開票から2週間たってしまいましたが、今回の区議会選挙のおさらい。
今回は目黒区にしぼって。
1.当選に必要な得票数
4年前に区議会議員になるには何票必要かというエントリをたてましたが、前回目黒区の最下位当選者の得票は1166票に対し今回は1408票とあがってます。
投票率は前回の38.96%から今回39.35%と微増ですから、大量得票者が少なくて票がばらけたということでしょうか。
ちなみに次点は1394票と14票差なので、辻立ち、電話攻勢、口コミなど、とにかく露出を増やして1票を積み上げるのが大事なようです。
2.選挙結果
目黒区議会議員は定数36に対し49人が立候補しています。
そもそも目黒区に区議会議員が36人も必要なのか、というのははなはだ疑問で、4年前にも区議会議員の定数というエントリを書いたのですが、人口15000人に1人と一番少ない江戸川区に合わせれば18人くらいで済むと思っています。
さて結果。
(詳しくはみんなの選挙や目黒区のサイトをごらんください)
最高得票は須藤甚一郎の4303票。元TVレポーターは強いですね。
2位は大きく開いて2792票。
そこから最下位当選の1408票まで35人が約1400票の得票差で団子になっています。
党派別では
自民党 13人(13/17)
公明党 6人(全員当選)
共産党 5人(全員当選)
民主党 3人(3/5)
維新の党 2人(2/2)
目黒・生活者ネットワーク 1人(1/1)
無所属 6人
公明党・共産党の全員当選が光ります。
目黒区も自公で過半数になります。
3.女性の躍進
当選者の内訳をみると、女性の躍進が目立ちます。
36人の当選者のうち女性は15人を占めます。
10人の新人当選者に限れば女性は6人と多数派です。
一方で落選の現職7人のうち女性は2人だけでいずれも民主党の候補でした。
最大会派の自民党でも議員の入れ替わりは目立ちます。
<当選者(得票順、現職は特に職業が明記されている人のみ)>
橋本きんいち 49 男 現
おのせ康裕 43 男 現
そうだ次郎 54 男 現
西村ちほ 41 女 新 会社員
佐藤昇 50 男 現 酒販店経営
宮沢宏行 50 男 現 建設会社役員
田島けんじ 60 男 現
小林かなこ 38 女 新 国会議員秘書
いその弘三 48 男 現
今井れい子 67 女 現
鈴木まさし 51 男 新 会社役員
飯田みち子 68 女 現
河野陽子 52 女 新 無職
<落選者(同)>
佐藤光伸 33 男 新 弁護士
伊藤よしあき 71 男 現
赤城ゆたか 51 男 現
清水まさき 54 男 現 会社員
女性5人は全員当選し、うち3人が新人の一方で、落選した3人の現職は全員が男性です。
また男性当選者の最高齢が60歳と地方議会にしては若い方かもしれません。
4.次回2019年選挙に向けて
気が早い話ですが、次回の2019年の選挙をにらむと「女性」と「若返り」がキーワードになりそうです。
女性活躍のトレンドは続くでしょうし(そうしないと日本経済自体も活性化しない)、2019年は東京オリンピック・パラリンピックを前に「若者」に追い風が吹くと思います(これも経済の活性化にも重要)。
そうすると
・自民党は次回選挙で70台に突入する2人の女性候補の後継をどうするか
・公明党は現在女性議員が6人中1人しかいない(しかも59歳)のをどうするか
が課題になりそうです。
また、今回ダントツ最高得票4303票の須藤甚一郎は現在76歳で4年後は80歳なのでさすがに選挙には出ないでしょうから、この場合投票数の約5%を占めていた須藤票がばらけると当選ラインが上がりさらに激戦になることが予想されます。
4年後にもこのブログが続いていて、まだ目黒区に住んでいたら読み返してみることとします。