Orobanchaceae (mainly Pedicularis) from China (and Japan) 9
1-1-2-2-2-2-2-2-2-2萼片は合着して壺状
1-1-2-2-2-2-2-2-2-2-1花は10段以上に亘り均等に基 部から茎頂に向かい大型の萼筒を持つ
1-1-2-2-2-2-2-2-2-2-1-1萼筒や花は淡黄白色、花筒は太い【Group Ⅻ】
〖28〗 Pedicularis smithiana钩喙马先蒿
*短叶群 Grex Brachyphyllum 短叶亚群 Subgrex Brachyphyllum 短叶系 Ser.Brevifoliae
写真⓵-⑤
四川省西嶺雪山(稜線上)alt.3200m付近. Aug.6,2009
茎高は1mほどに達し、細長く直立または斜上、茎の下半部には、不明瞭な重鋸歯を伴った羽状深裂の4枚の葉が輪生。茎の上半部には、長大な花序が形成され、ほぼ均等間隔に20~30段に亘り、苞葉片が対生または輪生、葉腋に、凌のある球形の萼筒を3~4 個つける。萼筒の上縁には、数枚の葉状の緑色裂片が生じる。茎・苞葉・萼筒には細毛を伴う。萼筒の開口部から、長さ 1cmほどの、他の各種に見られない太い花筒が真横に伸び、その先に花冠が開く。下唇はほぼ均等丸く3裂、上唇は太い筒状のまま伸長したあと、屈曲して細い管状となり下方に向かう。植物体の上半部は、茎・苞葉・萼筒・下唇・上唇とも白色。萼筒上縁から派生する葉状鱗片のみが緑色を呈する。
**青山(2014)を著した時点で、撮影地域が単純ミスのため誤って表記されていたことから、尹民氏による同定が保留されていた。その後、青山自身で同定を試み、表記の種であることが判明。〖14〗〖15〗(以上第7回で紹介)〖32〗〖54〗〖55〗(後述予定)とともに短葉群に所属するが、青山の仮検索に沿って、ここに記しておく。
1-1-2-2-2-2-2-2-2-2-1-2紅花で萼筒は緑、上唇は捻じれる【Group Ⅺ】
〖27〗Pedicularis dichotoma 二歧马先蒿
*多裂叶群 Grex Polyschistophyllum 二歧系 Ser. Dichotomae
写真⓺
雲南省白馬雪山(中腹の石灰岩崩壊地)alt.2800m付近.Sep.29, 2005
雲南省白馬雪山中腹の石灰岩崩壊地で撮影。茎高数10cm。葉は数枚が輪生、重鋸歯を伴った羽状全裂。茎の上部には、葉腋ごとに、狭被針状で全縁の一対の苞葉と、極めて大型で淡緑色の2個の壺状萼筒をつける。花は短い筒部があり、下唇はごく淡い紫色、裂片は余り分離せず、平板状に斜め下に広がり、中央裂片の部分が短く突出する。嘴状上唇は濃い赤紫色、基部近くで強くねじ曲がったのち、後方へ波打ちながら細長く伸長する。