青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

ElvisとBeatlesのはざまで~Johnny Tillotsonの時代(36)

2011-11-09 14:12:43 | アメリカン・ポップスearly60’s



Bobby Rydell V.S. Johnny Tillotson(つづき)

さて、重なる曲もないし、外観上のキャラクターが正反対であるにも関わらず、ボビー・ライデルとジョニー・ティロットソンは、“Super similarity”と認識されているようです。

ネットをサーフしていると、「Similar artist/ティストの似たアーティスト」というコーナーが出てきます。「誰と誰が似ているか」。メジャーなシンガーでは数100組が比較されていて、最初の10人前後は「00にソックリ」。以下「00にすごく似ている」「00に結構似ている」「00にまあまあ似ている」「00に少しだけ似ている」、、、と、ジョニーの場合は、計250組のアーティストとの比較が成されています。むろん真面目に見る必要はありません。でも、一般認識の一端は窺い知ることが出来るのではないかと。

まず、Johnny Tillotsonに似ているアーティストから紹介して行きます。

1位 Jimmy Clanton
2位 Bobby Rydell
3位 Rey Peterson
4位 Freddy Cannon
5位 Bobby Vee
6位 Brian Hyland
7位 Jimmy Jones
8位 Frankie Avalon
9位 Baddy Knox
10位 Tommy Roe
以下、“24人衆”を中心に主なところをピックアップしておきます。
16位 Rick Nelson
18位 Ricky Nelson
19位Pat Boone
20位Gene Pitney
32位Neil Sedaka
36位Bobby Vinton
44位Lou Christy
50位Dion & The Belmonts
82位Del Shannon
95位Dion
112位Chubby Checker
126位Dickey Lee
130位Brenda Lee
131位Bobby Goldsboro
136位Connie Francis
140位Cliff Richard
156位The Everly Brothers
172位Hank Locklin
220位Lesley Goa
221位Adam Wade
224位Johnny Cymbal

なんと1位は、“大穴”ジミー・クラントン!(驚くなかれ、この後も軒並み上位に名を連ねます)

まあ、分かるような気もしますが。。。。もしジョニーが、「涙ながらに」以前の曲で打ち止めになっていたら、ジミー・クラントンと、実績も曲のティストも似ていた、と思います。ジョニーの“一般の人たちに与えている印象”というのは、「涙ながらに」以降のC&W系のヒット曲ではなく、「ポエトリー」をはじめとした、ティーン・ポップスだということなのでしょう。

それを裏付けるように、Bobby Rydell、Freddy Cannon、Bobby Vee、Brian Hyland、Frankie Avalonと、、、いかにもと言ったメンツが上位に連なります。さらに、24人衆以外の、レイ・ピーターソン、ジミー・ジョーンズも、同じ“いかにも”路線。この2人は、ジミー・クラントン同様に、ジョニー以外にも“似ている”上位に名を連ねています。ことにジミー・ジョーンズは、“いかにも”メンバーの中では、唯一と言っていい(ほかにチャビー・チェッカーぐらい)黒人であり、ほかの各歌手に比べて、ダントツにヒット曲が少ないのです(「ハンディ・マン」と「素敵なタイミング」の2大ヒットのみ、あとは90位台の2曲)。しかし、その2大ヒット曲が、圧倒的な印象を持って“ポップス黄金期”を代表している、ということでしょう。

9位にバディ・ノックスが入ったのは意外ですね。10位のトミー・ローを含め、ベストテン各歌手は、(日本でも)一応大抵の人に知られた名前だと思います。しかし(少なくても日本においては)彼の名を知っている人はほとんどいないのでは? なのに彼もまた、ジョニーだけでなく多くの同世代歌手の“似ている”上位に名を連ねているのです。

20位あたりまで、“2人のリッキー”を含め、“なるほど”といったメンツが続きますが、ボビー・ヴィントン36位、エバリー・ブラザース156位、、、などは、下位すぎるのでは?という気がする。

24人衆のうちでは、ボビー・ダーリン、ロイ・オービソン、サム・クック、ニール・セダカ、ポール・アンカ、ヴィック・ダナと言ったところが、250位以内にランクさえされていません。

ジョニー・シンバル224位というのは、アメリカでの集計なら妥当なところでしょうが、もし日本での集計ならば、有り得ない位置づけ(間違いなく上位に来そう)なのではないでしょうか?

