天体撮影ソフトと天体写真のブログ

惑星をメインに天体写真を掲載。極軸セッティング・インターバル撮影、オートフォーカスソフト頒布も行っています。

「バリアブル大気色分散補正プリズム」 2度プリズム2枚構成としました。

2009-05-21 14:24:26 | 大気色分散補正プリズム
 「バリアブル大気色分散補正プリズム」ですが先日のテストで、土星は
ともかく高度の低い木星には補正パワー不足の様ですので1度プリズムを
2度のものに交換しました。
この2度プリズムは以前から使用していたコーティング無しのものですが、
特に支障はない様です。
使用した感じでは土星での補正でも余力があり、最大の(2+2)度とすると
赤味を帯びた南側が逆に青く色が付きました。
今回は約3度相当で補正しました。比較画像は5月5日の補正無しで
特に南(上)側で赤の色ずれが顕著です。

【土星 2009.05.20 3度相当プリズムで補正】

【比較画像 2009.05.05 補正なし】

今朝の木星では、まだ南中前の低い位置で最大の(2+2)度で良い感じの
補正が出来ました。非常にシーイングが悪く通常は撮影しない状況でしたが
テストの為にあえて撮影しました。
補正効果を見る為に何れもRegiStax5でウェーブレット変換直後の画像を
掲載いたします。



土星は更に画像復元処理後の画像も掲載いたします。


5月19日の土星 「バリアブル大気色分散補正プリズムのテスト」

2009-05-19 22:54:03 | 大気色分散補正プリズム
 風が少しありましたが「バリアブル大気色分散補正プリズム」を使い
テスト撮影しました。
南中を過ぎて西に大分傾いていましたので補正しきれていない様ですが
プリズム無しと比較すればニュートラルな感じだと思います。
構造上アイピースから遠い位置にプリズムが置かれ、補正効果は弱い様で
1度と2度のプリズムの回転位置は最大の1+2=3度の位置としました。



彩度を高めたので少し青の色ズレが強調されました。
因みに元動画では補正プリズム有り無しではその差は歴然です。
高度の低い木星ではもっと補正量が大きくなりますので、
現在の1度プリズムを2度以上に交換する必要がありそうです。

バリアブル大気色分散補正プリズム完成

2009-05-17 15:18:15 | 大気色分散補正プリズム
 「バリアブル大気色分散補正プリズム」が一応完成しました。
写真の様に、ウェッジプリズム2個が内蔵された20mm延長環に
窓を開けて回転レバーを外に出しました。
左のレバーで2個のプリズムのうちのアイピース側を単独回転させて
色ズレ補正量の調節、右のレバーで2個のプリズムを一緒に回転させて
補正方位角の調節が可能です。
アイピース側プリズムの回転レバーは約180度、補正方位調節レバーは
約90度回転出来ます。
これで補正量は1~3度の可変に、補正方位は例えば南中時の前後45度の
範囲で補正可能な筈なのですが・・・。
今日は生憎の天候ですので明日晴れたら試してみたいと思います。


窓を開けた為に延長環の強度に少し不安があります。
装着した感じでは大丈夫そうですが、問題があるようでしたら
補強を検討しなければなりません。



バリアブル大気色分散補正プリズム その2

2009-05-14 15:15:03 | 大気色分散補正プリズム
 偏角1度と2度のプリズムを組み込んだ可変式の大気色分散補正プリズム
がとりあえず出来ました。回転機構をどうするか課題が残りますが可変機能
は実現しています。

【写真1】
使用したNikonのプリズムはメニスカスになっていて凸状が分かります。
もう一枚のプリズムは内蔵されています。


【写真2】
37.5mmフィルター枠にちょうど収まりましたが、厚みがある為にセットリング
は使えず、ボンドでフィルター枠へ接着しました。
バリ・クロスへはセルロイド板をドーナツ状に切り抜きアダプターとしセット・
リングで固定しました。     


【写真3】
プリズム2個をすかして見ていますので指標が二つ見えます。

バリアブル大気色分散補正プリズム その1

2009-05-13 17:11:26 | 大気色分散補正プリズム
 可変式の大気色分散補正プリズムを製作しています。
写真上段のようにケンコーのバリクロス・フィルターを利用して、この中に
偏角1度と2度のプリズムを入れ相対的に回転できるようにする予定です。
まだプリズムはセットされていませんが、組み上げると写真下段の様に
BORG20mm延長環の中にバリクロス・フィルターがすっぽりと収まります。
このままではプリズムの回転の度に延長環を外さなければなりませんので
延長環に窓を開けてバリクロス・フィルターの回転レバーを外に出せば良い
のですが、延長環強度の関係であまり窓を広く取れず回転範囲が狭いのが
欠点です。
バリクロスの2個の回転リングにベルトを掛けて、そのベルトを外部に導いて
狭い窓からでも全周回転出来れば良いのですが・・・。



現在、市販のバリクロス・フィルターは49mmが最小径のようでBORG延長環
内部に収まるかどうか不安でしたが、運良く中古48mmを入手出来ました。
バリクロスに付いている銀色リングは49mmフィルター枠を接着しステップ・
アップしました。これで「BORG M57→M52」にねじ込む事が出来ました。
※バリクロス・フィルターの利用は下記HPを参考にさせて頂きました。
  有難う御座います。
http://homepage2.nifty.com/rb_star/vari-prism.htm