天体撮影ソフトと天体写真のブログ

惑星をメインに天体写真を掲載。極軸セッティング・インターバル撮影、オートフォーカスソフト頒布も行っています。

7月30日の木星 衝突痕は撮影出来ず

2009-07-31 17:01:35 | 惑星
 やっと晴れて、木星とIRカットフィルター除去のみのKissDテスト撮影を
行いましたが、KissDの方は問題発生です。
フィルター枠ごと外しましたので恐らくCMOSのスクゥエアリングが狂って
いるのと、ε160の補正レンズからの光学距離が変わってしまい、周辺で
大きなコマ収差が発生しています。やはり同厚のフィルターに交換する
必要がありそうです。

 さて、前置きの方が長くなりましたが、やっと木星を撮影出来ました。
シーイングは比較的良かったものの、うす雲の往来で透明度が悪く発色が
良くありません。十分なコンポジット・フレーム数も確保出来ませんでした。
衝突痕が見えてくるまで粘りたかったのですが、夜半過ぎ頃から雲が
多くなり残念ながら撮影を断念しました。


【木星】 
2009.7.30 23h32m13s~23h33h04m
NGT-12.5 D317mm FL1420mm Sony TRV900
Pentax XP-8mm 、露出1/30秒 
自作バリアブル大気色分散補正プリズム使用(4度相当)
Registax5で811フレーム・コンポジット、ウェーブレット変換
ステライメージで画像復元


やっとIRカットフィルター除去

2009-07-28 23:11:48 | EOS KissD冷却改造
全く晴れず木星の衝突痕も未だ撮影出来ません。今のうちにと、また分解
するのが面倒で先送りにしていた冷却改造EOS KissのIRカットフィルターを
やっと今日除去しました。
交換ではなく除去しましたのでHα透過IRカットフィルターを手配しFFフィルター
を作り装着したいと思います。

フラッシュの上に乗っているのが枠ごと外したオリジナルIRカットフィルター


今回の分解で、銅板で作った吸熱板とCCDが密着しておらず冷却効率が
悪かった事が分かりました。ピンぼけですが熱伝導グリスが吸熱板に均一
に付着しておらず、浮いていたのが分かります。
グリスを熱伝導率の高い物に代えて密着するようにしました。
これまでより冷えている様には思います。後ほど計測してみます。
吸熱板の下に見えるのはCCD側面に貼り付けていた温度センサーで、
吸熱板ではなくCCDの温度を直に測るようにしています。


吸熱板とCCDの密着性を高めて未冷却からマイナス15℃と以前より
2度程冷えるようになりました。アンプ・ノイズは冷却しても発生します。


【ISO800 27.8℃(未冷却)】


【ISO800 12.7℃(冷却)】

日食見られず

2009-07-22 18:19:20 | 日食
 朝まで雨で、日食始まりの時間になっても太陽は姿を現しませんでした。
厚い雲と霧で位置さえ判らない状態で終了の時刻を迎えて、写真どころか
一見も出来ず今回の日食は終わりました。残念!!!

今夜は晴れの予報ですので、木星面に現れた衝突痕撮影にシフトしたいと
思います。



木星に衝突痕

2009-07-21 23:35:45 | 惑星
 22日の皆既日食の話題で持ちきりですが、それよりも遥かに珍しい
現象が木星面で起きています。
7月19日(UT)に撮影された画像に、15年前のシューメイカー・レビー
第9彗星衝突と同じような衝突痕が確認されました。
7月20日にNASAより新しい衝突痕であると発表されたとの事です。
http://www.jpl.nasa.gov/news/news.cfm?release=2009-112

数百年に一度と言われる現象が15年の間に2度起きた事になります。
SL9当時に比べて現在は、遥かに詳細な画像撮影がアマチュアにも
可能になっていますので沢山の観測がなされるものと思います。

残念ながら昨日今日とこちらは生憎の天候でしたが、明日夜は晴れの
予報ですので、是非撮影したいと思います。


7月7日の木星

2009-07-07 14:34:57 | 惑星
 昨夜はなかなか良いシーイングで、まだ東の低空にもかかわらず
木星面が良く見えました。もっと高度が高くなってから撮影しようと
思いましたが、南中近くになるとシーイングが悪化して失敗した事が
これまでにもありましたので、今のうちにと撮影しました。
これが正解で、やはりこの後、大赤斑が見えてくる頃には悪化して
しまいました。
良いシーイングとは言っても、ピタリと静止したイメージではなく、
もっと条件が良ければ更に細部が写せる筈です。
大赤斑を捕らえた画像は追って掲載致します。


【木星】 
2009.7.7 0h27m50s~0h29m15s
NGT-12.5 D317mm FL1420mm Sony TRV900
Pentax XP-8mm 、露出1/30秒 
自作バリアブル大気色分散補正プリズム使用(3度相当)
Registax5で2000フレーム・コンポジット、ウェーブレット変換
ステライメージで画像復元、Photoshopで仕上げ処理

P.S
大気色分散補正プリズムの効果で低空にもかかわらず
色ずれはあまり感じません。
たま、DVカメラのアスペクト比の関係で、これまで惑星画像の
扁平率がおかしかったので、今回木星の扁平率に合わせて
画像処理で修正しました。
本当はキャプチャー時に補正出来れば良いのですが・・・。
後で試してみます。




2009.7.7 2h24m00s~2h25m18s

大赤斑が見えて来た木星です。
シーイングは初めより悪化したのですが、処理画像では思ったより
模様が出てくれました。
 
時刻以外の撮影データは先の画像と同じです。