僕の私見では、「涙ながらに」以降のカントリー調の曲も含めて見渡せば、この250人のうちでジョニーと“ティスト”の似ている同年代歌手というのは、ディッキー・リー、ボビー・ゴールスボロー、あたりではないかと思うのですが、、、。それと黒人シンガーですが、ジョニーと選曲傾向がダブる、アダム・ウエイド。「ジミー・ジョーンズ7位/アダム・ウエイド221位」というのが、如実にジョニーの一般的認識のされ方を表している、と感じます。

あと、大先輩のハンク・ロックリン。“ティスト”という点では、一番近いように思うのですが。

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次いで、Bobby Rydellに似ているアーティストBest10+1

1位Jimmy Clanton
2位Freddy Cannon
3位Jimmy Jones
4位Johnny Tillotson
5位Rey Peterson
6位Baddy Knox
7位Bobby Vee
8位Brian Hyland
9位Jay & The Americans
10位Frankie Avalon
15位 Rick Nelson

まあ、ジョニーの“そっくりサン”メンツとそっくりです(笑)。ジミー・クラントン2連覇! ここでも、ジミー・ジョーンズ、バディー・ノックスの健闘が光ります。

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Bobby Veeの“そっくりサン”たち

1位Bobby Rydell
2位Johnny Tillotson
3位Jimmy Clanton
4位Brian Hyland
5位Baddy Knox
6位Freddy Cannon
7位Jimmy Jones
8位Frankie Avalon
9位Craig Douglas
10位Billy Fury
11位Ricky Nelson
16位Rick Nelson

ライデルとジョニーが1・2位、そしてジミー・クラントンが続きます。やはり、バディ・ノックス、ジミー・ジョーンズが健闘。ライデル、ヴィー、ティロットソンの3者で、差異はほとんどありません。ただ、9位の歌手は僕は知らない。10位のビリー・ヒューリーは、クリフと並ぶ、イギリスの“ポップス黄金期”を代表する歌手(イギリスにおける彼ら3人のような位置づけ)。

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ついでに、Brian Hylandのそっくりサン

1位Jimmy Clanton
2位Freddy Cannon
3位Johnny Tillotson
4位Bobby Rydell
5位Rey Peterson
6位Jimmy Jones
7位Tommy Roe
8位Bobby Vee
9位Jay & The Americans
10位Shelley Fabares
12位Buddy Knox
15位Rick Nelson

彼の場合も3人とほぼ同じです。ジミー・クラントン3連覇。ジョーンズ、ノックス両人も、しっかり上位に食い込んでいます。10位に女性シンガーが食い込んでいるのが、いかにもハイランドらしいと言えます。

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さて、Ricky Nelsonで行きましょう!

1位Johnny Burnette
2位Bobby Vee
3位Buddy Knox
4位Johnny Tillotson
5位Gene Vincent
6位Jack Scott
7位Carl Perkins
8位Bill Haley Comets
9位Bobby Rydell
10位Rick Nelson!(笑)

1位、5位、6位、7位、8位を、“ポップス黄金期”直前の“ロカビリー歌手”が占め、そのほかが、ヴィー、ティロットソン、ライデル。両方に足をかけているわけで、一般認識として妥当なところなのでしょう。そして、ここでも、バディ・ノックスが3位と大健闘。それにしても、“リック・ネルソン10位”は、笑ってしまうほかありません。

じゃあ、Rick Nelsonでは、どのようになっているか?
1位Bobby Rydell
2位Freddy Cannon
3位Jimmy Clanton
4位Pat Boone
5位Jay & Americans
6位Rey Peterson
7位Frankie Avalon
8位Neal Sedaka
9位Bobby Vee
10位Jimmy Jones
11位Johnny Tillotson
12位Bill Anderson
13位Brian Hyland

リッキー・ネルソンと、組み合わせが相当異なりますね。“ロカビリー歌手”が軒並み姿を消しています。ジミー・クラントンやジミー・ジョーンズも、ここで登場します。

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Neal Sedakaは?

1位Rick Nelson
2位Bobby Vee
3位Pat Boone
4位Bobby Rydell
5位Johnny Tillotson
6位Brian Hyland
7位Jimmy Clanton
8位Gene Pitney
9位Jimmy Jones
11位Freddy Cannon
12位Ricky Nelson
79位Paul Anka

これはちょっと意外でした。ニールの全盛期は、“ポップス黄金期”の60年代初頭と、ビートルズ以降の70年代中期にまたがっているわけですが、この結果は、モロに(これまで述べてきた各歌手同様の)ポップス黄金期のメンツです。そしてなんといっても意外なのは、“ニール・セダカ”と言えば“ポール・アンカ”と呼応するはずの(日本だけかな?)ポール・アンカ79位。

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そのPaul Anka

1位Neil Sedaka
2位Pat Boone
3位The Platters
4位Connie Francis
5位Brenda Lee
6位Bobby Vee
7位The Everly Brothers
8位Bobby Vinton
9位Johnny Tillotson
10位Ricky Nelson
12位Gene Pitney
13位Bobby Darin

