医科栄養学・栄養医学ブログ

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ガンに対するメガビタミンC療法について その一 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2024-02-19 16:55:52 | 栄養医学、ニュートリシィオナル サイエン
ガンとビタミンCの関係については、多くの研究報告があります。体に自然に備わった防御機構は、ガンに対し効果的である事を示す多くの証拠があります。剖検が行われたドイツでは、どの男性でも前立腺ガンが見られ、彼らのうち少数においてのみ、この前立腺ガンはヒトを殺す程度にまで進行していたのが分りました。これらの体を循環する腫瘍細胞に何が起ったのか。もちろん、患者の大部分では、防御機構が100%働かなくて進行するのが、分っています。体の自然に備わった防御機構は、免疫機構であり、それは、しばしばガンに対し効果的であるという多くの証拠があります。そして、もしも免疫機構が症例の幾%かで効果的なら、多くの人が救われることを意味しています。

そこで、免疫機構を高めるビタミンCのガンへの効果に関する臨床研究では、Cameron博士らの研究は、対照があり、対照の内300名は、ビタミンCを投与したガン患者と同じ時期のガン患者で、同じベイルオブリーベン病院に入院していた。ビタミンCは栄養素なので、抗生物質や鎮などなどの効果を調べる二重盲検テストは採用しなかったが、対照を置かなかった研究ではない。また、森重博士や山口博士は、それぞれ別々に臨床研究を行い、Cameron博士と同じ、ビタミンCの大量療法は、ガンに対し効果的との報告をしています。

次に、ビタミンCの免疫能刺激作用は、酸化フリーラジカルを掃除する能力と関係していると、Anderson博士は述べています。なお、酸化フリーラジカルは免疫反応刺激作用を阻害します。マクロファージとT-リンパ球の機能は、ビタミンCが存在するときかなり強められます。それゆえ、ビタミンCは非特異的に免疫刺激因子となると、考えられます。なお、ビタミンCのメリットは、副作用が少なく、大量投与できることです。また、ビタミンCは非特異的免疫刺激因子であるので、あらゆる種類のガンの治療に有効であると、考えられます。また、Pauling博士によると、結腸ガンが進行しているガン患者では放射線と化学療法は、本質的に効果なく、手術できない状態なので、ビタミンCの大量投与が勧められると、述べています。

References
Cameron, E.,et al. Supplementary ascorbate in the supportive treatment of cancer:prolongation of survival times in terminal human cancer.Proc.Natl.Acad.Sci.USA73:3685-3689.1976
H.L.Newbold,M.D. VitaminC and Cancer. STEIN AND DAY/Publishers.1079