だけフォーカサーを動かし、再度正しい位置に戻す方法によりギヤの
当たりを常に一定方向に保っていますが、露出中に行いますと大きくピント
がずれてしまいますので実行できません。従いましてFocusCheckerだけ
では完全な補正は出来ませんが、上記3.によりインターバル時に
「完全補正」を行い次の露出に入る事が出来ます。



フォーカス温度補正設定について

2008-08-29 15:11:21 | フォーカス自動補正
  フォーカス温度補正はほぼ想定通りに機能しているようですが、
細かな設定がありますのでその概要を書きたいと思います。
尚、各設定値は参考値で、特に①、⑪、⑬は実測値をセットします。

実際にフォーカサーを動かし補正を行うか否かの指定で、
  1℃当たりの補正ステップ実測値をセットします。
  チェックを外すと温度のみを監視します。
チェックを入れると「監視間隔」毎に温度をチェックし補正を
  自動で行います。赤い字で次までの時間をカウントダウンします。
補正量μmの「しきい値」をセットします。いたずらに細かく補正
  するのではなく、必要な精度を超えて初めて補正が実行されます。
最も最近に補正実行された情報を表します。
補正を開始した時点の情報を表します。
⑦の値のうちバックラッシュ補正分の値です。
補正開始と現在との変動値を表示します。特に「位置」と「補正量」には
  バックラッシュ補正が発生(⑧で説明)した場合、その分も含まれます。
例)昨夜のテスト結果です。
1時間14分の間に3℃の温度下降があり①により(-2)x(-3)=6ステップ
の補正であるがバックラッシュ補正(-2)が発生し(6-2)=4ステップと
なっている。途中で温度上昇(温度計誤差?)が有り、移動方向が反転し
バックラッシュ補正(⑪の設定値分)が発生したものと考えられる。
③で適当な「しきい値」をセットすれば不必要な補正は発生しません。

オートフォーカス時には常に一定方向からフォーカサーを移動して行き
  ますので、その方向を指定します。
オートフォーカス時にこの範囲でフォーカサーを移動し画像を取得します。
オートフォーカス時のフォーカサー移動制限です。
バックラッシュ補正するか否かで、フォーカサーのバックラッシュ実測値を
  設定します。バックラッシュ補正は、温度補正等の移動が⑧の指定 と
  逆方向になった場合に行います。
オートフォーカス実行画面です。詳細は省略しますがここからフォーカサー
  のコントロール、各設定画面を開く事が出来ます。
フォーカサーの1ステップ当たりの移動量実測値をμmで設定します。
  この値によって①及び⑪が算出されます。

残念ながら今夜も雨の予報で実際の星像ではテスト出来そうにありません。



フォーカス温度補正のテストをしています。

2008-08-28 22:30:01 | フォーカス自動補正
 今夜は雨模様ですがドーム内で電動化した13cm反射でフォーカス温度補正
のテストをしています。事前にフォーカサーの移動範囲制限や1ステップ当たり
の実測移動量(μm)等を設定し、いろいろ動かしてみましたが良い感じです。
数日天気が悪そうですが、晴れたらオートフォーカスのテスト、1℃当たりの
ピントの移動量を実測しなければなりません。
また、あまり必要が無いと思いますが、FocusCheckerとインターバル撮影
ソフトをネットワークで連携できる様にしました。
例えばUSBポートが不足して上記2ソフトを別々のPCに置かざるをえない場合
でもネットワーク対応版で連携可能で、インターバルに撮影ソフトが
FocusCheckerを起動しているPCにLAN経由で指示を出し温度補正します。
他の機能を別PCへ移行すれば良いのですが、そうも行かない場合の為です。
移行するにしても結構インストールが面倒くさいですね。
現在使用のノートPCでは増設も含めてUSBが5ポートありますが、以下の様
にふさがっています。
 1.自動導入用PCとの接続
 2.オートガイド用DSI Pro
 3.デジカメ画像取り込み
 4.インターバル撮影インターフェース
以上は増設USB2.0カードで、5番目の本体USB1.0はDSI Pro使用時には
そのカードへの電源供給用でふさがってしまいますが、10分位はノータッチ
が可能ですので、取り合えずはここにフォーカサーコントローラを接続します。




ビクセン・スライド式接眼部を電動化

2008-08-25 20:59:27 | モーターフォーカサー
 ビクセン13cm反射のスライド式接眼部を電動化にしました。
半年以上前に計画しながら、NGT-12.5のトップリング製作や
フォーカス温度補正ソフト作成を先行させたりで、なかなか着手
出来ずに今に至りました。
ズンギリボルトを使ったスクリュー式にしようかとも思いましたが、
結局はオーソドックスにピント・シャフトにモーターを取り付けました。

【写真1】
カメラはダミー搭載の銀塩カメラNikonF2。
クローズアップレンズ使用の自作2インチ・レデューサーも改良し、
この鏡筒でピントが出るようにしました。流石にオフアキシス・
ガイダーは筒外焦点距離と接眼部開口36.4mmの関係で
諦めました。
本当は口径は小さくてもオートガイド、オートフォーカス及び
ピント自動温度補正の鏡筒にしたかったのですが。

カップリングはGOTOシステムについてきた8mm-5mmのもの
で、ピント・ノブ側は円形のノブ固定ナットが8mmですのでそれを
ゲタとして使い、モーターの軸は3mmですがアルミパイプで
ブッシュを作り、更にモーター軸にアルミホイルを固く巻いて隙間を
埋め、何とか接続しました。
この部分はプログ「案内人の観星望記」が参考になりました。
案内人さん、有難う御座います。
http://atuta.blogzine.jp/astronote/2008/01/index.html
2mm厚アルミのプレート取り付けは接眼部の固定ネジを利用し
鏡筒他への穴あけ加工はありません。ネジ一本ですが結構がっちり
と止まりました。

【写真2】

【写真3】は当フォーカサーで使用する温度計付きコントローラです。
もう一台、温度計付きにバージョン・アップしたコントローラは
NGT-12.5の電動フェザータッチ・フォーカサーで使用していますが、
今回製作のものはドーム内に常設ですのでオートフォーカスや
フォーカス温度補正のテストに直ぐ使えます。
ちょっと手動で動かしてみた感想ですが、スライド式ではカメラの
重量がもろに鉛直下方に掛かりますので、軽いEOS KissDでは
大丈夫ですが、モーターは強力な物が必要な様です。
その点で現在使用のモーターはちょっとトルク不足です。

【写真3】
頒布サイト
http://homepage3.nifty.com/~prius/index_astro.html



【写真4】
NGT-12.5で使用のコントローラ、昨年3月フェザータッチ・フォーカサー
へ取り付けるモーターテスト時の写真。最新版は液晶表示付き。
頒布サイト
http://kuwana.ddo.jp/astro/product/usbfocuser/usbfocuser.html