H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

新しい同僚の皆さんへ

2011-03-18 | 日記

勉強会などでご一緒した6年生達から国家試験合格の報告を,ちらほら連絡をいただくようになった。まもなくあなた方は,それぞれ新しい研修先に旅立つことになる。

毎年この時期になると,自分が初めて研修を始めた頃のことを思い出す。

病棟で高齢の患者さんのところに行くと,自分のような若造に対しても「先生,先生」と呼んで下さる。もし街で出会ったなら,いわば自分よりも遙かに人生の先輩である方々が,たまたまた医師と患者という立場であるがために,何もできない自分なのに「先生」と呼んで下さる。そのことにものすごく違和感とある種の罪悪感を感じた。そして,その時に堅く心に誓ったことがある。
「これから少なくともかなりの時間が経つまでは,ほとんどの患者さんは自分よりもずっと年上の方が多いはずだ。つまり自分よりは目上の人なのだ。そのことは決して忘れないでおこう・・・」と。

先日の震災以来,東北だけでなく関東まで各地の医療施設で我々の仲間達が, それぞれの与えられた場所で,苦しい状況の中で,何とか頑張っている。皆さんが仕事を始める頃でも,その状況は大きくは変わらないだろう。沢山の苦しい思いや体力的にも辛いことがあるだろう。それでも,あなた方が選んだ職業(profession)は苦労してもそれに見合うだけの,あるいはそれ以上に感謝される喜びややりがいをあなた方に与えてくれるだろう。そのことは保証する。明日からは,同じ医師として「同僚」だ。大震災という日本全体を襲った試練の時だけれど,何とか皆で一緒に頑張りましょう。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 震災の影響・・・ | トップ | 気仙沼 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事