面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

エース対ヘボピー

2009年09月21日 | 野球
数年ぶりに訪れた横浜スタジアムは曇天
しかし観戦には、こんな天気の方が好都合
まぶしくなく、暑くなく、日焼けもせずでエエ感じ

試合は、タイガース安藤と横浜三浦のエース対決(一応)で始まったが、初回から先制点をかます順調な滑り出し
昨日の今日で、天敵・三浦をKOかと期待が膨らんだ

のも束の間…

なんと安藤が、たった3球で試合を振り出しに戻してしまった
先頭バッターの金城に、軽々とライトスタンドへソロホームランを叩き込まれ、まさかの同点。
一塁側からライトにかけとのスタンドは歓喜に包まれ三塁側からレフトひかけてのスタンドは失意に打ちひしがれる
初回のタイガースの攻撃で、新井のタイムリー二塁打で先制して、二死ながらなおも2、3塁の大チャンスにブラゼルが抑えられ、1点しか入らなかったことに一抹の不安を感じたが、まさか的中するとは…

ヘタしたら、昨日の逆をやられてしまうんとちゃうやろなと、生来のポジティブシンキングも萎えて、嫌な胸騒ぎばかりが沸き上がる
と、安藤はアウトを全て三振で奪うという快投をみせた。
最初から、そのピッチングやっとけよ

2回裏を三者凡退で抑えた安藤だったが、安心できたのはここまで
3回裏にはしっかりつかまってしまい、勝ち越し打の後、佐伯に致命的なスリーランを浴びて撃沈
ただでさえ苦手にしている三浦が相手なのに、4点も差をつけられては話にならない

4回表のタイガースの攻撃は7番桜井から。
しかしあっさりツーアウトを取られ、9番安藤のところに代打…と思いきや、素振りをしていた庄田を引っ込め、再び安藤が打席に向かうではないか
スタンドのタイガース・ファンは騒然
「もう帰れ」「引っ込めーっ
という怒りの野次も飛ぶ中を打席に入った安藤は、初球をポコンと打ち上げてライトフライでチェンジ。
せめて最低3球は投げさせて(3球三振でも3球投げるのだから)、少しでも三浦を疲れさせてやろうとか、あるいは必死で投球にくらいついて自分からチャンスを作ろうとか、工夫も熱意も感じられない、ファンをバカにしているのではないかとさえ思わせる凡退に、怒りで血が沸騰するかと思った

しかし、この采配はいかがなものか。
安藤のチンタラした投球を考えれば、ここは降板させなくてはおかしい。
少しでも代打を後に残しておきたい、また安藤には続投させることで「しっかり立ち直れ」という叱咤激励を与えようと考えたのかもしれないが、最近は積極果敢な采配が冴えていた真弓監督であるのに、これはいただけない。
早く三浦を攻略してしまおうという強い意思が感じられず、逆に
「三浦相手に点差も開いてしもたからなぁ…」
と弱気になっているのではないかと勘繰ってしまいたくなる。

結局、安藤の続投は裏目に出て、4回裏に致命的な2点を取られて万事休す
しかもピッチャーの三浦に、あわやホームランかというような特大の犠牲フライを浴びるオマケ付きのノックアウト
最近の安藤は悪すぎる。
味方が得点しても確実に失点して気勢を削いでしまう背信投球を繰り返している。
4回裏にはスタンドから、
「働け安藤ちゃんと仕事せんかぃっ
と甲子園かと思うような関西弁な野次が飛んだが、その通りだ
ファンに入場料返せ
全くもって今の安藤は、超弩級のヘボピッチャーだ

それにしても三浦は、敵ながらアッパレだった。
決して調子はよくなかった。
タイガース打線は10本のヒットを浴びせたが、再三のピンチを踏ん張りきった姿は、これぞエースの投球
安藤もエースと呼ばれる気があるのなら、今日の三浦に学んでもらいたい。
調子が悪くても“気持ち”でカバーする「魂の投球」は、チームを鼓舞するだけでなく、ファンに感動を与え、負けても納得できるもの。

今回の横浜遠征は、改めてエースと呼ばれるピッチャーの姿を目に焼き付けられたことで良しとしよう…