昨日のつづき。
老師の解説付きでまわった『中国国家博物館』。
『中国の貨幣の歴史』では、貨幣の形に見る古代中国、貨幣の質からわかる時代ごとの政治と経済、そして紙幣や銀貨の登場とその理由・・・など、お金1つからこんなにいろんなことがわかるの~!?とわくわく。
お金が大好きになりました。
・・・まちがい。
お金の歴史が大好きになりました。
『玉(ぎょく)』のコーナーでは、古代は高貴な人だけが玉を通して神様と対話していたとか、お墓にどんな玉を入れたとか、玉からわかる古代の思想とか。(トラに食べられてにっこり嬉しそうな玉細工にはドン引きデスガ・・・)
そして。
大英博物館から期間限定でやってきた作品も展示される『磁器』のコーナー。
ここ、何が面白かったって、中国人のイメージの中の西洋、あるいはその逆で、西洋人のイメージする中国が、磁器の絵として残されているところ。
たとえば。
このお皿。
真ん中の2人。どう見ても東洋人。でもその上にはなんかいますよね。
いったい何を表現したのかわかる人、手あげて~!
正解は。
イエス・キリストが洗礼を受けるこの絵がもとになってるらしい。
・・・ん? イエス・キリスト?
さっきの絵の中に、それらしき方は・・・?
いました。左の彼です。
・・・って、別人やんっ!!!
気を取り直して説明しますと、中国の磁器に魅せらたヨーロッパの人々は、「こんな絵柄で・・・」とリクエストして作品を作らせたそうなんだけど、いかんせん当時の中国人はヨーロッパに関する知識が乏しいため、こんな作品が残っているのだとか。
ほかにも、ルイ14世だと言われる人形があるんですが。
めっちゃ中国人やんっ!!!!!
(注:カツラかぶったコントではない)
まあ当時、知識が乏しいのはお互い様。
ヨーロッパで作られたこちらの茶器。
磁器の素材はチャイナなんだけど、デザインはヨーロッパ風。
この絵、一見東洋の人々なんだけど、左のおばちゃんなんて・・・。
めっちゃ鷲鼻。
魔女か?
ヨーロッパへと広がった中国の磁器。
輸送の途中に壊れた部分を直したり使い勝手が良いようにアレンジされ、
これは下の丸い部分に、勝手に別の蓋と金細工をほどこしたのだとか。
そのうち、中国が政治的に混乱状態になると磁器も簡単に手に入らなくなり、それやったら自分らで作ったろやんけ!ということで盛り上がったヨーロッパは独自に磁器の技術を高め、
形はチャイナ、でも模様はヨーロッパ・・・みたいなものから始まり、独自の発展を遂げたのでした。
一人で見ていたら素通りしてしまうような展示でも、説明を受けたとたんに一気のその作品のもつ意味が伝わってきて、いやぁほんとに面白い。(散々ツッコんでおいてこんなこと言うのもなんだけど)
それにしてもこの博物館。
とにかく広い。
こちらはど~んと仏教関連の展示。
こっちは青銅器。
色々見て歩いたらおなかがすきました。
というわけで。
もぐもぐタイムです。
今日は先生と一緒だったので、特別に博物館の食堂で。
こぎれいだけど、なぜ食堂に提灯が・・・?
ちなみにここはバイキング形式。
私たちは12:00過ぎに来たのだけど、信じられないことに既に残りわずかに。(みんな、11:00オープンと同時に一気にやってくるらしい。 早すぎやろ)
そんな訳でちょっと後に来たおばちゃんは、
「なんも残ってへんやんっ! バナナもあらへんっ!!!」
と怒ってた。
まさか、私がバイキングでゲットしたバナナを狙っていたんだろうか。
そんなこんなで私たちは食堂でゆっくり休憩できたからよかったんだけど、これだけ広いスペースにぐったり疲れた人々は。
あちこちにあるベンチで休憩中。
休憩っていうか・・・。
めっちゃ寝てます。
とは言えさすがに文化的な空間。
展示室ではみな(わりと)静かだし、展示室内の警備員はちゃんと仕事して違反行為をしてる人には注意してるし(←これ、かなりポイント高い!)、トイレも(鍵をかけない人はいるけど)綺麗だし・・・というわけで、今後も定期的に通いたい場所の一つになりました。
ヨーロッパキャットの中の、にゃおはんのイメージ・・・???