面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「パンドラム」

2010年12月13日 | 映画
西暦2174 年。
地球上の人口は極限にまで増え、限られた資源の争奪が頂点に達していた。
人類は地球と同じ環境の惑星タニスへの移住を計画し、選ばれた者達が宇宙船エリジウムで旅立った。

エリジウムの飛行士であるバウワー伍長(ベン・フォスター)と、ペイトン中尉(デニス・クエイド)が冷凍睡眠から目覚めたとき、船内には誰もいないかもしれないという状況にあった。
冷凍睡眠の影響により、記憶障害に悩まされる二人。
自分達は何故ここにいるのか?自分たちは何者なのか?
おぼろげに残る記憶をたどろうともがきながら船内を捜索すると、恐ろしい“何か”がいた。
こみ上げる恐怖とともに、次第に明らかになる驚愕の真実。
「パンドラム症」とは一体何なのか…?

絶滅の危機に瀕した人類にとって最後の希望である巨大宇宙船エリジウム。
地球を離れて一体どれくらいの時が経ったのだろう?
過去にいったい何があったのか?
突然襲ってくる“何か”が、なぜエリジウム船内にいるのか?
閉ざされた空間で、謎が謎を呼びながら物語が展開する。
息が苦しくなるような閉塞感と、いつ襲ってくるか分からない“何か”に対する恐怖で、何とも言えない緊張感に包まれる。
そしてこの緊張感が最高潮に達したあとにやってくる弛緩が心地よい。

ポール・W・S・アンダーソンが手がけた異色のSFスリラー。


パンドラム
2009年/アメリカ=ドイツ  監督:クリスチャン・アルバート
製作:ポール・W・S・アンダーソン
出演:デニス・クエイド、ベン・フォスター、カム・ジガンデイ、アンチュ・トラウェ