フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

静かな夏の一日

2011-08-14 | 日記

今日も記録的な猛暑だ。九州や長野では大雨も降った。

ゆっくり朝刊に目を通す。テレビ「遠くへ行きたい」では、秋田県。鳥海山の麓の獅子が鼻湿原、湧水の美郷町、農村民宿など。さすがプロの農家、ナスビが見事に育っていた。野菜を使った美味しそうな郷土料理がいい。野菜の時間では、大根の種まき。そろそろ八ヶ岳でも大根の種を播く頃になったか。

午前中は、図書館へ行く。日曜日だが、入館者は普段通りだった。文庫本のコーナーを見ると、「岩波文庫の赤本を読む」で言われる、岩波文庫そのものがほとんど見当たらない。

午後は、借りてきた「南仏プロヴァンスの12か月」を読む。実に面白い。イギリスのロンドンからやってきたメイル夫妻の歓迎パーティの田舎料理の話。
初めはピザ。それもアンチョビ、キノコ、チーズの3種類。どれも必ず一切れは食べなければならない。食べ終わると、2フィートの棒状のパンで皿を拭く。次は、ウサギとイノシシとツグミのパテ、豚肉のテリーヌ、大きなソーセージ、新鮮なトマトソースに泳がせた甘みのある小さなタマネギのマリネ。これを平らげると、またパンで皿を拭く。次はカモ料理。濃いめのグレイヴィソースが美味しいとか。やっと食べ残さず食べきってやれやれと思ったら、またみんなが皿を拭き始める。湯気の立つキャセロールが運ばれてきた。兎のシチューだ。ほんの一口だけと言っても、やんわり笑って黙殺される。その後は、ニンニクとオリーブオイルで揚げたパン、グリーンサラダ、ヤギのチーズの塊、アーモンドのガトーを食べて、イギリス人の名誉を守ったとある。グルメにかけては、フランス人の執念はすごい。声を出して笑ってしまった。パスティスという南仏のお酒、一度飲んでみたくなった。

その後3時頃から、2時間ほどフルート練習だ。昨日の練習の時、右手小指を突っ張ってしまったのが気になったので、今日は、指の力を可能な限り抜いた。そのためには、フルートの支え方が安定していなければならない。指の力を抜くと運指までがスムーズになるのがよくわかった。ドンジョンのナイチンゲールを吹く。曲の感じをつかむために、Uチューブを見てみると、「名曲31選」の全曲を演奏している人がいたので聴いてみる。これならよくわかる。リズムがややこしく、テンポが速いところは、難しいのがよくわかった。少々の練習ではかなわないであろう。

セミの鳴き声さえ聞こえない午後、いつも聞こえるピアノの音もしない。私の下手なフルートの音だけが、よろよろと外に漏れ出していた。