
カカオ(アオイ科)
原産地:熱帯アメリカ/花は周年(日本では8月)
ただいま大船フラワーセンター温室にてカカオからチョコレートになるまでのプロセスが展示されています。(2020.2)

カカオは「神々の食べ物」という意味のテオ(神)ブロマ(食べ物)属。
直径3cmほどの花は、幹から直接咲く「幹生花」。1本の木に1万もの花を咲かせるんだとか。

もちろんすべてが実になるわけではなく、無事受粉できた花だけが実となります。さらに病気や虫などから回避できたものだけが、美しいカカオポッド(実)となるのです。

成熟したカカオポッドを割ると、中には白い綿状の果肉(カカオパルプ)に包まれた種子(カカオ豆)が確認できます。

この種子(カカオ豆)がお馴染みのチョコレートになります。

ちなみにカカオパルプは、ライチやリンゴのような香りと酸味があり、現地では食用されます。最近は日本でもチョコレート専門店などで飲むことができます。
機会があれば、是非お試しください。「これがカカオ?」という驚きの味です。
さて、チョコレート作りに話を戻すと、まずは成熟したカカオポッドから種子を取り出す作業。

2015年に参加したWSの展示写真より
カボチャのように硬い果皮を持つので、現地では一つ一つナタで割るようです。
続いて発酵の工程に入りますが、その際、基本的にカカオパルプは取り除かずに一緒に発酵させるとのこと、発酵させ乾燥させると、自然にとれるため、あえて取り除くという手間はかけないようです。

発酵の方法としては、バナナの葉が手に入る地域ではそれに包み、それが手に入らない地域では木箱に入れるのが一般的なんだとか。

2018年に参加したWSの展示写真より
藁に納豆菌がいるように、バナナの葉にもカカオを発酵させる菌がいるそう。
1週間ほどで発酵は完了。その際、カカオパルプが発酵した「カカオ酒」なるものができるらしく、これは現地に行かねば飲めないとのこと。いつか飲んでみたいものです。
乾燥は基本天日干し。再発酵しないよう水分が6%以下になるまでよく乾かします。

ここまでの作業は、基本的に原産地で行われます。そして、厳しい基準に合格したカカオ豆だけが、日本へと輸入されてきます。

この麻袋1杯でだいたい60kg
このカカオ豆からいよいよチョコレート作りに突入するわけです。

そちらのお話は、
でご覧ください。
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