早いモノで、11月も10日目を迎えた。
例年だと毎日強い霜が降りるのだが、今年は、まだ1℃しか来ない!
こんな年も珍しい!
昆虫:スズメバチの思考回路を書き出していたが、色々とハプニング:特記事項が起き、横道に逸れっ放し!!!
御免ごめん…
でも、飼育蜂の強制移動:荒療治と其処での環境慣れの凄さも理解され、コイツ等の記憶、学習能力の高さに驚いている方が多いと想像する・・・
そうなんです!!!
強制移動、荒療治をして3日目ともなると、完全に新しい環境に順応し、何事も無かったかのように平然と餌運びをしている!!!
この順応能力の高さには知り尽くしているとはいえ、老い耄れ爺ですら驚きの眼で見ている!!!
こういう能力は何処から来ているのだろう?
東北大学の水波先生等に依って昆虫の脳の研究が進められ、かなりの部分まで解明されて来た!
先生等の書物に依ると、人間の脳に比べ、1/10000もの量しか持たない微小脳だが、その質たるや何ら劣らないモノを持ち合わせて居て、これがこのような脅威的行動を醸し出している事が判って来た。
一般に、昆虫の脳は、極々、小さく、微小脳と呼ばれ、種に依って若干の違いはあるものの、丁度、「茸」の形をしている!!! それで、この脳を「キノコ体」と呼んでいる。
「キノコ体」は、昆虫の種によって違うが、大まかには、「茸」型で、極めて特徴的な形状をしている。
この「キノコ体」は、頭部にある触覚や単眼・複眼がダイレクトの入り込んでいて、中枢的命令司令系統を司る。 前にも触れたように、口周辺には、食道下神経節、胸部には、3個の神経節があり、歩行、飛翔系統を制御している。また、腹部には、11個の神経節がは蔓延り、消化器系、生殖系、殺傷等の制御をダイレクトにし、just in time のスバシコイ行動を制御している。そして、トータルとしても制御は、これ等の上位に君臨する脳:「キノコ体」等が、緻密な指揮命令系統を司り、個体としての態を成し遂げている!
「キノコ体」について、もっと詳しく説明したい所であるが、専門的になり過ぎるので、ここでは割愛し、専門書に委ねたい。
(注)
専門書は、高度に専門的で、一般の蜂狂さんには理解し難い点が多い。 不肖、老い耄れ爺、観察と「スガレ追ひ」を通しての体験から分解、紐解き「 Shy…、the Vespula 」(続編)で解説しているのでお持ちの方は参考にされるといい・・・
「キノコ体」には、昆虫の場合、凡そ10万~100万個(種によって違う)のニューロン:神経細胞が存在している。 この数がモノを言い、昆虫の中でも記憶、学習能力の差となって出現する。
我、愛するヘボちゃんは、昆虫の中では最高位に位し、100万個近いニューロンがある。その質たるや猿やイルカ等に匹敵するとさえ言われている・・・
「スガレ追ひ」は、この秀でた学習能力を逆手に取って、人間共は、「釣り」をしている事になる。
ドクちゃんの調査によれば、この「スガレ追ひ」は、江戸時代、信州・南進(伊那~諏訪)地方で開発されたという・・・優れた人間がいたもんだ!と、つくづく感心する・・・
今日は、この鋭敏な、「キノコ体」を逆手に取って、朝帰りしたり、ションベン穴に潜んでいたアブレ働き蜂を捕まえ、元巣に付けてやった。
朝帰りや遠出の働き蜂は、予想外に多く、3日掛りでの捕獲作戦だった。
「朝帰り」の働き蜂については、後日、考察を加える予定・・・
面白い事が判って来た!!!
(注)
添付画像で、キノコ体、A:シミ、B:飛蝗、C:ミツバチを挙げて見た。 より進化した昆虫程「キノコ体」が、複雑怪奇の構成になっている事が判る!
当に、「茸」の形をしてますネン!!!