天体撮影ソフトと天体写真のブログ

惑星をメインに天体写真を掲載。極軸セッティング・インターバル撮影、オートフォーカスソフト頒布も行っています。

外部温度センサーで鏡筒温度変化を追跡

2008-09-14 21:03:10 | フォーカス自動補正
昨夜から今朝に掛けて、外部センサーを鏡筒に貼り付けて温度変化を
追いかけました。温度追跡そのものは非常に上手く行き、開始時19.5℃が
薄明頃には16.5℃となりマイナス3℃の変化を捕らえました。
ただ、この温度の違いによる明らかなピント移動はフォーカス判定では捕らえ
られませんでした。テストで使用している鏡筒がスチール製で長さも約600mm
程ですので計算では約-21μmの長さの変化になります。
これまでのテストでは凡そ30μmを超えないとピントの違いをソフト的には検出
出来ないようです。アルミ製か更に長焦点が必要かも知れません。
後はワザと鏡筒を暖めるとか・・・・。

今夜は「中秋の名月」です。
本文とは関係有りませんがその画像を掲載します。
13cm反射+自作レデューサーの写野をご覧頂く為にノートリミングです。

2008.9.14 23h44m
ビクセン13cm反射FL720mm+自作レデューサー(F4.7)
EOS KissD未改造 ISO100、露出1/200秒
フォトショップによるレベル補正、トーンカーブ補正


フォーカサーコントローラに外部温度センサーが付きました。

2008-09-13 17:13:12 | フォーカス自動補正
  ビクセン13cm反射のフォーカサーコントローラには温度センサーが
内蔵されていますが、回路の発熱もあり外気温との順応が良いとは言え
ません。しかしこの事は製作者様も十分ご承知でオプションで外部温度
センサーを7個まで接続する事が可能です。
今回は一個の外部センサーを接続してみました。
http://homepage3.nifty.com/~prius/index_astro.html
結果は、温度を測りたいものに直接接することが出来ますので変化を
敏感に捕らえる事が出来ました。これを鏡筒に貼り付ければ、ピント移動
の主因と考えられる温度変化を捕らえる事が出来ると思います。

左の「№1」と書かれている約20mmx15mmの部分が「外部温度センサー」
で、コントローラとはUSBケーブルで接続されます。
センサーの実体は裏側にあり、それを鏡筒に接するように貼り付けます。
コントローラの液晶表示はフォーカサー位置と温度を切替可能で、写真では
26.5℃と表示されています。

更にセンサーの追加接続が可能ですが、その用途がまだ思い浮かびません。
一つあるとすればデジカメ内部に潜ませてその温度を計測し、ダークを撮る際
の参考にする事ですが、果たして実用性があるかどうか?
電池室辺りに潜ませるように小型化は可能なようですが・・・・・。



オートフォーカス・テスト結果

2008-09-02 13:07:53 | フォーカス自動補正
 昨夜のオートフォーカス・テスト結果です。
鏡筒は8月25日掲載のビクセン13cmニュートン反射FL720mmに自作の
ズームアップレンズ使用レデューサー装着で、あらためて実測しますが
恐らくF4.5程度と思います。
フォーカサー位置10080から10116までの間を4ステップ=65.6μmずつ
移動させながら10コマ撮影しピント位置に自動で位置付けられました。
グラフの赤丸が最もピントが合っていると判定された6枚目(10100ステップ)
の画像です。また、黄色線と白線の交点が10個のデータから統計的に求めた
ピント位置で10101ステップと算出されました。

※ピント位置を挟んで前後にみられるグラフの落ち込みは反射で良く
 見られる現象で、原因は不明ですが対称位置に発生するように思います。
 屈折では2007/12/31掲載のような綺麗なカーブが得られます。



下は上記の10コマを順に並べたもので、確かに6コマ目がもっとも良いピント
ですが、この前後をもっと細かいステップで調べれば更に追い込めるかも
しれません。ただ、接眼部なのかモーターの減速ギアなのか分かりませんが、
バックラッシュが195μm程あり、バックラッシュ補正無しでは使えないと
思います。今回は常にIN->OUT方向へギヤが当たるようなバックラッシュ
補正を設定ししました。その効果かピント再現性もかなり良い感じだと
思います。補正無しと比較してみたいです。


温度補正の方は2時間後に2℃程温度が下がりましたが、雲が有り
オート・フォーカスが上手く行かず補正値を決定出来ませんでした。
凡そ「-4ステップ/1℃」程度のように思います。
因みに1ステップ=16.4μmですから1℃で65.6μmのピント移動となり、
丁度オートフォーカスでの移動ステップと同じで、ピントずれの検出は
可能と思います。

オートフォーカスと温度補正のテストをしています。

2008-09-01 22:19:06 | フォーカス自動補正
 ずっと雨続きで実テスト出来ませんでしたが、やっと晴れましたので
オートフォーカスと温度補正のテストをしています。
オートフォーカスのテストは、4ステップ=約66μm毎の移動で10コマ
撮影しFocusCheckerは一回目は「10100」をピント位置と推定しました。
同様に2回目は「10101」を推定、その時の温度は25.5℃でしたので
ここをピント位置として以下のようにテストを続ける予定です。

  1.ポジション「10101」、温度「25.5℃」でテスト画像1枚を撮影済み
  2.数時間後に再度ポジション「10101」で撮影し、そのときの温度を記録
  3.再度FocusCheckerでオートフォーカスしポジションと温度を記録
  4.3の位置でテスト画像を撮影

それなりの温度変化がありピントずれがあれば1℃当たりのピント移動量が
分かる筈ですので、その値をセットして正式に「フォーカス温度補正」の
テストが可能になります。このテストは次回になるかも知れませんが、
結果は明日にでも掲載したいと思います。

P.S
ビクセンのスライド式接眼部へ取り付けたモーターフォーカサーも
今のところ良い感じで、FocusCheckerによるオートフォーカスも
上手く機能している様です。
初めはカメラファインダーで凡そのピントを合わせましたが、Focus・
Checkerを動かすと全くのピンボケでした。やはりカメラ・ファインダー
によるフォーカシングは不可能です。
ほぼピント位置が分かりましたので、次回からは温度の違いがあっても
その前後数ステップの範囲でピント位置を探せば良いことになります。




「バックラッシュ補正」で訂正します。

2008-08-31 19:08:53 | フォーカス自動補正
 昨日、3.によりインターバル時の「バックラッシュ完全補正」が
可能と書きましたが、インターバル時に温度変化が検出されなければ
補正動作を行いませんので訂正いたします。
一定時間間隔での補正が機能していますと、インターバル時には
ほとんどの場合、前回補正時からの温度変化は、あったとしても
「しきい値」以下又は温度計精度である0.5℃以下になると思いますので
補正動作は行われない事になります。
ただし、インターバル撮影ソフトからのみ補正を行った場合は「完全補正」
となります。