医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

潰瘍性大腸炎とプロバイオティクスについて その一 栄養医学ブログ

2011-10-13 14:59:56 | 健康・病気

現在、米国では、多くの人々が潰瘍性大腸炎の苦痛を和らげるために、プロバイオティクスを摂取しています。米国の、たえず増えつづけている潰瘍性大腸炎患者は、自分でプロバイオティクスに手を延ばしています。なお、プロバイオティクスは、腸管に住む乳酸菌の一種や酪酸菌が善玉菌と呼ばれている、体に良い細菌の製品のことです。日本でもいろいろ売られているようです。

なぜか、研究者達は、"何が潰瘍性大腸炎やその他の炎症性腸管疾患をもたらすか、知りません"。しかし、日本の研究者達により、だんだん、その原因が分かりかけてきています。それで、効果的治療法を見つけることが、彼らにとって挑戦的課題です。現在、いろんな種類の薬剤がUCの炎症を抑えるのに役立っており、症状を改善したり、寛解をもたらしたりしています。しかし、炎症性腸管疾患(IBD)の患者の多くは、苦痛を和らげる、もっと自然な治療法を用いたがっています。

IBDの五名の患者のうち二名は、規則的にプロバイオティクスを摂取しています。米国では、IBDの子供達は、彼らの両親により、たびたび、プロバイオティクスを与えられています。

しかし、プロバイオティクスは本当に有効でしようか。アルバーター大学のWalter J. Coyle博士は、"私はプロバイオティクスの信奉者です"と語っています。彼は、過敏性腸管症候群、胃鼓腸症にプロバイオティクスを勧めています。しかし、潰瘍性大腸炎(UC)のような炎症性腸管疾患になると、有益な科学的証拠を持ち合わせていません。しかし、日本で研究が進んでいるので、いろんなミックスした発見も、統合化、体系化されるものと、考えられます。

UCとIBDは、悪い細菌(悪玉菌)が、腸管に普通に住む有益な細菌(善玉菌)に数で勝る時に発症します。最近の研究では、ある種の善玉菌の腸管での欠乏が、UCやIBDの原因である可能性がある、と考えられています。したがって、プロバイオティクスを補うことは、理にかなっている、と私は考えます。

研究者達は、プロバイオティクスなどの善玉菌が、免疫細胞と腸管に並んでいる細胞の活性に影響することを、発見しました。特に、これらの善玉菌は、腸管の並んでいる細胞に、立って並んで、病気を起こす細菌を、良い菌がブロックする、証拠があります。プロバイオティクスの作用が、炎症性腸管疾患を発病させるメカニズムを治療するのに、有益であるのは明確です、とアルバーター大学のRichard Neil Fedorak博士は述べています。研究者達は、腸管に住む悪玉菌、善玉菌などの複雑な細菌群を、現在、調べ始めています。

90人の志願者でのニ重盲験テストでは、有益な細菌のE. Coli Nissleを投与されたUC患者で、著しい、より高い寛解率が見られました。投与量が増えれば増えるほど、寛解状態が長くなりました。善玉菌が有効でした。他の研究でもプロバイオティクスグループがプラセボに比べて、寛解期間の延長が見られました。なお、プロバイオティクスの種類によっては、有効性に差が見られました。

References

Ulcerative Colitis and Probiotics : Ulcerative Colitis Health Center, WebMD

Ulcerative Colitis: MayoClinic.com

 

 

 

 

 

 


潰瘍性大腸炎の外国の研究について その一 栄養医学ブログ

2011-10-06 17:28:17 | 健康・病気

アルバーター大学の研究では、伝統的療法に反応しない中等度の活動性潰瘍性大腸炎(UC)の34名の患者で調査しました。研究者は、UC患者にUSL-3と呼ばれるプロバイオティクスのサプリメントを、6週間、総計3600兆個投与しました。研究の終わりに、18名(53%)は、S状結腸内視鏡による観察で寛解が認められました。さらに、8名(24%)では、かなりな、良い反応が見られました。

Pundee大学の研究者達は、活動性UC患者と健康な対照の直腸生検により、細菌を分析しました。活動性UC患者の生検では、ビィフィズス菌数が著しく少なく、そのことは、これらプロバイオティクス菌がUCに対し、防御作用を有することを、示していました。さらなる研究では、活動性UCの18名の患者は、一ケ月間、ビィフィズス菌のサプリメントもしくはプラセボを与えられました。S状結腸内視鏡、生検、そして血液検査では、プラセボグループに比べてプロバイオティクスグループで著しい改善が見られました。

イタリアの研究では、サッカロミセス菌が、以前、ほかの炎症性腸管疾患のクーロン病の修復に有益であることがわかりました。研究者は、中程度の再燃潰瘍性大腸炎(UC)の患者25名に、250mgのサッカロミセス菌を一日3回、維持療法の間、mesalazineと一緒に投与しました。(これらの患者はステロイド療法が適さないのです。) 研究を終えた24名の患者の内、17名は臨床的に寛解を得ました。それは内視鏡で確認されました。

オハイヨ大学のKaiser Permanente博士とMacCann博士の研究では、UC患者20名の内16名で急速な寛解をもたらしました。彼らは炎症性腸管疾患の劇的な実験的治療法の開発者でした。腸管を洗浄する、複数の広範囲抗菌スペクトルの抗生物質を2日間投与し、E.coli菌株の投与を行い、結腸の"善玉菌叢の再び住む所"を作るため、Lactobacillus acidophillus菌の投与を行いました。4名では、同じ程度の成功を得ませんでした。これらから乳酸菌が食する、特別の炭水化物と組み合わせることが、必要である可能性があります。そして、日本では、オリゴ糖がヨーグルトに入っているヨーグルトもあるので、乳酸菌の効果を高める、と考えられます。さらに、体にやさしいので、乳酸菌らは外国の患者から期待されています。

References

Ulcerative Colitis : WebMD

Food Supplement for Ulcerative Colitis: Colitis UK