天体撮影ソフトと天体写真のブログ

惑星をメインに天体写真を掲載。極軸セッティング・インターバル撮影、オートフォーカスソフト頒布も行っています。

フォーカシング支援ソフト3.0β HFD採用

2007-12-31 15:28:03 | フォーカシング支援ソフト
 先日来、フォーカシングの精度を高めたFocusChecker3.0を来年の早い
時期にリリースすべく、新しいフォーカス判定方式を組み込んでおります。
その方式は「Half Flux Diameter 」と言う冷却CCD撮像ソフト等で採用
されている方法です。
簡単に言いますと、恒星の中心から半径rの円を描いたときに、この円内の
輝度総和が恒星の全輝度総和の1/2になるようにな円の直径D=2rを求め
てピントの判定をする方法です。12/20、21にご紹介の方法はこれを簡略化
して採用していましたが、今回は定義通りに実装しました。
結果としてはピントのピークを見つける観点では簡略法でも充分な様ですが、
ピントがズレた部分での判定では定義通りの方がやはり良いようです。
掲載はPentax105SDHFで撮影の恒星像を判定したもので、ピント位置
(中央)を挟む前後で色収差による着色がありますが、これはこの鏡筒の
特性と良く一致しています。
もともと屈折には以前の判定法でも良い結果が得られていましたが、HFD
ではピークの左右で判定の逆転も無く直線的なグラフが得られています。
反射ではシーイングによる星像の乱れに対しても判定の誤りが低い様です。


 早いもので当プログも開設から半年が経ちました。
お蔭様で沢山の方々にご覧頂き、途中更新が滞る事も御座いましたが、
何とか今年最後の投稿を終える事が出来ました。有難う御座います。

※12月1日以降にバージョン2.5をご購入または2.5にバージョンアップ
  頂いた方にはリリース時にバージョン3.0お送り致します。
  11月30日以前にご購入頂いた方にはバージョンアップにて対応させて
  頂きます。


12/25 クリスマスの夜の火星

2007-12-28 10:15:38 | 惑星
 先日の土星と同夜、と言っても日付は一日前の12/25に撮影の火星です。
いまひとつ細部が写っていません。やはり土星を撮影した明け方の時間帯の
方がシーイングは良かったようです。約4600フレームのコンポジットで
滑らかな像にはなりました。

2007/12/25 22h50m48s~22h53m51s
NGT-12.5 D317mm FL1420mm Pentax XP-8mm
Sony TRV900 露出1/90秒  
自作ソフトで4688フレームコンポジット後、Registax、
ステライメージ、Photoshopで画像処理


今期初の土星画像

2007-12-26 17:41:47 | 惑星
 昨夜から今朝に掛けて火星と土星を撮影しました。
土星は予定していませんでしたが、火星撮影を終え
まだ低い土星に鏡筒を向けると案外シーイングが良く、
少し高度が上がるのを待ち撮影しました。
撮影中に雲が掛かったりで、ちょっとコントラストが
悪いですが、カッシニも何とか写っています。
大分閉じたリングがとても薄く感じました。
眼視ではもっと良いイメージで、南中まで待ちたかった
のですが、さすがに断念しました。
火星は後ほど処理し掲載したいと思います。

2007/12/26 03h28m54m~03h29m28s
NGT-12.5 D317mm FL1420mm Pentax XP-14mm
Sony TRV900 露出1/60秒  
自作ソフトで644フレームコンポジット後、Registax、
ステライメージ、Photoshopで画像処理


フォーカス判定精度を1000倍にアップしました。

2007-12-21 18:52:40 | フォーカシング支援ソフト
 12/20でご紹介の新フォーカス判定法の精度を1000倍にアップしました。
1000倍と言いましても、1000倍ピタリと当たると言う訳では有りませんが、
これまで同じピントと判断されていた2画像の間を計算上1000分割して差異
を付ける様にしました。
12/20の右グラフと同一画像による判定ですが、比較しますとピーク付近の
差異が大きくなり、よりピント位置がハッキリしています。
また、星像目視判定と逆転していた個所も正常に判定されています。
赤丸内が最良と判定された星像、黄色丸内がその一つ右の星像で、
目視判定とも一致しています。



新たなフォーカス判定法

2007-12-20 17:18:58 | フォーカシング支援ソフト
 フォーカシング支援ソフトのフォーカス判定に新方式を追加しています。
左から順に同一画像での「最大輝度法」、「星像直径法」、「新判定法」の
グラフですが、シーイングなどの影響で星像が乱れるとこれまでの2方式
ではグラフが乱高下し判定が困難でした。これではオートフォーカスの精度
も低くなります。しかし最も右の「新判定法」グラフでは比較的乱れも少なく、
星像目視判定に近い値を示し、自動判定の最良画像も目視と一致しました。
今回テストに使用した画像は以前に撮影して置いたものですので、今度は
リアルタイムでオートフォーカスのテストをしたいと思います。