8年ぶりの石垣島。
今年の3月に新空港ができて直行便が増えたので、便利になった。
以前の空港より市街地からは遠くなりましたが、空港を出ると海が見えてなかなか雰囲気が良い。
石垣島は公共交通機関がバスとタクシーしかないが、タクシーは安いし呼べばすぐ来てくれる(せっかく街中には尾石店が多いのにレンタカーだと飲めないし)。
そのうえドライバーが話好きな人が多く、おすすめ。
こんな感じのサトウキビ畑が広がる。
日差しは強く湿度もそこそこあるが、島なので最高気温は32~33度程度にまでしか上がらない。
風もあり日陰は涼しいので、東京よりは格段に快適。
サトウキビといえば1トンあたり16000~17000円のP補助金がTPPの関税等撤廃の適用除外になるかが沖縄・離島振興策とともに議論になっている。
一人のタクシードライバー氏は、以前は1200坪のパイナップル畑の専業農家だったがウルグアイラウンドの結果1990年にパイナップル缶詰の自由化によって「畑だけじゃ食えなく」なり、タクシーを始めたそうだ。
(興味のある方は「沖縄・石垣島におけるパインアップル生産の危機と再生」参照)
とはいえドライバー氏はマンゴーも始めていて、タクシーのお客さんに営業して直販もしている商売上手。マンゴーの木は数本で、すべて売り切れてしまっているので、定年になったら少し畑を広げようかな、と言ってた。
それぞれ、世の中の流れの中でたくましく生きている。
サトウキビはそもそも工場買取価格がトン当たり5000円程度なのにその3倍の補助金というのが離島振興策として適当なのか、ということも含めて議論すべきだと思う。
サトウキビ畑へのスプリンクラーの散水風景を見ると、水利権と離島の水資源の活用の仕方についても、8年前に比べて増えたホテル(なにしろ駅がないのに東横インがあるw)などの環境負荷抑制策なども含めていずれは議論になるのではないか。
ちなみに竹富島は一番高いところで標高20数メートルのサンゴ礁の島なので、石垣島から送水管で水を送っている由。
市街地の中心部のお土産街が命名権を売って「ユーグレナモール」になっていた。
株式会社ユーグレナはミドリムシの培養技術のベンチャーで、昨年IPOして以来株価はうなぎのぼり。
ユーグレナの培養工場は石垣島にある。
ミドリムシは栄養バランスに優れ、消化吸収もよく、またバイオ燃料にもなる。それに光合成をするので太陽光と二酸化炭素があれば大量生産できるし、CO2対策にもなると、地球の未来を救う力がある、というのが、上のキャッチコピーの由来。
昨年ユーグレナの出雲社長の話を聞く機会があったが、なかなかに熱い若者であった。
IPO当時株を買わなかったのが残念だが、通販ではユーグレナファームの緑汁を買っている。
モールの端には、直営のカフェもオープン。
ユーグレナを使った料理が食べられる。
石垣島にはこんな伸び盛りの会社もある(本社は東京だけど)。
尖閣諸島は行政上は石垣市に属する。
参院選のときに安倍首相が現役の総理の選挙運動としては初めて石垣島を訪れた。
安倍首相は歴代事務官のポストだった海上保安庁長官にも現場系の人をつけたり、思い入れはあるようだ。
与那国島に自衛隊の駐屯地を作るという話もある。
自衛隊・海上保安庁の人員配置がどれくらいの規模になるかはわからないが、観光と軍隊が主要産業のハワイをふと連想。
生臭い話はここまでにして、
夕陽は日没後の空の色の変化が美しい。
そもそも日没前後10分以上景色をぼーっと眺めること自体東京では考えられないことで、それだけでリフレッシュになる。
竹富島。
町並みが重要伝統的建造物群保存地区に指定されたので、平屋で沖縄瓦の建物しか建築できないことになった。
星野や旅館が全室離れ、というのもその関係。
島内は交通機関がないのでレンタサイクル屋が盛んだが、島の道は舗装された外周道路以外は白砂なので、漕いでいる人はけっこう大変そうだった。
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帰ってきた翌日は社会復帰のために休む予定だったのだが、急きょ会社の偉いさんに同行せねばならなくなり、クソ暑い東京で上着を着ることに。
前日までシュノーケリングでカクレクマノミと戯れたりしていたのに、
「昨日はイソギンチャク、今日は腰巾着」
というトホホなオチがついたw