日本共産党 群馬県議会議員 酒井ひろあき

あなたとつくる、希望の群馬。

【群馬県議会】2018年3月20日 第1回定例会が閉会 「2025大阪万博誘致協力」「参院選挙制度改革」意見書に反対討論(録画・全文) #群馬県議会 #群馬

2018年03月28日 | 群馬県議会
平成30年第1回定例会 3月20日 本会議(閉会)


2018.3.20 反対討論


【2018.3.20 反対討論(録画配信)】

本会議の録画映像をご覧いただけます。

反対討論者 酒井宏明議員(日本共産党) 約6分


【2018.3.20 反対討論(全文)】

日本共産党の酒井宏明です。
会派を代表して、通告してあります議案について反対の立場から討論します。


議第1号議案は、大阪・関西における2025年国際博覧会の誘致に協力するものです。

日本共産党は万博の理念そのものに反対しているわけではありません。
しかし、松井府知事らが万博とともに、IR=カジノをセットで大阪湾岸・夢洲(ゆめしま)に誘致し、これを大阪の成長戦略の切り札にしようとしていることは重大問題です。
多くの人を不幸におとしいれるカジノとの併設など言語道断です。
成長どころか、ギャンブル依存症の拡大、不法集団の暗躍、まともな産業経済の衰退をまねきかねません。

また、万博を呼び水に、破たん済みの巨大開発を推進しようとしていいることも問題です。
会場建設費だけでも数千億円かかるといわれ、地元自治体と国、地元経済界で負担することが想定されています。
しかし、経済界で参加表明している企業は2割にすぎず、府民や国民に負担が転嫁されるおそれがあります。

さらに、道路と橋の拡張、地下鉄中央線の延伸などに巨額の出費が見込まれています。
不要不急のインフラ整備に大阪府民、国民の税金をつぎこむ必要はありません。

決議では、「本県における産業振興や住民生活の向上に寄与することが期待できる」などといいますが、これも「願望、妄想」の類と言わざるをえません。
大阪府民や国民の生活を破綻に導きかねない危険性をはらんだ万博誘致への協力決議に、賛成するわけにはいきません。


次に、議第2号議案についてです。

参議院選挙制度の見直しは、2009年に最高裁が投票価値の平等の観点から「現行の選挙制度の仕組み自体の見直しが必要」と指摘し、12年に同じく最高裁が「違憲状態」との判断を下し、抜本改革の実行を求めていたものです。
しかし、この抜本改革は自民党などの党利党略によって先送りされ続けています。

2013年参院選で実施された「4増4減」につづいて、16年参院選から「2合区10増10減」が導入されました。
都道府県単位の選挙区を基本的に維持しながら合区するやり方は、数合わせ感を否めないばかりか、人口変動によって合区の見直しが必要となるなどの根本的な問題点も残ります。
「合区」をおこなった改正公選法付則には「選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得る」と書き込まれました。
国民的な抜本改革の議論を進め、その実現をはからなければなりません。

意見書は、「合区による選挙は違憲状態を解消するための緊急避難措置」だといいます。
そうであるなら、最高裁判決や付則にのっとった抜本的見直しへと踏み切るべきではないでしょうか。
単に合区を解消し、都道府県を単位とするだけではますます「一票の格差」を拡大することになり、民主主義の根幹である選挙制度への信頼を失わせることになります。
今こそ、多様な民意が正確に反映される比例代表を中心とした選挙制度を構築すべきです。
よって、本議案に反対です。

以上で、私の反対討論といたします。