『 ヘボのアルバム 』

“ヘボ”ちゃんをこよなく愛する蜂狂さんとのコミュウニケーションの場です・・・

     『 スズメバチの記憶思考回路について考える・・・⑩ 』

2012-11-22 22:28:00 | Weblog
             


あの駄々広い大自然の中、ポツンと吊るした「ウグイ」の切れ端! どう嗅ぎ分けるのか不思議でならないが、モノの10分と経たない内に見付け、餌として認知!!!齧り出し巣に運び出すから恐れ入る!!!  
自然界には餌として存在しない魚、これを嗅ぎ分け餌として認知するのだから凄い!!!
嗅ぎ分けるのは専ら、今、話題にしている「触覚」が機能している。 この感度は、人間の鼻の数百倍~数千倍の感度だそうな!
「ウグイ」から匂いの分子が発散されている。 この匂いの分子は、丁度、線香の煙にように空気の気流や風に流されユラユラと空間を漂う・・・。 そして、徐々に薄められ空中に拡散して行く。 餌を求めて徘徊しているヘボちゃんは、この匂い徘徊分子をキャッチするとハイセンサーである触覚を頻繁に動かしながらその濃淡をキャッチ、より濃度の高い方向へと飛行を続け、餌の在り処を突きとめる。
大体こんなシナリオで餌を探し求めている。

昨日も書いたように、大方の昆虫の触角は、言うなれば万能センサーで、温度湿度匂い、或る種はまで、勿論、触診は、大得意だ!
そして、昆虫の柄節の根っ子には、ジョンストン管という感覚器官があり、これは、感覚細胞の集まり見たいな器官で空気の振動を感じたり、飛行中、速度計としての働きをしている。 取り分け有名なジョンストン管は、ユスリカクロアリの雄のモノが有名だ。 先にも書いたように単眼の役割も相乗して高速飛行に貢献しているのは間違いない・・・

極々一般的なカメラや顕微鏡では、触覚の表面構造を見る事は出来ないが、倍率の高い、例えば電子顕微鏡等使うとノンベンダラリンとしている楩節の表面は、穴凹だらけの盤上感覚子やニョキット出た棒状感覚子が密生していて、匂い分子はこれらの感覚子の超微細な穴から入り込み、嗅細胞に入れ込む。 そして、此処で匂いの種を嗅ぎ分け直結している脳であるキノコ体に匂い情報として送られる。
この仕組みは、我々人間族や哺乳類の鼻の嗅覚~脳への匂い感知システムと何ら変わらない!!! 寧ろ、体が小さく他の動物達より食物連鎖の下位にあるが故に身の安全を防ぐべく極度に発達させた嗅覚系を形成している。。。
何時も何時も思うのだが、蟲の中には寄生昆虫が思いの外多く、コイツ等の嗅覚や餌感知センサーは、極度に発達していて、ヌカリなく奇主に貪り付く!!! 等を思い浮かべれば理解し易いだろう・・・
嗅覚系の仕組みは視覚系の仕組みとよく似ていてニューロンの伝達系を勉強する上で興味深い!!!

以上、「記憶思考回路系」をこう見て来ると、「ヘボ」ちゃんの記憶思考回路は、実に、巧妙に、高精密に出来ていて程々感心する。 前にも書いたように、「蟲」なんて呼び馬鹿にしたもんじゃァ~ナイ! 道具こそ使えないが、お猿さんにも負けない記憶、学習知能指数を持っている!!!
老い耄れ爺は、時間の許す限り、コイツ等と遊んでいるが、餌取りに来たヘボちゃんが、老い耄れの手からでないと餌を運ばない事実に直面して何と言う知恵者(蟲)だろう!と、吃驚仰天した!!! コイツ等、かなりの知能指数を持っているなァ~~~!!!と・・・
あの複雑怪奇な巣造り:「吊り手」と「マラルディーの法則」に乗っ取った巣造りを見てもお解り頂けると思う。。。 
 

ここに、美濃屋さんが初期巣を採掘した際得る事が出来た貴重な絶品を掲げて置きたい。 2度とお目に掛る事は出来ない!!!
「吊り手」と「マラルディーの法則」が凝縮されている逸品である。 yの「蟲の眼レンズ」で撮影させて貰った・・・