日本共産党 群馬県議会議員 酒井ひろあき

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戦争の加害と被害を考える~かいがや9条の会6周年のつどい

2012年08月26日 | 憲法

前橋市の「かいがや9条の会」は26日、6周年記念のつどいを開きました。私が少し遅れて行ったときは、公民館ホールはすでに満席に近い状態で盛況でした。
「コールかやの実」の合唱の後、岩根承成氏(前橋国際大学講師)が、「なぜアジア・太平洋戦争が起こったのか―戦争の加害と被害を考える」と題して講演しました。

講演では、あの戦争が「アジア解放」のためなどでは決してなく、資源・物資獲得のための侵略戦争であったことが、政府の資料から跡付けられました。こうした侵略国家としての真の反省なくして、いまの尖閣諸島問題や竹島問題は決して解決しないこともまた自明です。

「不敗神話」に浸り、「国体護持」のために、いたずらに敗戦をおくらせ、多くの国内外の人々の命を奪った絶対主義的天皇制。戦争反対・非協力者は「非国民」として弾圧し、「勝てる」と国民をだまして戦争へとかりたてた時の軍部・政府。原発政策に異議を唱える学者を排除し「安全神話」をふりまいてきた原子力ムラの利権集団と重なって見えます。南京大虐殺(犠牲者20万人ともいわれる)はなかったなどという政治家が幅を利かし、憲法改悪(壊憲)さえ狙っている状況はいささかも軽視してはならないが、恐れる必要もありません。
広島・長崎の原爆や沖縄戦などとかく“被害“の側面が一面的に強調され、加害の実相に迫る努力が足りなかったと痛感しました。こうした歴史の事実を丹念に積み重ねてこそ、中国や韓国の人たちとも「感情的」でない冷静な議論のテーブルにつくことができるのではないかと思います。2度と同じ過ちを繰り返してはなりません。

領土問題でナショナリズムを煽るような報道が洪水のように流されている今日、戦争で得をするのはだれか、犠牲になるのはだれか、歴史の教訓をもう一度学びなおす必要がありそうです。

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