『 ヘボのアルバム 』

“ヘボ”ちゃんをこよなく愛する蜂狂さんとのコミュウニケーションの場です・・・

     『 晩生のメリット? 』

2012-11-26 23:55:35 | Weblog
             


11月も下旬ともなると、外を歩いていても蟲:昆虫等に出会う事は、先ず、ない!!!
静に休眠態勢に入ろうとしているか、もうコックリコックリ寝込んでいる御仁が多いからだ!!!
「スズメバチ」類はというと、最も早生の「アシナガバチ」は、一番の生産活動である交尾期を終え休眠状態に入っている。 そして、やや遅い大型「スズメバチ」類も同様女王蜂という形で置換し休眠状態にある。
家の周りでは、薪や藁等休眠に適した隠れ家を暴くと、時々、眠り扱けっている女王蜂が出て来る・・・
老い耄れ爺が重点的に観察している「ヘボ」ちゃんに限って言うと、「ピン(クロスズメバチ)」、「キイジス(キオビクロスズメバチ)」は、大間か10月に交尾期を終え、働き蜂や雄蜂は、既に死に果て、交尾した女王蜂の形で休眠状態に入り長い冬を越す。
そして、一番蜂狂が好む「軍(シダクロスズメバチ)」は、面白い事に約1か月遅れで交尾期に入り、11~12/初に掛けて最大交尾ビックショーを展開し、大部分の「スズメバチ」同様新女王蜂に置換し1年間の活動を終える。。。

此処で、賢明なる蜂狂御仁は疑問を持っておられる事と思うが、「軍」は、何故?餌の無くなる晩秋~初冬に最大ビックショウである交尾期を選んでいるのか?
哺乳類であれ、鳥類であれ、また蟲:昆虫でもその多くは、餌がフンダンに獲れる、食べられる時期に交尾期や子育ての時期を選んで来た。子孫繁栄の原則からすれば、極々、当たり前の事である!!!
しかし、「軍」に限ってその行動を備に観察すると、交尾期を厳しい時期にしてきた・・・  
何故か????

老い耄れ爺が住む信州は11月ともなると霜が降り出し、野外の花は悉く無くなり、蟲等の鳴き声も聴く事が出来なくなる!!!
「軍蜂(ヘボ)」ちゃんはというと、この時期になるとヤオラ雄蜂が外出し出し、1週間遅れで新女王蜂が巣門から出て来る・・・ そして、巣内には、まだまだ、妹や弟達がドンドンと生産されつつある!!! 言うなれば、最もコロニーが栄えている時期である。
当然の事ながらコロニー内には、餓えに餓えている蜂児達がガリガリと育房を齧り餌のお強請りをしている!!!
コリニーの発展振りを観察してきた老い耄れ爺、このアンバランスにどうしても納得がいかなかった。
家の周りで飼育しているコロニーならいざ知らず、山奥のコロニーでもこういう状態が存在している。
このアンバランスを解明しなくては!!!と、一頃、ムキになって山の飼育蜂の巣の前に座って観察した事があった・・・
そして、そこで見たモノは、想像を絶する餌の運び込みだった。 それは、青虫だったり、羽根の生えている昆虫類:おそらく蠅や虻の類だろう?、何か光るもの?等々、帰還蜂の悉くが大きな餌を咥えていた!!!
晩秋の働き蜂は栄養状態がいい時に育っているので、型がデカイ! そして飛翔力がある!!!
だから長距離飛行は苦にしない!!!
広い範囲からこういった昆虫食を集めて来ている事を突き止めた。
そこで推測したのは、活動を止めた多くの捕食者に代わって「軍」が独り占めの狩りを企てているのでは?と・・・想像以上の昆虫食が運び込まれていた。
一方、この時期になると、赤松からは甘い脂蜜が出る。 この発散は想像を絶する。 北信に出向いた時の事である。 小さな小松に脂蜜が出ると見え、ヘボちゃんがワンサカ来ていたのを観察した。 また、この時期、丸々と太ったアブラムシが栗の木や松、多くの雑木類に群れをなし樹液を吸っている。 コイツ等が出すウンチ?:甘露は絶品だ!!! これに群がるヘボちゃんは、実に、多い!
海魚(イカやエビ、マグロ)、川魚(ウグイ、河鹿)、昆虫食(蝉や飛蝗、コウロギ)、鶏肝、砂糖水等々比較給餌して見たが、自然食に優る食事は無かった。 鶏肝や烏賊、砂糖水は、初戦代替食品だ!!!
これ等を好む他の蟲達は、活動期を止めている・・・ 言うなれば独り占めが出来ている!!!
思うに、長い年月を掛け、こういう知恵を積み重ね晩生狩蜂として進化してきたのだろう・・・
当然の事ながら、晩秋の働き蜂は、寒さに強い!!! これも生活の知恵で、餌を独り占め出来るように軆を進化させてきたものと思われる。 そして、飛翔力が強いので遠距離飛行は苦にならない! 遠出餌取りもヘッチャラ!!! 

晩秋~初冬、山の飼育箱の前に座って観察を続けていると色々な事が見えてくる・・・
身体こそ小さいが、「軍」は、狩蜂の中の狩蜂!王者だと思っている。。。 「仮面ライダー(オオスズメバチ)」も賢いが、「ヘボ」ちゃんには更なる知恵が授かっていると考えている・・・   
「軍」ヘボちゃんは、何とまァ~賢く進化してきたではないか!!!
 

今日は、一日中、寒く、冷たい雨が降ってたので、サテアンはシ~~~ン!!!
残党働き蜂が砂糖水を運んでいたが、明日は、またまた、小春日和になるだろう・・・ そして、挽回するかのように、今日の遅れ交尾を取り戻すべく交尾活動が展開される筈だ!
自然界は、実に、よく出来ている。。。

     『 小春日和・・・ 』

2012-11-26 00:00:52 | Weblog
             


朝から最高の小春日和になった!!! 
昨夜は最高に冷え込んだ! こういう晩の翌日は得てして最高の小春日和になる事が多い!!! 当に、絵にかいたような小春日和だった。

遅かったが、暖かめの砂糖水を給餌する。
最近では専ら砂糖水だけとなった。 しかし、飲みっぷりは一頃よりダウンしこちらとしては張り合いが悪い!!! 終焉に近い証だ!!!
10時半だというのに天井を見るとおツルミさんの花盛り!!! 暖かな小春日和故、こういう現象になる!!!
正直、蜂狂冥利に大満足!!! 1年間の苦労が結果となって現わされる・・・
この分だと交尾期間はまだまだ続きそう! 早く松を終わらせ、どっぷりサテアンに入り込み、交尾風景を今迄にない構図で画像にして見たい所だ。
それにしてもお見事な交尾風景だった。   

押し並べて、今年の交尾期間はやや遅れ気味で、12月になってもまだまだ続くだろう・・・
秋の訪れが遅かったのが起因している・・・
此処で、「軍(シダクロスズメバチ)」は、何故こうも晩生(おくて)なのだろう? 前々から「軍」に関し、七不思議の一つに挙げて来た!
明日、この推測を書いて見たい・・・ そこには、遠大なメリットが隠されている・・・