面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「アイアンマン」

2008年09月20日 | 映画
アメリカ軍需産業のリーダーカンパニーである「スターク・インダストリー」CEOにして、偉大な発明家であるトニー・スターク(ロバート・ダウニー・JR.)。
新商品(つまりは新兵器なわけだが)の実演によるデモンストレーションのためにアフガニスタンを訪れた彼は、プレゼンテーションを成功させての帰路、テロ組織に襲われる。
アジトに拉致された彼は、リーダーから最新兵器の製造を命じられた。
断れば当然殺される彼は承知するが、テロリスト達の目を欺き、凄まじい破壊力とパワーを備えた“パワード・スーツ”を作り上げ、自身着用して敵を蹴散らし、脱出に成功する。
誘拐を通じて自社の製品がテロリスト達の武器にもなっていることにショックを受けたトニーは、自宅に装備した人工知能と最新の工作設備を駆使し、更にグレードアップしたパワード・スーツの開発に着手。
試作を重ねた末、戦闘機をも凌ぐ飛行性能を持ち、腕には小型ミサイルを装着した、前作よりも遥かに高い戦闘能力を備えたパワード・スーツ、すなわち「アイアンマン」を完成させ、テロリスト撲滅に立ち上がる。
そしてアフガニスタンへと向かい、自社の製品を用いて悪逆の限りを尽くしている、自分を誘拐したテロリスト組織を壊滅させた彼だったが、自身の誘拐に絡む陰謀の存在を知り、愕然とする…

「スパイダーマン」や「超人ハルク」に連なる、マーベルコミックの映画化。
「またアメリカン・コミックの実写かい…」と眉をひそめる御仁も、この「アイアンマン」は満足できるのではないだろうか。
なぜなら、かく言う自分がそうだからなのだが。
(もしかして自分だけか!?)

本作がワクワクするのは、男子の“機械好き”な道楽心をくすぐるところだ。
それが如実に現れているのは、「アイアンマン」スーツにおけるマシンとしてのディテールに対するこだわり。
設計、製作、試作品の検証と、自分も一緒になってマシンを作っているような感覚が楽しいのである♪
完成品の装着シーンにおけるひとつひとつのパーツの動きや、スーツ内からの視界など、いわゆる空想の世界なのだが、洗練されたCGによるリアリティあふれる映像に、自分も「アイアンマン」を着ているような感覚に浸ることができるのも楽しい!

女性の映画仲間が、「金持ち男の道楽映画でしかない!」と“看破”したが、そう!仰るとおり!
自分にもあれだけの金と才能がありゃぁ、同じことするってばよ!

道楽は男の“本能”であり、その本能をくすぐる「アイアンマン」は、いつまでもガキな野郎共の琴線をガンガンにいぢりまくる、この秋ナンバー1の娯楽大作である。


アイアンマン
2008年9月27日公開/アメリカ  監督:ジョン・ファヴロー
出演:ロバート・ダウニー・JR.、グウィネス・パルトロー、テレンス・ハワード、ジェフ・ブリッジス、サミュエル・L・ジャクソン