面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「ザ・マジックアワー」

2008年07月29日 | 映画
港町・守加護(「すかご」と読む!)で、クラブ「赤い靴」の支配人を任されている備後(妻夫木聡)は、ギャングのボス・手塩(西田敏行)の情婦・マリ(深津絵里)に手を出したのがバレて大ピンチ!
5日以内に幻の殺し屋・デラ冨樫を探し出し、ボスの前へ連れて来なければ命はないと脅される。
が、デラの居場所に皆目見当もつかない備後は、替え玉を仕立てる苦肉の策に出る。
そこで白羽の矢を立てたのは、売れない俳優・村田大樹(佐藤浩市)。
映画監督になりすました備後は、ぜひ主演映画を撮りたいと村田を騙し、守加護へと連れて来るのだった…

「マジックアワー」とは、夕暮れ時のほんの一瞬、世界が一番美しく見える瞬間のこと。
「映画のセットのような港町」(実際に見事なセットなのだが)を舞台に、登場人物それぞれの“崖っぷちのせめぎ合い”が炸裂する!
人間、追い込まれて切羽詰ると、とんでもないことをやらかしたりするもの。
崖っぷちに立つ人間の、起死回生を狙って真剣であればあるほど、滑稽になってしまうときの可笑しさが、ちょっとヒネたコメディとして本作の味付けとなっている。

村田の「自意識過剰の面白さ」は、佐藤浩市だからこそにじみ出せるおかしさ。
日本を代表する美術監督・種田陽平が手がけた見事な「つくりものの街」で、降って湧いた主演映画に飛びつく売れない俳優に扮し、一世一代の大芝居となる「マジックアワー」を繰り広げる。
これまでの三谷作品を超えたお茶目な演技を発揮し、ある種新境地を開いたのではないだろうか。

中井貴一、唐沢寿明ら主演級の豪華な役者陣がワンポイントで登場する劇中映画の数々も楽しい。
やはり今一番面白い(笑えるという点で)脚本を書けるのは三谷幸喜だ。
ちょっと演出が「映画」と言うよりは「演劇」チックなんやけどね。
しかし彼はホンマに映画が好きなんやねぇ。


ザ・マジックアワー
2008年/日本  監督・脚本:三谷幸喜
出演:佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、西田敏行

大変大きなお世話ですが

2008年07月29日 | ニュースから
たむけん焼き肉店で食中毒 名古屋市が営業禁止処分に(共同通信) - goo ニュース


蒲四近くの焼肉屋が大当たりし、ネタ面白いことないねんからタレント辞めて実業家になった方がエエんちゃうん、と思っていたたむけん。
名古屋に進出していたのは知らなかったが、開店早々、食中毒とはツイてない。
確か前に自分の店のことを聞かれたときに肉の鮮度を結構ウリにしていたと思うので、夏とはいえ生肉メニューも売りにしていたのではないかと推察するが、それがアダとなったということか。

店を拡大していくと、やはり綻びが出やすくなっていくが、まだ破綻するほどの規模でもあるまいに、もっと良いブレーンを集めるか、もう少し人材が育つのを待った方が良かったのではないか?
老婆心ながら心配してみたりなんかして。
お笑いのセンスが感じられないだけに、事業ではぜひ頑張ってほしい。