記 者…次期監督については未だ白紙ですか?
根 本…そうです。今後の方向性を先ず決めて、それに合致する監督候補の方に話を持って行く。きちんとした段階を経るのが大事だと
思っています。マスコミの皆さんの考えている、監督を誰に決めるかという以前に考え方の位置付けをしているわけです。5年前、
広岡さんの時もそうでしたしトップ交代後に理想的な組織にするにはどうしたらよいのか、が一番大事なことですから。方向性が
決まってからですね具体的な名前が挙がるようになるのは
記 者…普通は新監督が新たなスタッフの人事をするものですが?
根 本…広岡さんの退任で一つの区切りが出来たので次はどの方向へという考え方がそこで一度白紙に戻ります。方向性を決めるまで
組閣はしません
記 者…年内が目途ですか?
根 本…それは分かりません。繰り返しますがきちんと段取りを経る、時期の早い遅いは重要ではありません。これまでも西武は
そのように物事を決定してきました。結果として過去4年間はその成果が出たと自負しています。過去を土台にして次の目標を
決める。それが決定しないうちは新監督の人選はしません
記 者…選手達は動揺しているのでは?
根 本…監督が退任するのは事実です。次の監督が決まる迄に時間がかかるかもしれませんが、その間に動揺を見せないように選手達は
広岡さんから教育を受けています。これまでの4年間で選手達もスタッフが変わるのは当たり前の事だと理解している筈です
記 者…それにしても余りにも突然の退任という気がしますが
根 本…一番の理由は身体の、しかも内臓疾患だということ。これまでも大きめの靴を履いたり色々と気を遣ってきたが、10月になって
痛みが酷くなった。監督業は激務で来シーズンを乗り切る自信がない、と言われたら諦めるより仕方ない。広岡さんは自分自身にも
厳しい人。その方が無理だとおっしゃるのは相当な事。これ以上お願いするのは忍びない
記 者…現在のスタッフは?
根 本…契約が残っているので11月いっぱいは続けてもらう。後任監督が決まれば多少の手直しは必要になると思う。今後も戸田球団社長や
坂井球団代表と連絡を密にして、出来るだけ早く結論を出したいと思っています
今回の退団劇での救いは6年前のヤクルトの監督を辞任した時と比べれば終始笑顔でドロドロした不快感が少なかった事。そこには西武の監督に就任する際に結んだ契約書の存在がある。ご存知のように選手がサインする統一契約書には選手及び球団による契約の解除に関する条項が38条あり契約後は行動を縛られる。しかし監督やコーチは統一契約書にサインする必要はなく通常は別箇に条件を記した契約書にサインしている。広岡氏は西武との監督契約を結ぶ際に自身の身の振り方に関する条項を細かく規定していた。そのお蔭もあって従来の監督辞任劇には付き物のトラブルも起こらなかった。今回の退団に関して日本シリーズで戦った阪神・吉田監督は感想を求められると「日本シリーズで勝てたのは時の運。プロ野球の監督の契約年数ほどアテにならないものはありませんな」とポツリ。
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