「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

弁証法的行動療法 (3)

2007年02月20日 12時00分59秒 | BPDの治療について
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/45311241.html からの続き)

 BPDの人は 激しい怒りを相手に表明します。

 怒らせるのは相手だと 思っていますが、

 実は 怒る理由は 自分自身の中にあるのではないのか? 

 そのように深い自己洞察を 行なっていきます。

 不快な感情が起こってきた時、原因を相手に求めるのではなく、

 自分自身がそう反応したのだ という因果を受け入れていくことです。

 それは とても難しいことで、治療には強い覚悟が必要です。

 セラピストにも 高度な技術や経験が要求されます。

 治療中に強い情動が 誘発された時、

 セラピストが それを取り上げることが 治療になります。

 感情をぶつけさせ、指摘していきます。

 怒らせているのは 相手なのか 自分なのか、

 セラピストのサポートによって、自分を熟視する トレーニングをしていきます。

 個人療法とグループアプローチの 併用を行ないます。
 

 弁証法的行動療法 (DBT) は、行動科学に基づく 認知行動変容技法と

 東洋の禅思想との 出会いから生まれました。

 変化に焦点をあてる 行動療法と 受容に焦点をあてる マインドフルネス、

 この両者のバランスを 保ちながら両立させる 弁証法的アプローチなのです。

 DBTによって BPDの人の自殺企図の回数が 顕著に減るといいます。

 日本でも 一部でワークショップが 開かれたりしているようですが、

 まだまだ 実施できる治療者は少ないでしょう。

 元々 欧米で東洋思想を取り入れて できた療法ですが、

 日本でも 普及していってほしいものです。

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/45393819.html
 


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