一体どういうこと? こっちはニール・セダカが1位。ニールと言えば、必ずしもポールではないけれど、ポールと言えばニール、ということなのでしょうか? しかしそれ以外では、ニールの場合同様に、代わり映えしない“ポップス黄金期”のメンツが並びます。特徴としては、ここまで健闘してきた、ジミー・クラントン、レイ・ピーターソン、ジミー・ジョーンズ、バディ・ノックスといった、(やや)マイナーな4人組が姿を消し、同じ“ポップス黄金世代”でも、コニーとブレンダ、パット・ブーン、プラターズ、エヴァリー兄弟、ジーン・ピットニーと言った、より大物の歌手たちが上位に食い込んでいる、ということでしょう。そして、ここで初めて、ボビー・ダーリンが上位に顔を出します。

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そしてBobby Darin

1位Kevin Spacey
2位Mel Tome
3位Sammy Davis Jr.
4位Tony Benett
5位Dean Matin
6位Frank Sinatra
7位Jack Jones
8位Vic Damone
9位Steve Tyrell
10位Steve Lawrence

うーん! 予想外というか、予想通りというか、、、、、。見ての通りです。ボビー・ダーリンは、上記した全員と、全く異なる世界の歌手、とみなされているわけです。1位はご愛嬌(笑)。あと9人、何とかスレスレ、“ポップス黄金期”と関わりがありそうな7位と10位を除いては、皆はるか上の世代の歌手ですね(9位は知らない、8位はVic Danaではなく、一世代上のアダルトシンガー)。ボビー・ダーリンの、一般的な捉えられ方というのが、如実に表れていると見ることが出来ます。

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この後で述べる予定の“4人目”のボビー、Bobby Vinton

1位Bobby Vee
2位Johnny Tillotson
3位Bobby Rydell
4位Brian Hyland
5位Frankie Avalon
6位Gene Pitney
7位Neil Sedaka
8位Ricky Nelson
9位Jimmy Clanton
10位Rick Nelson

こちらもまた予想外と言えそうです(なるほど、とも言えますが)。僕の漠然とした捉え方では、4人のボビーのうち、大きく捉えれば、ダーリン/ヴィー/ライデルが一括り、彼らと対置する位置づけにヴィントン、あるいは、別の視点から見れば、ヴィー&ライデル対ダーリン&ヴィントンの組み合わせ、と思っていたのですが、、、。どちらとも異なりました。ダーリンとは正反対に(一人も重ならない!)、まるっきり、“ポップス黄金世代”の主要メンバーが、見事にズラリと並びました。そうですか、ボビー・ヴィントンは、やっぱりティーン・アイドルなんですね。うーん、と唸らざるを得ません。

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Pat Booneで抄出してみます。

1位Rick Nelson
3位Bobby Rydell
4位Johnny Tillotson
6位Bobby Vee
7位Jimmy Clanton
10位Neil Sedaka
13位Ricky Nelson

なんだか、彼も似たようなものですね。いつものメンバーが揃ってしまいましたよ。

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Connie Francis

1位Brenda Lee
2位Neil Sedaka
3位Ricky Nelson
4位Pat Boone
5位Bobby Vee
6位Helen Shapiro
7位Bobby Rydell
8位Patti Page
9位Johnny Tillotson
10位Lesley Gore

当然、一位はブレンダ・リーです。2位以下は、女性3人を除いて、いつものメンバー。ただ、コニーが他の歌手と異なるのは、(しばしば10人全員が、少なくとも7~8位辺りまでは「そっくり」と評価される他の各歌手の場合と異なり)唯一1位のブレンダだけが「そっくり」、あとは2番目以下のランクに位置付られている、ということです。どんな意味があるのでしょうか?

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Brenda Lee

1位Connie Francis
2位Johnny Mathis
3位Burl Ives
4位Gene Autry
5位Perry Como
6位Bing Crosby
7位Bobby Rydell
8位Bobby Vee
9位Helen Shapiro
10位Pat Boone
11位Ricky Nelson
12位Billy Fury
13位Neil Sedaka
14位Bobby Vinton
15位Patti Page
16位Lesley Gore
17位Brian Hyland
18位Johnny Tillotson
19位Timi Yuro
20位Brook Benton

もちろん、1位はコニー・フランシス。しかし、2位以下に特徴がみられます。おなじみのティーン・アイドルと、別世界の住人の大人の歌手が、半々の割合(正確には6対4ぐらい、上位は“大人”、7位からアイドル)で入り混じっています。ボビー・ダーリンとボビー・ヴィントンをミックスしたような結果です。19位ティミー・ユーロー、20位ブルック・ベントンというところは、なるほど、と唸ってしまいます。


コメント
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