猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

天皇の退位・即位の祭り騒ぎに訪れる令和の激変

2019-05-02 22:39:29 | 天皇制を考える

天皇の退位の儀、即位の儀の終わった令和元年5月2日に、区役所のがらんとした吹き抜けの通路に、金屏風の前で、横に日の丸をかかげ、誰も来ない中、立ったまま、3人の黒ずくめの男が、新天皇の祝賀の記帳を受け付けていた。

4月30日の朝日新聞に、作家の高村薫の寄稿がのっていた。

バブルがはじけた平成の30年間は、国内的にはいろいろな問題が噴出したにも関わらず、国民は思考停止をつづけ、問題解決に向かって歩みださなかった、と彼女は言う。

5月2日の朝日新聞に、作家の金井美恵子の寄稿がのっていた。

町の看板を含め、あらゆるメディアが「平成の最後の××」と、すべりぱっなしのギャグのように、はしゃいでいた、と言う。
そして、平成最後の誕生日に、天皇が「平成が戦争のない時代として終ろうとしていることに、心から安堵しています」と語ったことや、映像で、天皇の訪問地の沿道の女性が「ただただ感謝です」という姿に、彼女は疑問を投げかける。

私も問いたい、メディの流していた、天皇の退位の儀、即位の儀の大騒ぎはなんだったのか。

平成は、本当に良い時代であったのか。

平成には、就職の氷河期があった。そのときの若者は、どう思っているのか。

平成元年の1989年にバブルがはじけた。銀行の作った負債は、1985年からの暴力団を雇って地上げした土地バブルのツケである。そして、日本の製造業でも、財テクと称して、本業ではなく、株に投資した。その結果、製造業も負債を作り、研究部門や開発部門や基本特許の切り売りをおこなった。いま80代の、大企業の経営者だった人たちは、平成の経済的破綻の戦犯なのである。

平成は、その反省に立たず、経営者たちの失敗を国税を使った経済刺激政策でしりぬぐいし、国の借金をどんどんふくらまし始めた。一時、小泉政権時には、公共事業を抑え込んだが、東日本大震災後の安倍晋三は、公共事業を選挙支援の見返りに利用した。際限なく国借金は膨らむ。株価が、日本企業の国際競争力と関係なく、上がり続けるのはおかしくないか。

今でも、福島第一原発では、放射能汚染水が漏れ出ているのに、汚染水が制御されていると言い切った安倍晋三が、国民代表として、退位の儀、即位の儀で、天皇に言葉を送っていた。退位の儀の彼の「感謝」とは、国民の思考停止をもたらした平成天皇に送る「感謝」ではないか。

また、平成天皇は「平成に戦争がない」というが、日本以外では、ソビエト連邦が崩壊したことで、民族主義をかかげてあちこちで戦争が頻発した。また、ジョージ・W・ブッシュ大統領は自分の再選のためにイラク戦争を利用した。

そして、国内的には、戦争の準備というべき、安保法制、機密保護法、共謀罪などが成立した。いつでも、独裁政治がおこなえるようになっている。

平成に準備された法整備の怖さは、日本国民が思考停止をやめて、まっとうな政治をのぞんだとき、すべてが明らかになる。

日本は、浜矩子といい、上野千鶴子といい、豊永郁子といい、長谷川眞理子といい、高橋純子といい、女のほうが勇気あるようだ。


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