天体撮影ソフトと天体写真のブログ

惑星をメインに天体写真を掲載。極軸セッティング・インターバル撮影、オートフォーカスソフト頒布も行っています。

タカハシEM-10B メンテナンス

2013-09-29 12:11:09 | インポート
星仲間T.YさんのタカハシEM-10Bが、大分前から調子が悪く使えない状態で、
私のところのEM-10Bをメンテナンスした話をしたところ、調整を依頼されました。
症状は極軸の回転が重く、ある位置で非常に重くなります。
パッと見でも赤経・赤緯両軸の直行が出ていないのが判りました。
聞くところによると倒すかぶつけるかした記憶があるとの事・・・預かって来て
確認すると、赤緯回転にも大きなガタがありました。


先ずはモータードライブ基板とモーターを外した後、極望キャップを外し、
極軸に与圧を与えているリングのセットビス3本を緩めます。


極軸を赤経体から引っこ抜き、2本のボルトを外してウォームギヤと一体と
なっているウォームホイルカバーを外します。
この際、ウォームホイルカバーは塗料で固着しているので、木槌などで軽く
たたいて外します。叩く方向は写真の上から下に向かってです。
結果として赤経軸と赤緯軸の直行に問題は無く、写真1の極軸与圧リング
の取り付けが傾いた様です。これを取り付けし直すとスムーズになりました。


赤緯目盛環固定ネジ当たりに隙間があり、手で揺らすとガタガタでした。
黒い鏡筒バンド取り付けフランジを外して、内部を見ると、回転軸押さえが
緩んでいました。スムーズに回転しガタが無い位置で回転軸押さえのセット・
ビスを締めて完了です。

極軸回転の不具合調整にはウォームギヤを外す必要は無かったのですが、
バックラッシュも大きかったので、ついでに調整しました。
私のところのもそうでしたが、どうもEM-10は経年により極軸ウォームキヤの
バックラッシュが大きくなる様です。





SkySafari Plusで「スカイウォッチャーGOTO DOB12 」

2013-09-25 15:24:58 | 自動導入
所属の同好会で「スカイウォッチャーNew GOTO DOB12」を購入しました。
30cmF5ニュートン反射自動導入経緯台で伸縮式の鏡筒は30cmとしては
とてもコンパクトで、何とか一人でも移動組み立てが可能です。
先日9月23日にファーストライトを行い、スマホのSkySafari Plusから、
自作Bluetoothアダプターであっさりと接続できました。
説明書では、SkySafariのSettingでセレストロンNexstarを選べとあり、
それだと一瞬接続された様に見えますが、直ぐに切断されてしまいました。
素直にScope Typeで「SkyWatcher SynScan」を選びMount Typeを
「Alt-Az. GoTo」とすればOKです。
あとはスマホ片手に無線での快適な自動導入を楽しめました。
導入精度も100倍程度なら対象はほぼ視野内に入るようです。
SynScanコントローラで導入、クランプフリー手動で導入のいずれの場合
でも、SkySafariの画面上でカーソルが対象に向かって動いていきます。
但し、SkySafariで導入した場合、SynScanの液晶表示は更新されません。

P.S
Bluetoothアダプターは5,500円(送料別)で頒布致します。
SkySensor2000PCと今回のスカイウォッチャーGOTO DOBで
動作確認しております。
御希望の方は下記アドレスまでご連絡下さい。
neichi@cream.plala.or.jp


SkySafariからTemma PC jr.コントロール

2013-09-08 00:11:17 | 自動導入
SkySafariのTelescope Setupには「Takahashi Temma2」が
ありますので、自作Bluetoothアダプターで接続出来ないか
試しましたがNGでした。
使用しているBluetoothモジュールのハード仕様で駄目な様です。
今は手元には無い、もう一つのモジュールならいけるかも・・・
いずれ試してみます。

そこで、PCに付けたBluetoothドングルを踏み台として接続する方法を
試しました。
以前にも紹介してますフリーソフト「Virtual Serial Ports Emulator」を
使い、下記の様にシリアルポートをリダイレクトします。

「Temma PC jr」---COM1
                |
              COM2
                |
              COM8---「SkySafari」

     ・COM1:Temma PC jr.が接続されている実ポート
     ・COM2:VSPEで作った仮想ポート
     ・COM8:Bluetoothポート

SkySafariからはBluetoothでCOM8に接続しますが、VSPEがCOM1へ
リダイレクトしてくれてTemma PC jr.に接続されました。
また、SkySafariを接続したままで、このPC上のCartes du Cielや
ステラナビゲータからCOM2を使って同時接続も可能でした。
この時、COM1への接続はNGです。
しかし時々切断される事もあり不安定で、「Readout rate」の調整で改善
するかも知れませんが、同時接続はあまり実用的ではないようです。

ともあれ、SkySafariでのTemma PC jr.コントロールを試せました。

タカハシEM-10 TemmaPC Jr.に改造

2013-09-06 18:31:20 | 自動導入
所属する八戸天文同好会所有のタカハシEM-10Bですが、
極軸にガタがあり、微動修正後は10秒くらい放っておかないと
追尾が遅れます。
いずれ調整しないといけないと思っていましたが、ひょんな事から
EM-10用のTemma PC Jr.基板、モーター、コントローラ一式を
お譲り頂けることになり、思い切って分解・調整しました。
やはり赤経ウォーム・ホイールとウォームギヤの噛み合わせが
緩んでいました。
ウォームギヤの固定ネジが緩んだ様子も無いので、経年による
歪なのでしょうか。


基板パネルを外したところで、この後、極軸を赤経体から抜いて
ウォーム・ホイールが露出するところまで分解しましたが、写真を
撮り忘れました。


Temma PC Jr.用のモーターを取り付けました。ノーマルEM-10と
同じシリーズのモーターですが、ギヤ比などが異なります。
モーターへは元のギヤを取り付けてあります。
また、両軸ウォームギヤ・シャフトの目隠しを外していますが、
ここにはTemma PC Jr.本体から飛び出ている黒い部分・・・
エンコーダーが付きます。


晴れて「EM-10 Temma PC Jr.」になりましたが、まだ
Temma PC Jr.本体を固定する4本のネジがありません。
φ2mmx55~60mmの細くて長いネジが必要です。

ステラナビゲータとCartes Du Cielからコントロール出来る事は
確認しましたが、問題なく自動導入及び追尾出来るかは、実際の
星で確認する必要があります。
一抹の不安は、ノーマルとTemmaで赤道儀本体のギヤ比や
チューニングに異なっているところが無いかどうかです。